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【ニンジャマスターKAI】サツバツマキビシデュエル!!! 第1話「謎のデータ重箱」

この記事は、2020年4月1日にニンジャスレイヤーのTwitterアカウントでリアルタイム放送された春特番エピソード「ニンジャマスターKAI」のアーカイブです。ニンジャスレイヤー本編とは特に関係のない、デュエル次元のお話です。誤字脱字などの修正は基本的に行っていません(※商品化やゲーム化のオファーは常時受付中です)。なお後半は、設定資料や補足説明などの特別版N-FILESとなっています。


 SMAAAAASH!『グワーッ!カイ、お前と一緒に戦えて、楽しかったぜ………サヨナラ!』「ああああーーーッ!?おれのバンディットが一撃で爆発四散したうえに事務所タワーも同時に破壊されたーーーーッ!?」カイは叫んだ。一体どんなサツバツコンボを使われたのかすらわからない。完全な敗北だった。

「ムハハハハハ!当然の結果だ!お前のような貧民が、ぼくのMAXXXSSR編成に勝てるものか!ムッハハハハハハハ!!」高級半ズボンスーツを着た銀髪少年チバは、勝ち誇るように笑った!そして……火花を散らすカイのデータ重箱をつかむ!「おい、やめろ!おれのデータ重箱に何を!?まさか!?」

「何を、だと?サツバルデュエル敗北者の運命は決まっている!やれ、鬼泰!」「ハイ」チバが命じると、ボディーガードの鬼泰はカイのデータ重箱の上で拳を振り上げた!「ヤメロー!」カイが叫ぶ!だが!CRAAASH!ナムアミダブツ!内蔵データとともに木っ端微塵に砕け散るBANZAI社製最新データ重箱!

「ウワアアアアーーーーーーーーーッ!!!」


◆サツバツ!デュエル!ニンジャオン!◆

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「「「新番組!」」」
「「「ニンジャマスターKAI!」」」
「「「サツバツMAXXXIDUEL!!!」」」


「そ、そんな……アアアアアアーーーッ!」カイの絶叫がホビーショップTAKIの駐車場デュエルスペースに響き渡った!ギャラリーに集った少年少女も、皆、絶望の中で視線を床に落とす!「ムハハハハ!その程度の覚悟でこのぼくに挑んでいたのか!?ソウカイ・エンタープライズ次期CEOのこのぼくに!」

「クソーッ!ふざけんなよ!ちょっと金持ってるからって!」チバに詰め寄るカイ!「ウワーッ!庶民のくせに僕のスーツに触れるな!鬼泰!鬼泰ッ!」「ハイ」「ウワーッ!?」羽交い締めにされるカイ!黒服ボディーガードの鬼泰は高校生なので、小学3年生のカイでは太刀打ちできない!だがその時!

「ハイヤアーッ!」突如、デュエルスペースの机を蹴ってアオザイ姿のオレンジ髪娘が乱入!カンフー・シャウトとともに、鬼泰に飛び蹴りを叩き込んだ!「グワーッ!?」SMAAASH!鬼泰がよろめき、カイが抜け出す!「カカッテコイヨ!」コトブキは手招き挑発した!彼女も小3だがその功夫は一人前だ!

「クソッ、何だこいつは!?」チバが懐からチャカを抜こうとする!車から駆け出した黒服たちも懐に手を突っ込んだ!このままでは平和と自由の象徴であるホビーショップが血に染まる!「ヤメロー!」カイが制した!「コトブキやめてくれ!暴力はダメだ!」「ナンデ!こいつら先に非道行為したヨ!?」

「ダメなんだ!おれもデータ重箱を壊されてついカッとなったけど、ニンジャマスターたる者、デュエルの勝負はデュエルでつけなくちゃいけない。暴力は絶対にダメ……なん…だ……」カイは気を失った。デュエルの疲労だ。「ソウナノカ……」コトブキは悔しげにうなずき、傷ついたカイを担ぎ上げた。

「ムハハハハ!お前もニンジャマスタースピリット5箇条くらいは知っていたようだな!」チバの高笑いを背に、二人は駐車場を後にする。「今日からこのホビーショップTAKIもソウカイグループの支配下に置かれる!お前たちはレアカードをぼくに捧げ、サツバツデュエル戦士へと鍛え上げられるのだ!」


