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逆噴射聡一郎先生による「ニンジャスレイヤーPLUS」エピソード紹介記事まとめ

この記事は、2021年のゴールデンウィーク中にTwitter上で開催されたニンジャスレイヤーイベントのログです。逆噴射聡一郎先生に、その独特な切り口で『ニンジャスレイヤーPLUS』のエピソード紹介をしていただきました。今回のログはtwitter放送時の140字テキストをそのまま使用しているため、普段のnote記事とは若干読み味が違いますのでご注意ください。

逆噴射聡一郎先生プロフィール:社会派コラムニスト。昔からダイハードテイルズ・マガジンに時々寄稿してくださいます。


🍣おうちニンジャ、しよう!🍣

 皆さんこんにちは。ニンジャスレイヤーは地球人口を上回る将来的潜在的読者数を抱える著作物であり、長さ、ボリュームも、ギネスブックに将来的に挑戦する事になるだろう。だからこれから9日間ぶっ続けで休むあなたに完全にこたえ、毎日キャンペイグンしていきます。おうちニンジャしよう!

 おうちニンジャで特に役に立つのが「ニンジャスレイヤープラス」。これを月額ゲットすれば現在連載中の本編の加筆修正まとめを広告のない完璧な状態で読む事ができる他、特別なサブストーリー等を読む事もでき、無限に楽しめる。家の友、精神の旅の友、場合により職場の友だ

 逐一そのコンテンツを説明していきたいところだが、大変なので、今回はニンジャスレイヤーPLUSで読むことができるサブストーリー・エピソードを9日ぶんピックアップし、スペシャルゲストである逆噴射聡一郎先生に1日1つずつご紹介いただく事になりました。よろしくおねがいします🌵




🌵第1回【ザ・グロウ】🌵

 よく来たな。逆噴射聡一郎だ。おれは毎日すごい量のテキストを書いているが、誰にも読ませるつもりはない。しかし今回はM.A.F.I.Aに追われる切羽つなった状況下で「ニンジャスレイヤーPLUSに存在しているエピソードに関して紹介してほしい」と依頼を受け、快諾したので早速始めていこうと思う。

 おれは映画が好きだ・・・そして今までだいぶ多くの作品に関してダイハード・テイルズWEBサイトに寄稿してきたので、その手腕に関しては一定の信頼を置いてもらってもやぶさかではない。そんな中でおれはニンジャスレイヤーに関しては、やって来たようでやってこなかった。だがたまにはよいと決めた

 ニンジャ・スレイヤー・・それはドラゴン・スレイヤーのニンジャ版のようでもある。ニンジャを殺す。そういう話だ。そしてそれは同時にサイバー・パンクでもある。サイバーパンクとはおれが過去にまとめているが、ヘッドマウントディスプレイと鼻血であり、ネオン看板と、向こう側へ行く奴の話だ。

 鼻血を出して痙攣するキアヌがいればそれはサイバーパンクだが、もうひとつ言えば、向こう側に行く奴がいれば、それはサイバーパンクとなる。向こう側とはなにか?それは考えろ。しかしそうゆう定義の話はどうでもいい。ネオン看板が光ってニンジャが殴り合えば当然それはサイバーパンクなのだ。

 そんな中でおれは、ニンジャスレイヤーPLUSにおけるサブエピソードのひとつを今夜紹介しようと思う。「ザ・グロウ」……これはニンジャスレイヤーの登場人物であるレッドハッグという女がニンジャになるまでのオリジン・ストーリーだ。

 この物語の冒頭は、シジマ・カノコという女がベッドの下で、ヤクザと男オイランの痴話喧嘩をじっと聞いているシーンからとなる。カノコは何をしている。覗きか?それとも泥棒の類いだろうか?違う。こいつは情けない状態となっているが、殺しをやりにきた。

 気合いが入った殺し屋であるが、うまくゆかず、一撃でターゲットを殺せず、自分自身も歯がゆさを感じている。ヤキが回ってきているのだ。私生活においてもツイてない。そんなカノコがブローカーから請け負った新たな仕事では、ニンジャと行動を共にする事となった。

 ニンジャとはなにか。それはボトルネックをチョップで焼き切り、人間のサン倍の速さで走り、銃弾を指でつかみ、メンポをしている狂った連中だ。。そんな奴らと実際に仕事をするのはカノコは初めてだった。だが一方、このニンジャ・・・名はデモンハンド・・・も、若く、仕事においては素人だ。

