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S3第5話【ドリームキャッチャー・ディジタル・リコン】#2

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「ニンジャスレイヤー?」ディヴァイダーは不吉な名前に眉根を寄せる。「何だか知らぬが貴様、ネザーキョウのニンジャではないな。ネザーキョウにおいて、タイクーンのコクダカを受け入れぬトザマの権利は著しく制限されている事、知らぬわけもあるまいな」「知らん。感謝する。どうでもいい」

「イヤーッ!」ディヴァイダーはナギナタを頭上で振り回し、先制攻撃をしかける!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは側転して斬撃を回避! ディヴァイダーは回し蹴りで隙を補い、風車めいて回転させながら後退した。ニンジャスレイヤーはカラテを構え直し、間合いを調節した。

 ドルルオオン! 丘を跳ね、オフロード・モーターサイクルが走り込んだ。コトブキだ。斜めに車体を傾ける危険な操車術を駆使し、滑り降りたコトブキは、睨み合う二者の後方、倒れているナインを掴んで引きずり上げようとシミュレートし、却下し(この女性はニンジャではないゆえに)、横に停車した。

「無事ですか! 何があったのですか? ニンジャの狼藉ですね!?」コトブキとザックはバイクを降り、ナインの様子を確かめた。ザックは心配した。「この人大丈夫かよ?」「目立った外傷は無いようですが体温が……」ナインは震える手で指差す。「あの廃墟に……別のニンジャが……」

「別のニンジャ!」コトブキは素早く環境判断した。巨大な廃パラボラアンテナの傍に、観測小屋らしき建物が確かにある。建物の付近に不吉な黒い馬が佇んでいる。さきほどニンジャスレイヤーがシグルーンの体当たりで倒した馬と同種のものだ。建物の窓は割れており、中に蠢く影がある。

「いけない!」コトブキはナインを抱え起こし、声をあげた。「シグルーン=サン! オイデ!」『理解可能』付近にいたシグルーンがコトブキに応えてすぐに走り来た。コトブキはぐったりするナインをシートに座らせ、ザックも乗り移らせると、馬の尻を叩くようにAIモーターサイクルを促し、退避させる。「行きなさい!」

 ゴアアアオオン! 走り去るシグルーンを見送る間もあらばこそ、コトブキはオフロード・モーターサイクルに再び跨り、挑発的にアンテナ小屋の方向へ走り、キツネ・サインを掲げて挑発した。「ココマデ、ヤメテダゼ!」屋内の影が動き、返答がわりの銃撃が襲った。BLAM! BLAM! フルスロットル回避!

「銃撃タイプのニンジャですね」走りながらコトブキは呟く。「わたしがやられるまでにニンジャスレイヤー=サンが……」彼女は激しいカラテをぶつけ合うニンジャスレイヤーとディヴァイダーを一瞥した。「……あっちを片付けて、その後どうにかしてくれる筈」BLAM! BLAM! ジグザグ走行で銃弾を回避!

「チィッ……」銃をスピンさせながら、クロスファイアが屋外に飛び出した。彼は相棒が戦闘するさまを睨んだ。「どういう事だ? リコナーではないようだが……気に入らん状況だ。イヤーッ!」彼は宙返りし、走り来たネザーメアに跨り、コトブキを追って駆け出した。BLAM! BLAM! BLAM! BLAM!

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