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【インシネレイト・ザ・ゴースト・アゲイン】#3

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 ドルン! ドルン! ドルンドルン! パパパペロペペペペー! ハイウェイの全車線をバリケードじみて塞ぐのは、ヤンク暴走チーム「マキシマム天」の改造バイクの群れであった。どれもカマキリめいてハンドルが高く湾曲し、天を衝くロケットカウルには龍や武田信玄、フクスケなどの細密画がペイントされていた。

 その時インシネレイトはまだインシネレイトを名乗っておらず……この「マキシマム天」の四代目総長であった。

「総長! ヤッチマッチャオウゼ!」「総長!」「総長ヘイヘイ!」

 改造ライトに照らし出される彼のバイクは金ラメパール、そして隣に立つ総長代理シゲミのバイクは紫ファイアパターンブラッククロームだった。

「ヤッテミンゾ? オオ?」

 彼は総長代理シゲミに激を飛ばした。シゲミはキアイの入った睨みで応じた。

「チョワリメッス!」

「シゲミィ! なァお前わかってッか?」

「何ス!?」

「俺らがマキシマム天を大総長から受け継いでよォ……ちょうど今日で一年だぜ!」

「総長! 俺はよォ!」

 シゲミはZBRハイの目を血走らせた。

「明日しか見えてねッから! 記念日上等ッスから!」

 シゲミの生意気な答えは心地よかった。

「……上等! ヤッテミンゾ!」「ヤッテミンゾー!」

 ドルン! ドルンドルンドルンドルンドルン! 車体が垂直になるほどの強烈なウイリーをカマしながらの蛇行運転。総長たる彼だけが可能とする難易度最大のトリック運転であり、手下のゾクの士気を限界を超えて奮い立たせるものだ。

「ヘイヘイ!」「ヘイヘイ!」「「ヘイヘイ!」」

 彼はシゲミとともに急加速をかける! 鉄パイプをアスファルトに擦り、火花をあげて、オムラ・エンパイアが築いたバリケードの装甲車両に突っ込んでいった!

 BRATATATATATATATA! BRRRRTTTTTTTTT!

「マシンガン上等! 俺は……アバーッ!?」

 装甲車両のフロントガラスをキアイの鉄パイプで叩き割る彼のすぐ隣で、シゲミはオムラマシンガンの嵐を浴び、穴だらけになって弾け飛んでいった。


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