◆◆◆


「ウッ……ここは……」カイは土管の上で目を覚まし、コトブキを見た。彼女が公園まで運んでくれたのだ。「……ありがとうな、コトブキ。おれが負けたって事は、TAKIはやっぱり……」「ウン、ソウカイ・グループに支配されちゃたヨ……」「クソッ!明日はあの店で地域トーナメントだったってのに!」

「でもカイが怪我しなかったからヨカッタヨ……。ソウカイグループのやつら、インチキなのか?」「いや、インチキじゃない。おれが弱くて負けただけだ。だから……行こうぜ!」カイは起き上がり、走り出した!「エッ?どこへ!?もしかして、リベンジか!?」「ああ、チバにリベンジだぜ!」

「ヨシ!私もトレーニング手伝うヨ。特訓して、次は絶対チバに勝つネ!」コトブキがガッツポーズを作ってカイと並走する!「ありがとうな!でも、あいつに再戦を挑むには、まず新しいデータ重箱を買いにいかないとダメなんだ!」2人はデータ重箱本体を求め、町内のオモチャ屋を探し回る!

 だが……無い!どこもランダムカードパックはあるが、肝心のデータ重箱本体が売り切れなのだ!「クソーッ!ここもダメか!大人気すぎるだろ!」「次のお店までダッシュで探しに行こうヨ!」2人は町内ローラー作戦を敢行!それでも、あらゆるホビーショップでデータ重箱は売り切れてしまっていた!

 ついに2人は隣市との境界線へ。「もうダメだ……これだけ探しても見つからないなんて……」「あッ、あのお店!」コトブキが指さしたのは、『高木模型』と書かれた古い木造模型店。店の前にはインベーダーゲームがあり、照明は薄暗く、曇ったショウウインドウには数十年前のプラモが積まれていた。

「うわ。取り扱ってなさそ……。そもそも営業してるのか?」「でも私、古いプラモ好きだヨ!見に行くヨ!」コトブキは目を輝かせ、当初の目的を見失っている!「コトブキ、今そんな時間は」言いかけたカイも、入口に貼られた『サツバツマキビシデュエル取扱店!!!』のポスターを見て目を輝かせた!

「ヤッタ!公式取扱店だ!デュエルスペースも無いし、きっと穴場だぜ!」カイとコトブキはドアを開けて、店内へ飛び込んだ!「データ重箱をくれよ!」「ン……?」レジカウンターには、年季の入った模型エプロンをつけ腕組みで立つ逞しい白髪の壮年店主がいた。「……何だ、客か?」愛想が悪い!

「データ重箱をくれよ!」「データ重箱……あれか。生憎だが、売り切れちまった」「エエーッ!」「ついさっき、黒服サングラスの奴らが車で来て、全部買っていっちまったんだ」「ソウカイグループだ!きっと奴ら、反抗の芽をつむために買い占めてるんだ!クソーッ!」カイはくずおれ、床を叩いた。

「オイオイオイ、どういうことだ?ワケをきかせてみな」「店長、聞いてくれよ!」カイは一部始終を語った。「なるほどな。幸い、ランダムパックならまだあるぜ。買ってくか?」「ランダムパックじゃダメなんだ。重箱本体がないと!」「そうか……悪いな。最近の電子ホビーはバイト任せで疎くてよ…」

 その時!「フンフンフン……あれ?このタイガー戦車の間に積まれてるの、データ重箱カ?」店内を楽しげに散策していたコトブキが、埃まみれのプラモ在庫山の中に古いパッケージを見つけた!「ン?そんな所にか?」「エッ!?売れ残りかよ!?」「待て待て。何だこりゃ。ずいぶん年季の入った箱だな」

 高木店長は在庫を崩して調べた。箱は四隅がボロボロで、黄色く変色している。「未開封。値札もバーコードもねえ。メーカーから届いたプロモ品か?覚えがねえぞ……」「本当にデータ重箱かよこれ?赤漆塗り?すッげえカッコイイ。けど、高そうだ……」肩を落とすカイ。だが「よし。持っていきな!」

「えッ、タダで?」「ああ。俺みたいなロートルにゃ、流行りの電子ホビーはわからねえ。だが、どんなホビーも根っこは同じはずだ」「どういうことだよ、店長」「ホビーはみんなものだ。このままソウカイグループの横暴を許したら、一時的に売り上げは上がるが…」高木店長は煙草を吹かして続けた。

