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S3第10話【タイラント・オブ・マッポーカリプス:後編】分割版 #1

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 KA-BOOOOOM! 鋼鉄の外皮が四方八方に跳ね飛んだ。様子をうかがおうとしたネザーキョウのゲニン達は圧し潰され、あるいは衝撃波に引き裂かれて無残に死んだ。圧縮されたスモークが溢れ出し、その中からオムラのニンジャが身を起こした。「オムラ・ダカラ。オムラ・イチバン」ニンジャは呟いた。

 ニンジャの両腕両脚には無骨な火器……マイクロミサイルポッドが装着されている。商標登録されたオムラ・ブラックの装甲装束の胸部には、デジタル数字で【93,060】と表示されている。この数値は彼のオムロ年収額を示す。彼の名はシンフォニー。

 天守閣の防壁を背に、シンフォニーは包囲するゲニン達を見回した。ゲニン達はヤリを構え、目を光らせて、果敢に向かってゆく!「デアエーッ!」

 ガションキュイイン! シンフォニーは駆動音を響かせ、両腕を構えた。オムラ・リボルバーで運搬されるニンジャは生身ではありえない。発射衝撃、加速G、着弾衝撃に耐えられぬからだ。ゆえに運用されるのは身体サイバネティクス改造を施した企業戦士達であった。

 そして、DOOOM! 小型のミサイルが一斉に射出される!「アバーッ!」「グワーッ!?」果敢に襲いかかったゲニンはたちまち爆発に呑まれて散る! 側転回避したゲニンも追尾され無意味爆発四散!「アババーッ! サヨナラ!」DOOM! DOOM! シンフォニーは淡々とミサイルを撃ちながら歩き出す!「年収矮小!」

 一方、乱戦のバトルグラウンドを見下ろす五重塔にも、同様にオムラ・リボルバーの弾丸が突き刺さっていた。KRAAASH! 外皮をパージ! 回転ジャンプで飛び出したのは、槍ガトリングじみた機構を肩に装着したニンジャである。年収は11万7,333オムロ! 彼女の名はデストラクター!「オムラ・ウケテミロ!」

「ピュールルルゥ!」「デアエ! デアエ!」五重塔上空を旋回していたカイトゲニンがデストラクターに滑空攻撃を仕掛ける。しかしデストラクターは肩の機構から凄まじき面制圧弾丸を射出! 蜂の巣に変える!「アバーッ!」

 エイトバイエイト64連装アンタイニンジャ砲、オムラ・デストラクター! 実際この武装は伝説のモーターオムラの兵装を小型化した代物であり、由緒正しきもの! BRRTTT! BRRTTT!「グワーッ!」「アバーッ!」カイトゲニン達を屑肉に変えながら、デストラクターは塔の頂上に陣取り、城の敷地を見渡す! 彼女の視線の先、濠に着弾したオムラ・リボルバー・キャリアあり!

 KRAAASH!「「アバーッ!」」凄まじい水柱が立ち、ヘグイや水中のシュノーケルゲニンがズタズタに切り裂かれて吹き飛ぶと、オムラのニンジャが高く飛び上がった。三点噴射式のオムラ・スラスターを背負った飛行ニンジャ、タイタンズフィスト! 両腕は異様に巨大であり不穏! 年収は13万2,640オムロ!

「サフォサフォスソ……」別のヘグイが触手で襲いかかるも、無骨なゴーグルを装着した彼女は赤い唇を歪めて笑い、真正面から向かっていった。「オムラ!」KRAAASH! 巨大なシリンダーアームパンチが炸裂! ヘグイの弾力ある肉体が爆裂!「アバーッ!」ヘグイはバラバラに吹き飛んだ! ナムアミダブツ!

「デアエ!」「デアエーッ!」襲い来るゲニントルーパー! タイタンズフィストは無雑作に腕を向け、マシンガン機構で迎撃殺!「「アバババーッ!」」「フン……遠距離攻撃手段を持たぬと早合点し、無謀な突撃とはな。さぞかし年収矮小だろう」彼女はバトルグラウンド陣幕の方向を見やった。

 しかり! そこにも着弾有り! KRAAASH! 黒砂に無礼なクレーターを生み出し現れたニンジャのもとへ、周囲のゲニンが向かっていく!「イヤーッ!」「グワーッ!」ゲニンの顔面に鉄球が命中、無慈悲に即死せしめる! しかも鉄球は彼が手をかざすだけで飛び戻るのだ!「ウケテミロヨロシク」彼の名はアダマント! 年収は12万5,600オムロ!

「シャギャーッ! シャギャアアーッ!」アダマントが見上げる空には、邪龍オオカゲの巨大な影あり! 黒紫の炎を吐きながら、長い身体がのたうつ。苦悶しているのだ。「流石はハヴォック=サンだ」無雑作に更なるゲニンを鉄球で殺しながらアダマントは呟いた。「一歩早く、かかっておられる」

 然り! 中庭を囲む城壁の上には、半人半馬のニンジャがオムラ旗竿を背負い、年収24万5,062オムロ表示を壮大に輝かせる。彼の名はハヴォック! 空中で苦悶するオオカゲの鱗の隙間から彼の手元へ鎖が伸びている。大口径ハープーン・キャノンが龍を捉えたのだ!「ドウ! ドウ!」邪悪な凧揚げじみた光景!

「シャギャーッ! シャギャアアアーッ!」天高くオオカゲが吠えた。ハヴォックは見上げ、罵倒した。「龍など所詮は動物をロマンで飾っただけの存在よ! 年収はゼロ也!」彼は四つの機械蹄で城壁の上を駆け、苛む鎖に力を込める。弓矢で撃退しようとするゲニンにはグレネード弾をばらまく!「グワーッ!」「アバーッ!」

 ハヴォックは西の空、雷神紋ホログラム・ライトを見やった。「さあ、閣下! 出でませい!」飛来するは第六のリボルバー弾丸! オオカゲはこれを撃墜しようとしていたのだ。だがハヴォックにより阻まれた……!

 KA-BOOOOM! 弾丸が空中で炸裂! 中からオムラ甲冑のニンジャが飛び出し、バトルグラウンドに落下した!

 DOOOM! 着地したオムラ甲冑のニンジャに、ゲニン達が一斉スリケン投擲!「「イヤーッ!」」しかし!「ヒカエオラー!」アダマントが両手を広げると、スリケンは彼の身体に吸い寄せられ、無力化させられてしまった。ナムサン! 電磁石だ! 身体を電磁石と化する、これがアダマントの力なのだ!「ひれ伏せ! タイロー閣下に!」

 アダマントが示したオムラ甲冑のニンジャは、禍々しいメンポを装着し、スキンヘッドの頭部には「邑」の漢字が刻印されていた。身長3メートル。「私はそれ程でもありません、アダマント=サン」彼は謙遜した。ナムサン。その胸に光る年収は……1,220万6,550オムロ。「ドーモ。ショーグネイターです」

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