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サムライニンジャスレイヤー 【ウェイ・ダウン・トゥ・ヘル】 #2

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 ニンジャスレイヤーは揺るぎない殺意の眼で、蠍衆の大将格を睨んだ。敵はまごうことなきニンジャにして偉丈夫。背丈は七尺に近く筋骨隆々。具足を含めれば体重は己の二倍……あるいは三倍近くあろう。果たして如何にして斬り崩すか。敵の名乗りが終わるまでに、決断せねばならぬ。

「なるほど、貴様が不死身のサムライか……!」蠍兜のニンジャは居丈高に腕組みし、呵呵大笑。そして挨拶した。「相手にとって不足無し! ドーモ、スコルピオです!」その大音声だけでニンジャスレイヤーは聴覚を乱され、わずかによろめき、涅槃馬車の少年に至っては片耳の鼓膜を破られた。

(((キルジマよ! 油断するでないぞ!)))敵ニンジャの気配に気づいたか、キルジマの頭の中では、十数刻ぶりに禍々しきナラクの声が響いた。憎悪の原動機がどるどると唸りを上げ始めたかの如く、キルジマの心臓が激しく拍動し、ニンジャスレイヤーの全身に暗黒のカラテが漲ってゆく。(((此奴はサソリ・ニンジャクランの手練れと見た。異形の剣術の使い手なるぞ!)))

(((ならば、本領を発揮する前に殺す……!)))迷い無し! 敵の挨拶が終わるや否や、キルジマは爆発的な勢いで駆けた。目にも留まらぬ赤黒の風と化し、間合いは瞬時に畳一枚、すなわち六尺! 

「イヤッー!」破れ霞を半身に構え直し、敵の喉元を狙って一直線の突きを繰り出した!「ムゥン!」対するスコルピオは、腕組み姿勢から目にも留まらぬ早業で二刀抜刀! 

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