逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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珈琲人ダブルドラゴン〜おせっかい旅情編〜

「畜生。変わんねぇな」
どこまでも優しい珈琲だった。一口で虜にする強く華やかな一杯ではなく、路傍の名もない花めいて。

旅のドリップ屋(珈琲を淹れる者)をしながら訪れた海辺の町に喫茶テルミヌスはあった。
店主、夏日星ルリとは旧知の仲だが、俺のことを覚えていなかった。

「ルリは、ノラ猫のようにふらりとやってきたのさ。記憶を失ったままね」
バーで隣に座る女が言う。テルミヌスの管理人、マギーだ。
「原

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ウレシイ!ヤッター!
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