ニンジャスレイヤーTRPGプレイガイド2:自作ニンジャの名付け方
この記事は「ニンジャスレイヤーTRPGルールブック 第1版 エイジ・オブ・ソウカイヤ」のためのプレイガイドです。TRPGをやったことがない人に向けた、ゲームそのものの紹介にもなっているので、しばらくの間はオープン記事として公開される予定です。
ニンジャネーム
キャラクターシートには、あなたのニンジャ名を書いておく欄があります。ニンジャマスターはあなたのPCの名前を呼びながらゲームを進行させますし、プレイヤーとPCは別物なので、どんなに簡単なものでもいいですから自分のニンジャネームを決めておいたほうが、ゲームは進行しやすくなります。しかし、原作をある程度読んでいないと、いきなりニンジャ名をつけろと言われても困惑してしまうかもしれません。そこで、ニンジャネームを決めるうえで直面しがちな2つの問題について、この記事でまとめてみようと思います。
1:既存のニンジャ名と被らないか心配
よく見かけるのがこの心配です。確かに、ニンジャスレイヤーTRPGを初めてプレイした人がNMなどから「君の考えたニンジャネームはもう原作の第〇部に存在するから、ダメだよ」「それも第△部にいたからダメ」「それも□□□□というエピソードに名前だけ出ていた気がするからダメ」などと次々ダメだしされたら、理不尽さと気恥ずかしさのあまりセッションを投げ出し、もう二度とTRPGには戻ってこなくなってしまうかもしれないですね。
しかし実際のところ、これは何も心配する必要がありません。なぜならニンジャスレイヤーの原作は膨大であり、もはや誰にも完璧には把握できないからです。原作者ですら時折、過去に登場させたサンシタニンジャのことを忘れてしまい、同じ名前を使ってしまっていたりします。原作者ですらそうなのですから、あなたは全くそんな点を気にする必要はありません。それどころか、そんな所まで気にしていたら、普通に考えたら思いつようなクールでストレートなニンジャ名は、もうほぼ原作に登場してしまっていますし、今後もどんどん増えていきますから、未来のことまで考えたら何も使えなくなってしまうでしょう。だから、被りを気にする必要は全くないのです!
ただ一方で、公式でNPCデータが公開されているような第1部のメジャーなニンジャ(たとえばシックスゲイツ級やスーサイドなど)だけは、そのまま進めるとキャンペイグンなどで鉢合わせてしまうおそれがあるので、さすがに決め直すようにアドバイスしてもいいかもしれません。しかしこの場合ですら、導入を兼ねた単発セッションならば、「バーグラー」や「レイザーエッジ」などのニンジャ名を偶然にもプレイヤーがつけてきた場合でも、そのまま通してしまってもアリでしょう。
まとめましょう。では具体的にどうすればいいのか。我々から言いたいのは、「エイジ・オブ・ソウカイヤ」はその名の通り原作の第1部「ネオサイタマ炎上」を舞台にしたものなので、ゲームをしている間だけは、第2部以降に出てくるニンジャの名前について、この際すべて忘れてしまおう、ということです。特に、セッション内に原作にそれほど詳しくない人がいる場合はなおさらです。名前が被っていても気にすることは何一つないです。それどころか、いい記念です。
また、あなたが名付けたニンジャと同じ名前のニンジャが、今後のニンジャスレイヤー本編に偶然登場するような事も起こりうるでしょう。しかしそれはどう考えても偶然です。しかも非常に起こりやすい偶然です。なぜならニンジャの名づけにはそもそも特別な固有名詞を用いていないですし、ニンジャっぽいクールな単語というのは限られているので、被る可能性自体が非常に高いのです。そして、名前が能力をあらわしている場合が多いので、能力の方向性が似る可能性も高いのです。仮にそういう事があったとしても、ありがちな偶然なので、いい記念です。もしそのような被り方をしても、気にせず、あなたの作ったニンジャを大事にしてあげてください!