 コンビとなった二人は暗殺仕事を激しく加速させていく。仕事が途絶える事はない。なぜならこのとき、ネオサイタマではヤクザ抗争が激化していっていたからだ。抗争のなか、カノコは奇妙な連中の存在を知る。ブラザーフッド。アーサー王の円卓の名前をメンバーに配しているいけ好かない連中だ。

 そういったデモンハンドやブラザーフッドやヤクザ抗争のはざまでこのシジマ・カノコが何を考え、どう戦い、そしてどうやって「レッドハッグ」になっていったかが語られるのが、この「ザ・グロウ」というわけだ。この話にはニンジャスレイヤーは出ない。雰囲気はノワールでジリジリとしている。

 話の雰囲気は本編と随分違うが、やはり戦いが戦いを呼び血しぶきが飛び散りスローモーションになって激しい事は共通し、そしてこれはひとりの人間の挫折とそこから先に見るものを描いた苦い物語として、おれは興奮して読んだ。第一夜の今回は、この「ザ・グロウ」を是非読んでもらいたい。



🌵第2回【ザ・ホーリイ・ブラッド】🌵

 よく来たな。逆噴射聡一郎だ。おれは毎日すごい量のテキストを書いているが、誰にも読ませるつもりはない。しかし今回は特別な状況下で「ニンジャスレイヤーP.L.U.S」に存在しているエピソードを紹介する任についたという寸法だ。早速今日も始めていこうと思う。

今日おれが紹介するのは「ザ・ホーリイ・ブラッド」・・・文明滅びし大陸の荒野にぽつねんと存在するサルーンと、そこに集まる油断ならない旅人たちが巻き込まれる怪異と殺し合いについて綴られた物語だ。

 この物語の舞台は、THE UNITED STATES....HOLY BLOODだ。酒場の店主であるインダルジという男がグラスを磨きながら「夢の終わる地」「なんと心安らぐ言葉だろう」などと浸っている。なにかただならぬ場所なのだ。そしてそこに、一人、また一人と、客がやってくる・・・。

 この物語においてアメリカ大陸はポストアポカリプス的な荒廃状態にあり、文明消失した連中が略奪や殺戮に興じており、それを逃れた奴らは都市を壁でゲーテッドしている。END OF MEXICO・・・そんな世界において腰抜けはただ歩いているだけでサボテンの棘が足に刺さって毒がまわり、死ぬ・・・

 そんな荒野、都市にも属さず存在する一軒のサルーンだ。そこで店主のインダルジは安穏としているように見える。着飾らせた機能停止オイランドロイドに名前をつけて大切にしながら。だがそこへ客がやってくる。そいつはニンジャで、ニーズヘグと名乗る。そいつが一人目だ。そして客は一人ではない。

 客は次々にやってくる。それは西部劇の悪役みたいな油断のならない悪党のチームであったり、腰抜けじみたサラリマンであったり、ボニー&クライドみたいなノーフューチャーなアベックであったり、銃~GUN~を手にして最高の女に成長したアズールであったりする。その全員がニンジャなのだ。

 ニンジャがこのシケた店「ホーリーブラッド」に集まり・・・そして・・・出られなくなる。嵐と闇、店を襲う有象無象の連中だ。こいつらはただ事ではなく、青い火を体内で燃やして正気を失っており完全にやばいことがひと目で分かるゾンビーみたいなので外出は危険すぎる事が完全に証明されている。

 想像してみるがいい。お前が何か人に言えない事情を抱えて、荒野の一軒家に嵐を逃れたら、ヤバい奴らにそこを包囲されて出られなくなった・・・しかも店内には油断ならないやつしか居ない。どうするだろうか?メシを食うのも眠るのも躊躇われるようなギスギスした状態になることは明らかだろう。

 これは伝統的な外に出られない閉鎖空間ものの状況が形成されている。たとえばあのゾンビー映画の元祖NAITO OF LIVING DEADのような環境であり・・・すぐに争いが起こってニンジャが爆発四散して死んだ。そこから雪崩をうって事態がはじまる。外から襲ってくる不条理、内に溜め込まれた不審・・・。

 はっきりゆっておくが、集まったやつらはガンガン死んでいくので何があってもおかしくない。そんな中で、徐々にもうひとつの恐ろしい闇が立ち上がってくる。それは世界の衰退と、衰退する以前の過去への執着についての物語だ。そしてそれは魔術に、呪いになって、登場人物を実際に苛むのだ。

