逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集
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本
ネイキッド・ランナー
徳島敦夫(47歳)はかつて人生に絶望していた。
仕事をクビになり、家族もいなかった。
最早敦夫に未来はなかった。
同時に、寄る辺とする過去もなかった。
だから彼は今を生きることにした。
敦夫は電話をかけると、計画を実行に移すための準備を始めた。
「なあアッちゃん。本当にアレをやるつもりなのか?」
中学の同級生であった藤村隆は敦夫が現れるよりも早く喫茶店に着いていた。
「当たり前だ。誓
超機神演舞マキナフェスト
古代貴族は歌を詠み、中世市民はロックンロールに熱狂した。そして現代の若者はスーパーロボットによる戦闘演舞に明け暮れている。
「畜生!」
キャノピーを蹴り開けて俺は地面に降り立ち、自主練の準備にかかる。共通規格の飛行ユニットにぶっ刺した禍々しい翼が美しい。変形収納など度外視した6本の武器腕も最高だ。俺が憧れる地獄合体演舞にぴったりの機体。問題はうちの超機部がソロ志向で、合体を却下された事だ。仲良