シャード・オブ・マッポーカリプス(75):〈ネザーキョウの暴君〉明智光秀
明智光秀ことアケチ・ニンジャ
アケチ・ニンジャはその暴虐を歴史に刻み、恐怖とともに語られ続ける強大なリアルニンジャであり、歴史文献においては「明智光秀」という表記で知られる。
むろん、江戸時代や近代の一般市民は、彼がニンジャであるなどとは夢にも思わなかった。「明智光秀」とは、オダ・ニンジャがかつて「織田信長」を名乗っていたのと同様、リアルニンジャが自らの正体を隠し、人間の領主として城に住み、領民らを支配するために用いたセンゴク・ネームである。明智光秀は織田信長を討ち取った後、歴史の表舞台から姿を消し、ネザーオヒガンと呼ばれる異次元にいた。彼は爆発四散してなどいなかったのだ。
やがて、時は流れ2040年代。明智光秀は血肉を持つ実在の存在として、ネザーオヒガンから北米大陸へと帰還。その圧倒的な武力によってたちまちカナダを征服し、暗黒カラテ国家「ネザーキョウ」を打ち立て、そのタイクーン(大君)の座におさまった。
ネザーキョウは暴力によって支配された悪夢の如き地であり、我々文明社会の常識は通じない。インターネットが禁止されたこの電子的暗黒国家は、10年近くに渡って他国との正式な外交関係を持っておらず、その内部でいかなる支配体制が築かれているかを文明圏に知らせる情報は極めて貴重である。
【アケチ・ニンジャ】平安時代と江戸時代、二度に渡り暴虐のイクサを繰り広げたニンジャキング。現在はネザーキョウを邪悪なカラテで支配する「タイクーン」として君臨する。イクサでは自ら好んで前線に出、邪悪な龍を駆る。バンクーバーへの非道な侵略を開始した。
現在の明智光秀の外見
センゴク期の明智光秀と比べ、ネザーオヒガンの過酷環境で鍛え上げられたタイクーンの肉体は遥かに強靭となり、覇王の如き外見へと変わっている。タイクーンは金の縁飾りをあしらった黒い甲冑に身を包み、ドクロのメンポ(面頬)が特徴的な兜を被っている。その眼光の鋭さ、厳しさは、まさにジゴクめいている。
最も特筆すべき外見特徴として、現在の明智光秀は四本の腕を生やしている。これは彼がかつてオダ・ニンジャの肉体を奪い、忌まわしき融合を果たしたためである。オダはその全てをアケチに奪われかけたが、からくもその魂だけはキンカク・テンプルへと逃がすことに成功したという(これが、オダ・ニンジャのソウル憑依者が現代に存在した理由である)。
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