 文化とはなにか、MEMEとは何なのか・・・生きるとは・・・おれはそんな事を感じたが、読んでいくうちに登場人物もガンガン死んでいくし、気が散れば死ぬ。これは閉鎖された空間に起こった巨大な呪いの世界であり、「なぜ」にたいして直接科学的な答えなどいちいち与られない。油断は死が待つ。

 この閉鎖された世界においては死は安らぎにならない。死はリスポンとなり環境は循環する。そこに恐ろしい意味が生じている物語だ。おれは最近はつばいされたP.S.5のリターナルをプレイしながら似たような荒涼たる感覚に襲われた。これも死んでは蘇るサイクルの地獄についての物語である。

 ホーリイブラッドは閉鎖された地獄の話、呪いの物語である。真に呪いを解くためには、表面的な教科書の答えとか求めるのでなく、お前自身がこの地の主の情緒や執着に踏み入り、呪いの正体に迫る必要があるが・・・最終的には拳が解決する物語でもある。連続ドラマ的に読んでいくのがよいであろう。

 そんなわけでこのホーリイ・ブラッドを、普段の本編とは趣の異なる怪奇幻想的エピソードとしておれは読んでいった。ゾンビーものであり西部劇であり殺し合いでもある。ヘイトフルエイトやSIRENみたいなのが好きなやつも楽しめるだろう。是非今夜はこれを読んで貰いたい。



🌵第3回【アイアン・アトラス・ホットショット】🌵

 よく来たな。逆噴射聡一郎だ。おれは毎日すごい量のテキストを書いているが、誰にも読ませるつもりはない。だがこの連休中はニンジャスレイヤーPLUSのコンテンツの紹介をするというDEALを受け取り、丸めた万冊を横に置いて、原稿を書いている・・・今日もひとつエピソードを紹介しようと思う。

 今日おれが紹介するのは「アイアン・アトラス・ホットショット」・・・ニンジャスレイヤーにおけるニューヒーローと称される男、アイアンアトラスを主人公にしたシリーズのひとつだ。

 この物語は目的もなくマージナルに暮らしているうらなり大学生のコミタが、ボッタクリBARでカタにハメられそうになり、たまたま店内に居合わせて同じように騙されたアイアンアトラスが暴力店員を逆にボコボコにした出会いから始まる。コミタはうらなり野郎だがアイアンアトラスはニンジャなのだ。

 現代社会を生きる連中はくよくよ考えてインターネットとかして悩み争ったりどうしようもない。アイアンアトラスは何も考えていない奴だが竹を割ったようにシンプルな性格で、悩まず、すごいパワーを持つ。日々の暮らしに閉塞感をおぼえるコミタがこいつに触発されたり悶着がある・・・そんな話だ。

 ニンジャ本編では相当恐ろしい邪悪ニンジャと全力で戦い続ける壮絶な物語が展開していく。一方このアイアンアトラスでは、ネオサイタマ繁華街の混沌とした日常が特にフォーカスされている。その雑多で気楽な雰囲気が一風変わって楽しめるだろう。今日はこのあと実際に特別放送される。lets play...



🌵第4回【エグゼクティブ・スプレンダー】🌵

 よく来たな。逆噴射聡一郎だ。おれは毎日すごい量のテキストを書いているが、誰にも読ませるつもりはない。だがこの連休中はニンジャスレイヤーPLUSのコンテンツ紹介をするというM.I.S.S.Y.O.Nのもとで粛々と行っている・・・今日もひとつエピソードを紹介しようと思う。

 今日紹介するエピソードは「エグゼクティブ・スプレンダー」・・・ニンジャスレイヤーのフジキド・ケンジ3部作において油断ならぬ敵としてかなり存在感があった男、サブジュゲイターを主人公としたサブストーリーである。

 ニンジャスレイヤーの世界では暗黒メガコーポが相当悪く、世界を牛耳っている。とくにヨロシサン製薬とゆう会社はバイオテクノロジー出やりたい放題やって相当評判が悪く、様々なバイオニンジャを繰り出して妨害したり市民を抑圧してきた連中だ。その中ボス的なやつがサブジュゲイターだった。

 サブジュイターは相当邪魔なニンジャとして戦ってきたが実際のところヨロシサン製薬の上層部にも牙を剥く気でいる野心家だった。こんな家なるべく早く出ていってやる・・・そう考えていた。家を出るとゆうより自分が全員蹴っ飛ばして社長になってやろうと考ていたのだ。

