逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

2
記事

『元傭兵デリックの冒険』より「力鬼士(リキシ)の洞窟」

「ファック野郎!」

スコップを振り下ろし、襲い来る力鬼士の指をぶった切る!
「ギァーーッ!」指は土に還る。力鬼士は後退し、チッチッと音を発した。仲間を喚んでいる! ボゴン! ボゴン! 床や壁から力鬼士が這い出す。囲まれた!「くそったれ……! まさか、実在するなんてな!」

デリックはスコップを振り回して威嚇し、事の発端を思い出す。



「父を、助けて下さい!」デリックの店に飛び込んで来た少女

もっとみる
スキ、リスペクト、スキ!
8

『八雲異界風土記』より「加賀の潜戸(かかのくけど)」

「お待ちしておりました。ハーン殿」

明治二十四年九月。ラフカディオ・ハーンは松平不昧に出会った。



島根半島。日本海に面した複雑な海岸に、海蝕洞「加賀の潜戸」はある。出雲国風土記には、ある神の誕生した地と記される。ハーンと妻セツは舟を借り、車夫と船頭の老夫婦と共に、まずここを訪れた。「髪の毛三本動かすほどの風が吹けば舟は出せぬ」と言われる難所だ。幸いに無事着き、神々しい景観を堪能して通り過

もっとみる
大吉です。すべてがうまくいくでしょう。
7