◆過去の原作者インタビュー記事(PLUS版)より抜粋◆
我々がファンジンの内容を我々自身の創作に取り入れたりすることは一切ないので、そういった双方向混じり合った展開を期待したり憶測したりはしない事だ。もし仮に今後、君が考えた内容となんらかの要素で一致するような事が起こったとしても、それは異常なテレパシー共感などではなく、単なる偶然だ。たとえば今、私が炎を使う強力なニンジャを考える。それにスルトと名付けたとする。この能力と名前の組み合わせは非常にありそうだ。同じ組み合わせを無から考えた人は、きっと100人くらいいるに違いない。こういう風に単なる偶然で一致する可能性は珍しくもなんともないので、それを重く見ない事。これは、自由なファンジン活動を保証する為の前提でもある。お互いに敬意を払い、分けておくのが大事なんだ(マルチバースの概念はこういうとき便利だよ!)。
2:そもそもニンジャ名が思いつかない
名前被りとは別にもうひとつ、ありがちな問題があります。原作知識があまりない人は、単純にニンジャの名前の傾向などがわからず、とっさにニンジャ名を考えつけなくて困るかもしれません。そこで、 ニンジャ名ランダムチャートを作ってみました。これはあくまでサンプルですが、あなたのゲームでそのまま使ってもいいし、細部をアレンジしたりしてもいいでしょう。自由に使って下さい。他のプレイヤーが作ったファンメイドの名前作成チャートもありますから、それらを使ってもバリエーションが広がるはずです。
◆ニンジャ名ランダム作成チャート◆
使用方法:このチャートは【Aパート】+【Bパート】でニンジャ名をランダム作成する。まずダイスを2回振って、出目に対応した単語を【Aパート】から選ぶ。続けて、またダイスを2回振り、出目に対応した単語を【Bパート】から選ぶ。あとはこれを組み合わせるだけで、ニンジャネームが完成する。全てダイスで決めるのではなく、単にこのチャートから好きな単語を二つ選んでもいいし、どちらか片方だけランダムにしてもいい。
【ニンジャ名Aパート】
1回目の出目が10の位、2回目の出目が1の位となる
11 ブラック
12 ホワイト
13 レッド
14 ブルー
15 グリーン
16 イエロー
21 デス
22 ヘル
23 ジゴク
24 キル
25 ドゥーム
26 デッド
31 マーシレス
32 マッド
33 クレイジー
34 ブルータル
35 ブラッド
36 ダーク
41 クイック
42 ロング
43 シャープ
44 デジタル
45 サイバー
46 デッドリー
51 スモーク
52 ポイズン
53 アイアン
54 ゴールデン
55 ブレード
56 キリング
61 アース
62 ウインド
63 ファイア
64 アイス
65 ヴォイド
66 ライトニング
【ニンジャ名Bパート】
同様に1回目の出目が10の位、2回目の出目が1の位となる
11 シャドウ
12 ゴースト
13 アサシン
14 リーパー
15 ウォーカー
16 ランナー
21 ハンド
22 フィスト
23 フィンガー
24 ヘッド
25 アイズ
26 トゥース
31 スリケン
32 クナイ
33 カタナ
34 ソード
35 アックス
36 ボム
41 メイヘム
42 マサカー
43 キラー
44 マシーン
45 ハッカー
46 チェイサー
51 ラット
52 ライオン
53 ドラゴン
54 ウルフ
55 ドッグ
56 コブラ
61 カッター
62 ブレイカー
63 クラッシャー
64 ドミネイター
65 シューター
66 ブリンガー
作成例:ゲームをするために集まったケビンは、ニンジャの名前が思いつかなかったので、この表でランダムにきめることにした。最初に振ったダイス2個の出目は【4】と【4】だったので、名前のAパートは『デジタル』になった。次に振ったダイス2個のの出目は【3】と【2】だったので、名前のBパートは『クナイ』になった。『デジタルクナイ』という名前がサイバーでかっこいいと思ったので、ケビンは能力値をダイスで決めるのではなく、スクラッチビルド方式にして、【ニューロン】と【ワザマエ】を強化し、より自分のイメージに沿ったニンジャを作ることにした。
最後に:ニンジャ名を自作する時の簡単なアドバイス
最後に「かなり長いキャンペイグンになると思うから、背景もある程度考えて、しっかりとニンジャ名をつけたい」という人へのアドバイスを書いておこう。基本は原作をある程度読んでパターンや例を見つけ出していく必要があるのだが、ソウカイニンジャであれば、この3つのいずれかのパターンに当てはまることが多いだろう。
・憑依時に頭の中にひらめく。それはニンジャソウルの能力と密接に結びついている場合が多い(得意とするジツやカラテや武器名)。
・ラオモトなど、上位のソウカイヤクザにつけてもらうこともある。
・特にニンジャソウルの能力とは関係なく、自分の好みでつける。
モーゼズ=サンより:この他にも、ソウカイヤではないが「ヤモト・コキ」や「フォレスト・サワタリ」のように、ニンジャ名を名乗らないニンジャもいるし、「シズケサ」や「ミエザル」のように日本語をカタカナにしたようなニンジャ名もある。要するに、ニンジャ名のつけ方は自由なんだ! あまり深く考えすぎず、自由にやってほしい。その場のノリとランダム表で作ったニンジャでも、プレイの中でどんどん愛着が湧いていくこともある。たとえば、Wizardlyというゲームの邪悪な魔術師ワードナ/Werdnaもアンドリュー/Andrewを逆綴りにしたものだし、メルフズ・アシッド・アロウなどの呪文で有名な「ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ」の魔法戦士メルフ/Melfも、名前が思いつかず男のエルフ/M-Elfだから適当にメルフにしたところ、あんな大物になったといわれている。それもまたRPGの醍醐味だ。君たちがこれからやるのはゲームなんだから、誰に遠慮することもないし、誰からも商標で怒られたりすることはない。今一緒にプレイしている相手と楽しむことをまず第一に考えればいいんだ。ニンジャは自由だ。自由にやってくれ!
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