 こいつはニンジャスレイヤーと直接のアングルがさほどなかったので結果的に運がよく生き残り、実際に会社を乗っとったが、その直後に逮捕され・・・時は流れ・・・シャバに出て、傾いた会社を建て直し実際にC.E.Oに収まった。そしてヨロシ・サトルという名前で実際に第4部では社長をやっている。

 そんなヨロシ・サトルが暗黒メガコーポのボスとしてトラブルを解決する一日・・・それを描いたエピソードだ。おれはこいつが嫌いではない。くよくよ悩まずになんでもやっているし喋り方もなんかおかしかったり、鼻持ちならない一方でどこか間抜けなところもあったりするからだ。

 現代社会は極度のストレスにさらされ、人々は言った言わない言われただのなんだのとINTERNET-S.N.Sで争ったりどうしようもない。「こんな複雑化した社会では僕たちは何もないよね・・・」とか憐憫する前に、やる、その大事さをおれは考えた。サトルはあほ一歩手前だがスカッとする。読んでみるといい。

 長さ的にもこのエグゼクティブ・スプレンダーはぎゅっと短くまとまっており、おまえが暗黒メガコーポのCEOを爽快に疑似体験するには好都合だ。今夜から明日の日中にかけて、是非このエピソードを読んでみるのがよい。


🌵第5回【クルセイド・ワラキア】🌵

 よく来たな。おれは逆噴射聡一郎だ。おれは毎日すごい量のテキストを書いているが、誰にも読ませるつもりはない。だが今おれはニンジャスレイヤーPLUSのコンテンツの紹介をするというビズと丸めた万札を受け取り、MEXICOでこの原稿を書いている・・・今日もおまえにエピソードをひとつ紹介しよう。

 今日おれが紹介するのは「クルセイド・ワラキア」・・・かつてニンジャスレイヤーだった男、フジキド・ケンジが、聖なるヌンチャクを取り戻すために東欧まで旅をし、蘇ったドラキュラと戦う話だ。よすうるにこの映画の副題は「ニンジャスレイヤーvsドラキュラ」だ。

 だが・・・・・なぜドラキュラと戦うのか?その答えは明白だ。ドラキュラはニンジャだったからだ。こう書くとおまえは「ニンジャvsドラキュラとか、そんなのどうせB級ホラー映画みたいな一発ネタなんでしょ?」と思うかもしれない。だがそれは間違いであることが完全に照明されている。

 まず、ニンジャスレイヤーはかなりガチなサイバーパンク世界だ。そこにブラド公・・・ドラキュラが蘇ったらどうなるのか?そこが完全にサイバーパンク的に考証されているのだ。ブラド公は、自分がかつて支配した領土、ネオワラキアが暗黒メガコーポに荒らされているのを知り、行動を起こした。

 ブラド公は〈夜〉と呼ばれる力でネオワラキア全土を一日中夜にした。これでブラド公や手下の吸血鬼はかなり強まり、ヴァンパイアワナビーの人間も世界中から集まって国が栄えた。さらにブラド公は暗黒メガコーポの反撃に対抗すべく、聖なるヌンチャクを奪って凱旋し・・・YouTuberになったのだ。

 おまえはまた「ドラキュラがYouTuberに?」と困惑するだろう。だがブラド公はガチだ。この粗筋全てが、論理的でガチなのだ。サイバーパンク世界は国家が大抵滅び、暗黒企業群が幅を利かせている。そんな中で国を維持するには、君主にかなり強いカリスマ性と発信力が要求される。つまりYouTUberだ。

 こうしてドラキュラが自分の城から生配信していると、聖なるヌンチャクを奪い返すためにニンジャスレイヤーが現れる。だが同じ頃、論理聖教会とゆう宗教と電子通貨と暗黒メガコーポが合体したような邪悪組織が、聖戦のためにでかい戦車でネオワラキアに殴り込んできた。市民を踏みつぶしながらだ。

 果たして何がおこるのか?おれは手に汗握り興奮しながら最後まで一気に読み進めたとだけ申し上げておこう・・・・。ここには最高にR・E・A・Lで最新のエンタテイメント小説がある。今すぐ読むのはおすすめしない。なぜなら夢中で読み明日は睡眠不足になっているだろう。



🌵第6回「デッドリー・ヴィジョンズ」より【モパイ・マスト・ダイ】🌵

 よく来たな。逆噴射聡一郎だ。おれは毎日すごい量のテキストを書いているが、誰にも読ませるつもりはない。だがこの連休中はPLUSのコンテンツ紹介をするとゆうビズ依頼を受け・・・MEXICOの乾いたサルーンでこの原稿を書いているとゆう寸法だ。今日もひとつ、おれの好きなエピソードを紹介しよう。