「…デュエルの喜びは失われ、だれもゲームをやらなくなり、ホビーシーンは死んじまう。真のホビーは10年後も20年後も、大人になっても、ずっとずっと続くべきものなのにな。だからカイ、お前が必ずリベンジして、埼玉のホビーの未来を守ると約束しろよ!」「高木店長、わかったよ!必ず勝つぜ!」


◆◆◆


 謎のデータ重箱を託され、高木模型に残されたランダムパックを全部買ったカイは、コトブキと一緒に公園に戻った。「よし!結構いいレアカードも入ってたぜ!ソニックブームにヘルカイトまでいる!これなら何とかなりそうだ!」カイはランダムパックを剥きながら、土管の上でガッツポーズを作った!

「レアカード?」「強いってことさ!その代わり、キンカク・テンプルからの召喚コストが高いから、場に出すのに時間がかかる」「ソウカノカ……。カイ、そういえば私、このゲームのルールがよく解ってなかたヨ。データ重箱とカードで、どうやってデュエルしてるか?」「よし!じゃあ説明するぜ!」

🦄説明しよう!データ重箱はSBMAXXXIDUEL‼︎!をプレイするために必要な本体アイテムだ!ニンジャマスターは自分のデータ重箱に、別売りのランダムパックから手に入れたニンジャカードを読み込ませてデッキを作る。そして互いの重箱を50cm離して向かい合うように設置し、ARで戦わせるのである!🦄

🦄AR内において、データ重箱はお互いの本拠地である事務所タワーとなる!このゲームの勝利条件は2つ。相手事務所のライフを0にするか、デッキをすり潰すかだ。しかし大半は事務所の破壊で決着する!いかに早く敵陣に強力なニンジャを送り込み、相手の事務所のライフを0にするかがキモなのだ!🦄

「データ重箱は3段重ね。一番上はカラテ道場。二段目はザゼン部屋。どの段に入れるかで、強化要素が変わるんだ!」キャバァーン!キャバァーン!カイは慣れた手つきで次々カードを読み込ませる!すると二頭身カワイイニンジャアバターが重箱の各段に出現し、木人や三節棍でトレーニングを始めた!

「カワイイ!3段目は?」「3段目はチャノマ。放置トレーニングにならないよう、定期的にここで休ませないとダメなんだ」説明するために3段目を開けた時、カイは驚いた。『ニンジャコロスベシ』「え?」そこには、読み込んだ覚えのない謎めいた赤黒のニンジャが、既にアグラをかいていたからだ。

「カワイイ!」「何だこいつ!」『ニンジャコロスベシ』「カイ、このニンジャは何?」「おれだってわかんねえよ!」『ニンジャコロスベシ……』カードを読み込んだ覚えのない禍々しい赤黒ニンジャは、ただそう繰り返すだけだった。「最初から、データ重箱に入ってたってことカ?」「たぶん……」

「データ重箱の機能で、強さとか名前とか調べられないのカ?」「そうだな。ええと、こいつは……ナラクSSR?激レアじゃん!?でもこんなニンジャ、今のカードリストにいたか?……見た目は……すっげえ強そうだけどさ……」『ニンジャコロスベシ』赤黒のニンジャは少し満足げに頷いた。

「まあいいや、こいつもトレーニング部屋に移そう……。あれ?エラーになる!」ブガー!『ニンジャコロスベシ』ブガー!「何回やってもダメだ。消去もできないし、テストバトルもできない!」『ニンジャコロスベシ……』不穏な挙動!だが、もらい物のデータ重箱に難癖をつけるわけにもいかない。

「カイ、ずっとピコピコやってたら時間なくなるヨ!」「わかった!こいつはほっとこう!コトブキ、明日のリベンジのためのトレーニングに付き合ってくれよ!」「ヨシ!」「行くぜーーッ!」カイとコトブキは多摩川沿いのランニングを開始した!

