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S4第3話【マスター・オブ・パペッツ】#9

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「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーの後方、高速回転走行していた金属装甲塊が空中に跳ね上がり、両手足をひろげてアイサツを返した!「ドーモ、レッドハッグ=サン、パンヤンドラムです!」アイサツは神聖不可侵の掟。たとえ追跡行動中であろうとアイサツを挑まれれば答えねばならぬのが礼儀作法だ。

 二者はニンジャスレイヤーを挟んで、数コンマ秒のあいだ睨み合った。凝縮していた時間が溢れ、再び高速の世界が戻ってくる。パンヤンドラムは一瞬にして再び鋼鉄球体形態へ身体を丸め、アスファルトに爆発を刻みながら走り出した。「器用じゃないか」レッドハッグは唇を舐めた。口元を黒が覆う。

 BRRRTTTTT! 後方展開する反重力バイクが銃放火! コトブキはシグルーンを蛇行させる。「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはヌンチャクをふるって銃弾を弾く。「チィッ……!」マークスリーは目を眇め、攻撃を躊躇う。『何を躊躇う。陛下を失望させるでない。敵の自己責任の隙に乗じよ』

「師よ、手段についてはどうかお任せください!」『創造性を発揮する余地を私が認めようと思うほどの戦いぶりを、君はまだ示せていない。まずは勝利が先決だ』「お言葉ながら、このような勝利は騎士道精神に反しております」『君は己のエゴを騎士道精神と言い換えているに過ぎない。野蛮な者らの目線に降りて入り混じる事を慈悲と誤解するな。それは堕落に過ぎない』

「師よ……!」『そも、私に非道作戦を取らせているのは、君自身の未熟さゆえだという事を忘れるな』バトラーの言葉は厳しかった。実際それは逃れようなき事実。螺旋塔の決闘で決着しておれば、KOLの介入はなかった筈。ゆえにマークスリーは己の懊悩を振り払おうとした。獣を狩るべく白馬を幅寄せる。「覚悟せよ、ニンジャスレイヤー=サン! イヤーッ!」「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはヌンチャクで応じる! ギャリイン!

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