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「東京少年D団」公式マガジン

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『ニンジャスレイヤー』の著者(ブラッドレー・ボンド & フィリップ・ニンジャ・モーゼズ)最新作!乱歩×スチームパンク=猟奇!秀麗!退廃!帝都東京で繰り広げられる 探偵と怪盗の知能… もっと読む
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#小説

『帝都探偵奇譚 東京少年D団』試し読み

これより前のセクションは Pixiv Novelで試し読み可能 舞台は、蒸気と狂気と暗雲に包まれた、1920年の帝都東京……。 明智小五郎の帰還巨人と怪人  美術城の事件から半月ほどが経った、ある日の午後。東京駅のプラットホームの人ごみの中に、一人のかわいらしい美少年の姿が見えた。読者諸君にはおなじみの明智探偵の少年助手、小林芳雄である。  小林少年は半ズボンにジャンパー姿で、よく似合う鳥打ち帽をかぶり、ピカピカに磨かれた靴をコツコツいわせながら、プラットホーム

『東京少年D団』を読んで思ったこといくつか。キネマの時代、現代の巌窟王。

 先日発売された小説作品『東京少年D団 明智小五郎の帰還』を読んだので感想やら気づいたことをとりとめもなく書いていこうと思います。今回は映画でなく小説。江戸川乱歩『怪人二十面相』のリメイクであり、スチームパンク及びもっとショッキングで形容しがたい何かとのマッシュアップです。ネタバレはなし。 ・とにかく速い マッシュアップを標榜する本作の筋は、『怪人二十面相』(1937)とおおむね似通っています。大富豪の羽柴家の元に怪盗二十面相からダイヤ強奪の予告状が届く展開は両作とも共通で