🦄説明しよう!SBMAXXXIDUEL‼︎!では、デュエリスト本人がデータ重箱を持って散歩したり河原を走ったりすることで経験値を獲得でき、読み込ませておいたニンジャカードを少しだけ強化できるのだ!レアがSSレアに勝てるほどには強くならないが、同じカードならばトレーニングした方が絶対強い!🦄

「「ハァーッ!ハァーッ!ハァーッ!」」それから2時間ぶっ続けで走った2人は、多摩川河川敷で大の字になった。「もう脚がパンパンだ……!」「今日はもうこのくらいにして、明日に備えるカ?」「まだだ!限界までトレーニングする!絶対にホビーショップTAKIのデュエルスペースを取り戻すんだ!」

「スゴイ!でもなぜカイはそこまでこだわる?明日の試合で勝つ予定だった?それともチバに負けて悔しいカ?」「それもあるけど……ホビーショップTAKIは小学校に入る前からいろんな仲間と遊んできた思い出のスペースなんだ!カネと力で強引に奪われてたまるかってんだ!それがホビースピリットさ!」

「ホビーのことはよくわからないけど、その熱い気持ちは私にもワカルヨ!」コトブキは嬉しそうに微笑み、素晴らしいネックスプリングで起き上がって言った!「ヨシ!じゃあ奥多摩山系を10周スルヨ!」「10周!?」「疲れない功夫の走り方を教えてあげるから!」


◆◆◆


 夜が明けて、次の日は……日曜日!ホビーショップTAKIのサツバツマキビシデュエル・トーナメント地区予選の日!

 だが……トーナメントにエントリーしているのは、全員がソウカイ・グループのエリート選手たちだ!チバの支配により、エントリー枠が事前コントロールされ、ホビーショップTAKIで育った地元の少年少女デュエリストたちは誰一人としてエントリーできていないのである!

「ククク……この地域も完全に俺たちエリート戦士のものになった」「上納レアでデッキも強化され支配体制は磐石!」「間もなく全ての者はチバ様とソウカイグループの前にひれ伏すだろう!」我が物顔でデュエルスペースを占有しコモンカードをゴミ箱に捨てるソウカイデュエリストの無法!だがその時!

「「待てーッ!」」トーナメント開始30分前の駐車場に、カイとコトブキの声が響き渡る!トレーニングでボロボロになった2人!だがその目は熱いスピリットに燃えている!「チバはどこだ!スペースを賭けたサツバツデュエルを挑むぜ!」「何だとォ…?」「チバ様に向かって何と不遜な!」一触即発!

「ムハハハハ!まあ待て!」奥から響くチバの声!「昨日あれほど痛めつけてやったのにリベンジを挑んでくるとは面白い」「おいチバ!子分に囲まれて自分ではデュエルしないってのか?」「なかなか骨のある奴だ……」チバは鬼泰を連れデュエルスペースへ。数十名のギャラリー少年少女は固唾を飲む!

「やるんだな?」「無論だ。お前のような奴を徹底的に叩きのめすのが、ぼくの主義だ!」「おれが勝ったらデュエルスペースとトーナメントを返してもらうぜ!」「ムハハハハ!よかろう!そのサツバツデュエル、ぼくが受けて立つ!」重箱セットオン!「「「ワオオオオーーーッ!」」」沸き起こる歓声!

「きっと勝てるヨ!」「ああ!見せてやるぜ!おれのホビースピリットを!」カイはデータ重箱を開き、デッキ構築を開始する!…だが!「あああーーッ!?重箱に入れておいたニンジャが、全部いなくなってる!?」『ニンジャコロスベシ』不可解!重箱に残っていたのは、謎めいた赤黒のニンジャのみ!

「どういうこと、カイ!?」「わからない。でも……こいつの周りに、昨日は無かったMAXXXISSRオーラが見える……!もしかして、強化された…って事なのか!?」『ニンジャコロスベシ』「じゃあ勝てる!?」「いや、1枚だけじゃデッキにならない!なのにもうレアカードが残ってないぜ!クソーッ!」

「ムハハハハハ!どうした!怖気付いたか!?」チバが笑う!「口ほどにもない相手だったな!あと30秒でデュエル開始だぞ!」一度デュエルスペースにデータ重箱がセットオンされれば、もう後戻りはきかないのだ!「どうするの!?」「余ってるコモンサンシタニンジャで即興デッキを組むしかない!」

 キャバァーン!キャバァーン!キャバァーン!「間に合ってくれーッ!」カイはカードを高速で読み込ませ、残っていた無成長コモンカードでどうにかデッキを組むことに成功!デュエル開始の時間だ!カイとチバは50cm離れて向かい合い、アイサツ!そして……同時に自分のデータ重箱を開く!