 そのシリーズのなまえは・・・「デッドリー・ヴィジョンズ」だ。おれは昨日までグロウとかドラキュラとかの大満足エンタテイメント長編小説を紹介してきたが、PLUSの良さはそれだけではない。5分ちょっとのカートゥーン番組のように、気軽につまめる掌編もある。

「デッドリー・ヴィジョンズ」では毎回、名前のまんまの邪悪なニンジャが出てきて、たいていの場合ニンジャスレイヤーと戦ってしぬ。それだけだ。読めばわかるが、おそらく意図的にチープな画質で書かれたものもある。これはタランティーノ映画とかに似たアプローチを小説でやったものといえる。

 これまで紹介してきた珠玉の長編は、いわば、ゆっくり飲んでゆっくり酩酊していく強いテキーラだ。だが・・・おまえは毎日テキーラを1本のめるだろうか?飲めないだろう。それだけでは疲れてしまう時や、ちょっとだけ休憩を挟みたい時にこそ・・・おれはデッドリー・ヴィジョンズをおすすめしたい。

 おれが今日紹介するデッドリー・ヴィジョンズの名は・・・
【モパイ・マスト・ダイ】。真の男であるフジキド・ケンジがソウカイヤのニンジャと麻雀をする話だ。それ以上の説明は不要だろう。麻雀知識もいらない。おまえに必要なのは・・・リラックスのためのビールとDORITOSだけだ。Let's Play・・



🌵第7回【ガイオン・エクリプス】🌵

 よく来たな。おれは逆噴射聡一郎だ。おれは毎日すごい量のテキストを書いているが、誰にも読ませるつもりはない。だが今おれはニンジャスレイヤーPLUSのコンテンツの紹介をするというビズと丸めた万札を受け取り、MEXICOでこの原稿を書いている・・・今日もおまえにエピソードをひとつ紹介しよう。

 今日おれが紹介するのは・・・・【ガイオン・エクリプス】。これはサイバーパンク呪術探偵もので、アンドロイドの体で数十年ぶりに蘇った「シキベ・タカコ」という未じゅくな探偵見習いが、世界の変化に驚きながら数々の謎を解いてゆくとゆう探偵物ストーリーだ。

 舞台はガイオン・シティ・・・・それは西暦2047年くらいのキョートで、古都の町並みを反重力バイクが走り、24時間カブキ公演が行われ、魔法のような力を持つニンジャたちが市民に紛れて暮らしている。キョートは歴史ある国なので、暗黒メガコーポなどの企業の力をあるていど抑え込めている。

 シキベ・タカコは死んだ時に脳神経チップを保存されていたため、そんな時代に、とつぜんサイボーグの体で復活したのだ。だが・・・だれが自分を復活させたのか・・・何のために復活させたのかも解らない。シキベは謎をとくため、タフなコートを羽織り、49口径のでかい銃を構えて行動を起こす。

 AoM世界では魔術とハイテクがかなり高度に融合し始めており、古典的なサイバーパンク文脈に完全に則っている。その上で、探偵物をやるのだ。しかもそれはPULP黎明期のようなプライベートアイ・・つまり拳と銃で突き進むタフな探偵物だ。つまり完全に面白い組み合わせであることが保証されている。

 三部作のキャラも大勢出るが、この話は「世界の変化に驚く主人公」といっしょにAoM世界の基礎を学べるので・・・じつは入門にも適している。おまえがもし、どこからPLUSを読むべきか迷っているならば・・・まずは是非【ガイオン・エクリプス】を読んでみるのがよい。



🌵第8回【ピルグリム・ダークウォーター】🌵

 よく来たな。逆噴射聡一郎だ。おれは毎日すごい量のテキストを書いているが、誰にも読ませるつもりはない。そんな中でこの機会に依頼されてニンジャスレイヤーPLUSのコンテンツ紹介をやっているわけだが、あっという間に9日経つ寸前だ・・・今日もエピソードを紹介していこう。

 今日おれが紹介するエピソードは、【ピルグリム・ダーク・ウォーター】。ニンジャスレイヤーにおいてロードムービーをやっている話のひとつだ。聖職者と凶悪犯、金持ちの娘、その付き人の女が逃避行してゆく。

