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ニンジャマーダーミステリー【エッヂ・オブ・サニティ】:ニンジャスレイヤーTRPG2版ルールブック付録

◇TRPG総合目次

これは『ニンジャスレイヤーTRPG』のコアルールを使い、軽いマーダーミステリー型ゲームを遊ぶためのオプションセッティングです。登場人物は全員ニンジャなので、殺されて爆発四散しても証拠が残らず、通常のマーダーミステリーよりもカラテが重要になります。ランダム要素が強いため、ルールを知っていても、何度でもプレイすることができます。

プレイのためには『ニンジャスレイヤーTRPG2版ルールブック』の内容が必要です(フルルールを使う必要はなく、キャラクター作成ルールコアルールさえ押さえていれば大丈夫です)。最適と思われるプレイ人数は、進行役のニンジャマスター1人、ニンジャスレイヤー役1人を含めて、6〜9人前後です。また、プレイにはオンライン上のチャットソフト(Discordなど)を用いることを前提としています。

バージョン:このルールの現在のフェイズはβです。何かバグや問題点などを発見した場合は、ぜひフィードバックしてください。


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【エッヂ・オブ・サニティ】

君たちは、ソウカイヤが保有する山奥のオンセン旅館に宿泊することとなった邪悪なニンジャだ。お互いの面識は殆どなく、一人一人が自由気ままにゲイシャ、カラテ、スシ、温泉、殺人、酒、ドラッグなど、思い思いの休暇を楽しんでいた。

だが、2日目の朝……ともに休暇を満喫していた宿泊ニンジャの1人、バーグラー=サンが、何者かの手でカラテを受け、爆発四散したのだ。一部の者が断末魔の叫びを聞いたが、ニンジャなので死体は残らず、一切の証拠がない状況だ。さらに、原因不明の奇妙な現象が起こった。オンセン旅館の無線LAN装置が爆発し、外部との連絡手段が失われたのだ。

誰もが疑心暗鬼になる中、宿泊ニンジャらの間で、ある都市伝説の名が囁かれた。それは……ニンジャスレイヤー。ソウカイニンジャを殺し回っているという、狂った殺忍鬼の名である。昨日までは、誰もがニンジャスレイヤーなど作り話だと思っていた。それが今、すぐそこにある脅威として認識され始めたのだ。ただならぬアトモスフィアが、オンセン旅館を支配する。

なぜバーグラー=サンは爆発四散しなければならなかったのか? ニンジャだからだろうか? なぜ無線LAN装置までもが時を同じくして爆発したのか? 謎のハッカーYCNANによる用意周到なハッキング攻撃だろうか? だとすれば……本当に宿泊客の中に地獄の猟犬が紛れ込んでいるのか? それとも、殺忍者はこのオンセンの近くに隠れ、再度のアンブッシュ機会をうかがっているのか? 

疑念が疑念を、謎が謎を呼ぶ閉鎖環境で、今、無慈悲なる殺忍犯探しが幕を開ける……!



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遊び方

プレイヤーを集めます。マスターは上の導入文を全員に読ませ、「ランダム作成形式」または「11ポイントスクラッチ」でニンジャPCを作成してもらいます。ロールプレイのために背景や口調などもある程度決めてもらいます。スクラッチであれば事前に作ったキャラを再利用しても構いません。

このとき、ローンは使用できませんが、ジツもスキルも持たないことにした場合のみ、初期サイバネをD6で決定できます。またロールプレイの補助用として、最大2個程度の好きな知識系スキル/交渉系スキルを無料獲得してもかまいません。『即応ダイス』と『緊急回避ダイス』はゼロとなります。

全員がPCを作り終わったら、マスターはランダムな方法でプレイヤーを1人選び、そのプレイヤーにだけ「あなたは実はニンジャスレイヤーです」と秘密裏に伝えます。この事実は、「確かな証拠」を掴んだ他のPCによって暴露されるまで、全体に対しては絶対に秘密にしておかなくてはいけません。また、仮に状況証拠的に突き止められたとしても、「確かな証拠」が見つかるまでは、シラを切り通さねばなりません。

キャラが全然違うけど大丈夫?:ニンジャスレイヤー役を引いた場合、ニンジャスレイヤーがそのPCになりすましていることになりますが、例えば明らかに性格や体格や性別が違うニンジャを作っていた場合は、どうすればいいのでしょうか? その場合も、特にキャラを変える必要はありません。「このニンジャは実はニンジャスレイヤーに脅迫されており、無理やり協力させられている。その事実を話すとニンジャスレイヤーに殺されるので、絶対に明かせないのだ」と読み替えます。また性格や背景については、表向きは邪悪ですが「実は自らの意思に反して無理やりソウカイヤに忠誠を誓うことを強要されていたそれほど邪悪ではないニンジャであったため、この一件の後は殺されることなく見逃された」としても構いませんし、「あくまでも邪悪なニンジャなので、最後は自分だけ助かったと思って逃げている所を、追いかけてきたニンジャスレイヤーによって結局殺された」としても構いません。ただしどちらの場合も裏切り者であることに変わりはないので、ニンジャスレイヤーが敗北した場合は、他のソウカイニンジャから囲んで棒で叩かれて爆発四散します。


ゲームの流れと勝利条件

このゲームでは、ニンジャスレイヤーがニンジャPC全員を爆発四散させるか、あるいはニンジャスレイヤーの正体が暴露されて最終決戦が始まるまで「ダンゴウ」→「行動宣言フェイズ」→「探索フェイズ」→「ダンゴウ」……を繰り返します。

制限時間が決まっている場合は、探索シーケンスの最大回数を決めておき、その時点で強制的に最終決戦が始まるようにしてもよいでしょう。

ゲームが終了したら、プレイヤー全員で今回のゲームについて話し合い、最も印象深いドラマを皆の心に残したプレイヤーが勝者となります。



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◆最初のダンゴウ

ゲームは黄昏時のオンセン旅館から始まります。無線LANが破壊されたため、あらゆる連絡手段は断たれています。

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