「「サツバツ!デュエル!ニンジャオン!!」」パワリオワー!電子音とともに黄金立方体がプレイスペース中央にARで現れ、浮かび、回転する!両者のデータ重箱は、サイバーパンク未来都市の事務所タワーへと変わった!「「「ワオオオオオオーーーーーッ!」」」ギャラリーからの凄まじい歓声!!

「行くぜ!クラミドサウルス!バーグラー!アノマロカリスをキンカクからチェーン召喚だ!」ZOOM!トレーニングを活かしたカイの見事なARさばきモーション!「ムハハハハ!何をするかと思えば、低コストの速攻サンシタウイニーデッキか!?そんなカス札どもで僕の事務所を落とせると思うなよ!」

 チバは軍配型ARデバイスを操作!ZOOM!「ゼウス・ニンジャSSRを召喚!接近する全ての敵にでんきダメージだ!」『イヤーッ!』『グワーッ!』『アババババーーッ!』『サヨナラ!』ゼウス・ニンジャの攻撃を受け次々爆発四散するカイ側のコモンニンジャ!「あああああーーッ!?」「ムハハハハ!」

 既に勝負ありか!?「一気に勝負をつけてやる!」チバはバジリスクSSRをキンカクから召喚!「同時にアイアンオトメSSRをプレイだ!」グアオオオン!大型バイクに乗った突撃ニンジャが完成した!カイの事務所がアブナイ!……だが!「負けるものかよ!おれの切り札は……こいつだアアアーーーッ!」

 カイがありったけのコストで召喚したのは「ナラク!」ZGGOOOM!「何だと!?キンカクからの召喚ではない!?」チバが目を細める!恐るべき地割れARエフェクトともにカイ側の陣地に巨大なオベリスクが出現!そこから現れたのは……禍々しき赤黒のナラク・ニンジャである!『ニンジャコロスベシ!』

「構うな!そのまま轢殺しろ、バジリスク!」チバが命ずる!だが!『サツバツ!』『グワーッ!?サヨナラ!』ナムアミダブツ!チバの召喚したバジリスクSSR+アイアンオトメ+は、ナラクのアンブッシュ・トビゲリを受けて一撃で爆発四散!さらにナラクはアイアンオトメを強奪して跨った! 53

「ヤッタ!こいつ、めちゃくちゃ強いぜ!これなら勝てる!」「ムゥーッ!なかなかやる!貧民にしてはレアなカードを入れているようじゃないか!」チバは未だ余裕綽々である!「だが力押しだけでこのぼくには勝てんぞ!見よ!」キャバァーン!チバが軍配型デバイスを操作し、何らかのスキルを発動!

 DOOM!DOOM!DOOM!たちまちカイ側の防衛コモンニンジャが爆発四散!事務所が直接攻撃を受ける!「ウワーッ!?」狼狽するカイ!敵の姿が見えぬ!既にナラクは中衛に出ており戻れない!「あの時と同じだ!いつの間にかおれの事務所タワーのライフが!減って行く!ウワアアアーーーーーッ!」

 だがその時!ナラクの声がカイの心に響いた!『……何たる不甲斐なさ!それでニンジャマスターを名乗ろうとは、百年早いわ!』「ナラク!?おれに……語りかけているのか!?」『左様。ようやく儂の声が聞こえたか!灯台下暗し!目を凝らし、おぬしのAR事務所をよく見てみよ!』

「ああッ、これはーーーッ!?」カイは眼を見開き、驚愕した!『イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!』カイの事務所を攻撃する敵のステルスニンジャ!攻めることにばかり気をとられ、気づいていなかったが、隠密状態の暗殺ニンジャ「シズケサSSR」が、カイの事務所タワーを攻撃し続けていたのである!

「でもどうすれば!?」『取り乱すでない!オヌシは召喚と攻撃を続けるのだ!』「でも、このままじゃシズケサの攻撃が先におれの事務所を!」『そ奴は儂に任せよ!イヤーッ!』「グワーッ!?」おお、見よ!ナラクの後方投擲した鈎付きフックロープがシズケサを絡めとり、引き寄せた!ゴウランガ!