 本編小説におけるニンジャスレイヤーはアッパーな展開で起承転結してゆく。P.L.U.S内ではそういった痛快な展開のエピソードもあるし、いっぽうで、実験的な作品や内省的なもの、ロードムービー的なゆっくりとしたものも成立させやすいという寸法だ。この作品は旅の物語となっている。

 物語は黒い巨大な沼地に臨む坊主から始まる。こいつは正義感の強い男であり、破壊のありさまに胸を痛めている。何しろ黒い沼地は過去に酷いことが起こった名残であり、たとえるならマッドマックス怒りのデスロードの途中で通り過ぎたあのやばい場所みたいな感じだからだ。

 そしてこいつの前には一人また一人と凶悪犯罪者が現れる。呪いの甲冑で全身を覆ったリンボ、透明人間でやりたい放題してきたミエザル、凶悪殺戮を繰り返してきたデスドレインだ。こいつらとともにゆく坊主の前に、貴人の娘が現れる。こいつは命を狙われている。守りながらの逃避行が始まるのだ。

「ピルグリム・ダーク・ウォーター」は西部劇的な旅の物語であり、ならず者連中が戦闘しながら軽口をたたき何処かへ向かう過程を描いたものだといえる。凶悪犯罪者に好きにさせれば敵を追い払う事ができるが、正義感の強い坊主はジレンマをおぼえる。そしてデスドレインはそれを抉ってくるのだ。

 デスドレインは悪魔のような奴だがここでは何かに苛立ち何かに執着しているようにも思える。その多面的な部分を深堀りしていく読み方もできるし、いっぽうでテンポよくバトル展開に集中していってもよい。そんな中で人間の業を感じさせる大きなトラブルが発生し・・・感情がねじれ・・・静かに終わる。

 これは激しい戦いを描きながらモノトーンに沈んだオフビートの作品であり、今のクソみたいな天気にフィトした感じでもある。今日読めば二倍楽しめるだろう。そのあとまたデッドリー・ヴィジョンズ作品等を読んでテンションを戻すのも良い。ロードムービーの空気感も時には良いものだ・・・。



🌵第9回「サムライニンジャスレイヤー」より【ウェイ・ダウン・トゥ・ヘル】🌵

 よく来たな。逆噴射聡一郎だ。おれは毎日すごい量のテキストを書いているが、誰にも読ませるつもりはない。おれは賞金首であり、MEXICOから新たなま薬組織の追っ手が迫ってきている事を内なる野生の本能が渓谷している・・・・よって余計な前置きは無しでエピソード紹介に入っていく。ついてこい。

 今日おれが紹介するのは「サムライニンジャスレイヤー」から【ウェイ・ダウン・トゥ・ヘル】だ。そこには完全に乾いてひび割れた、MEXICOの荒野のような文章世界が広がっている。乾いて殺伐としているが、燃えるような日が照りつけ、陰鬱さは無い・・・そんな世界だ。

 まず「サムライニンジャスレイヤー」とゆうタイトルを聞いた時点でおまえは「SAMURAIなのかNINJAなのかどっちかにしてほしい」と脊髄発車で思うかもしれない。だがそれは完全な間違いだ。なぜならニンジャスレイヤーは各時代に存在しており、戦国時代には当然、侍のニンジャスレイヤーがいたのだ。

冒頭はこうだ。

「日照りが続くイマワノクニの街道を、一台の涅槃馬車が緩慢に進んでゆく。積荷の重さに耐えかねて、ギィ、ギィと車輪が軋む。夕暮れのぬるい風に揺れる荷馬車の旗には「屍体承候」「病死御免」「南無三宝」の文字。」

舞台は九州だが、おまえの知らない地名や文化が頻出する。

 最初は面喰らうが、読み進めていくうちに脳のスケール感は酩酊し、どこか異国の暗黒時代の物語であるように思えてくる。それはまるで、セルジオ・レおーネ監とくが「夕陽のガンマン」で創造し、S・キングをも魅了したダークウエスタンの荒野だ。つまり完全に面白いパルプ方程式が証明されている。

 このダークウエスタン風の戦国時代の荒野を舞台に、武者鎧を着て刀を持ったサムライニンジャスレイヤー・・・・キルジマ・タカユキが活躍するのだ。血湧き肉躍る不死身の侍の戦いが、各話にギュッと詰まっている。これで面白く無いわけがない。今すぐ読んでみることだ。



🌵逆噴射聡一郎先生、ありがとうございました! 逆噴射聡一郎先生についてもっと知りたい方は、以下の記事も読んでみてください🌵


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