「中衛から釣り寄せた!?そんなスキルは現行環境にないぞ!一体どんなレアプロモを!」チバが狼狽する。だがもう遅い!ナラクは至近距離に引き寄せたシズケサに対しカラテ連撃!『イヤーッ!』『グワーッ!』『イヤーッ!』『グワーッ!サヨナラ!』「バカナー!ぼくのシズケサSSRが一瞬で!?」

 ナラクはゼウス・ニンジャに突撃し、ぜんたいスキルを封じる!その隙にカイは見事なARさばきで残る全てのコモンニンジャをキンカクから召喚!「今だ、行けーーーッ!!」総攻撃開始!DOOM!DOOM!DOOM!ついにチバのライフが……0に!KA-DOOM!チバのデータ重箱は演算過負荷に耐えきれず爆発四散!

「ウワアアアアアーーーーッ!?」爆風で弾き飛ばされるチバ!「「ヤッタ!」」勝利のハイタッチを決めるカイとコトブキ!「「「ワオオオオオーーーッ!!」」」見事な逆転勝利に湧くデュエルスペースの少年少女!「やったな、カイ!!」観戦に来ていた高木模型の高木店長もガッツポーズを作った!

「ううっ……」爆風でボロボロになったチバは上体を起こし、儚い火花を散らす自分のデータ重箱を見つめていた。カイはそこにかつての自分を重ね、デュエリストとしての握手を求め歩み寄った。「いいデュエルだったぜ、チバ」「……」だがチバは気づかず、じっと自分のデータ重箱の残骸を見ていた。

 そこには金色01分解していくニンジャの姿があったからだ。『坊ちゃんのために戦えて、光栄でした。サヨナラです』「すまんな、シズケサ。ぼくの傲慢さが招いた敗北であった…」「チバ、もしかして…お前も、ニンジャの声が聞こえるのか?」「!?」「おれだけかと思ってた」「ぼくに気安く触るな!」

「ユウジョウですね!」ぎこちない二人の間に発生した真のデュエリストマンシップを見てコトブキが喜ぶ!「だ、黙れ貴様ら!鬼泰!鬼泰ッ!!」「ハイ!」「何をボサっとしているか!とっとと車を回せ!」チバは敗北の屈辱と衝撃に耐えきれず、ボディーガード達に守られながらリムジンに乗り込んだ!

「覚えておれよ貧民ども!ソウカイ・グループに従っていれば良かったと、後悔させてやる……!」エリート戦士らを乗せた黒塗りのリムジン複数台は、蜘蛛の子を散らすように、ホビーショップTAKIの駐車場デュエルスペースから逃げ出してゆく!「おいチバ!またいつでも再戦してやるぜ!」叫ぶカイ!

◆◆◆

「エー、ではこれから、ホビーショップTAKIのサツバツデュエルトーナメント予選を開始します」薄汚いジーンズ姿の金髪店員がメガホンで呼び出しを行う。「ソウカイグループの奴らが全員棄権したので、本来参加予定だったメンツでやります」「「「ワオオオオーーーッ!」」」駐車場に歓声が響く!

「盛り上がってきたぜ!」「カイもこのまま出るのカ?」「ああ、絶対に優勝するからな!」パワリオワー!キャバァーン!キャバァーン!「「サツバツ!デュエル!ニンジャオン!!」」駐車場のそこかしこで、楽しげな掛け声と笑い声が聞こえる。普通のデュエルではデータ重箱は爆発ロストしないから安心だ。

 KADOOOM!「ウワアアアーーーーッ!」予選1戦目でカイの事務所タワーはライフ0!爆発四散!「ヤッター!」「こいつの勝ち」店員がテキパキと進行する。まさかの初戦敗退である!「カイ、どうして?」「ナラクが全然出てこなくてさ」「カードのせいにするのヨクナイネ」「でも絶対おかしいって!」

「なら、その目で確かめてみるヨ!」「よし!」カイとコトブキは禍々しい赤漆塗りのデータ重箱を開け、中を覗いた。『ZZZZZzzzzz……』謎の赤黒ニンジャは力を使い果たしたのか、フートンに入って眼を閉じていた。「「寝てる……」」


◆ニンジャマスターKAI 第1話「謎のデータ重箱」おわり◆

次回、第2話「セト神の陰謀」! 来週も絶対見てくれよな!

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N-FILES:補足と設定資料集

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