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S4第2話【ケイジ・オブ・モータリティ】分割版 #7

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「イヤーッ!」インシネレイトは容赦なくカトンで攻撃した。光る蝿が燃え散る!「中に隠れてやがったのかテメッコラー! ソマシャッテコラー!」インシネレイトは右手に再びカトンのエネルギーを集めながら、白熱する目でベルゼブブを睨んだ。ベルゼブブは濡れ輝く肢体を反らした。「ンーンンン……」

 ギャリリイイン! 金属音と火の粉が散った。稲妻めいて切り込んだガーランドのクナイ・ウィップとベルゼブブの攻撃がぶつかりあったのだ。読者の皆さんが並のニンジャ動体視力の持ち主であれば、ベルゼブブが繰り出した四本の腕の鋭利なチョップは残像すら見えず、切り裂かれていただろう。ガーランドはワザマエであった。

「モータル……我が寝所を騒がしておるようだが、なにゆえだ?」ガスマスク越しのくぐもった発声には不気味なエコーがかかっていた。インシネレイトのこめかみの血管が怒りで浮き上がった。「ソウカイ・シンジケートに上等こいたのはテメッコラー!?」「ソウカイ……シンジケート……くくく」

「ア? 何がおかしいンだテメェ。ウチのニンジャ殺ッたのはテメェだろうが、蝿女……! クロスカタナに上等した奴の運命は過酷だぞテメェ!」「ニンジャ憑きのモータルが夢を見ておる……」ベルゼブブは言った。「そしてその獣臭き言葉を理解するのに、我がニューロンは時間を要しているぞ」「アア!?」

 インシネレイトとベルゼブブのやり取りを聞きながら、ガーランドはカラテを研ぎ澄ませる。無論、彼はたった今のクナイ・ウィップ攻撃でベルゼブブの心臓を八つ裂きにして殺すつもりだった。蝿の群れを操る正体不明の能力に加え、近接カラテにも長けるか。二対一の状況を活かさねばならぬが……。

「王は遠大な計画に心を砕いておられる。そして我は王の戦士。神聖なるカリュドーンの儀を前に、培地の分際が我を煩わすでないぞ」「言ッてることがひとつもわかンねェ。要するにテメェがウチの連中を殺ったッて事だろうがァ!」「フー……」ベルゼブブは溜息をついた。「はよ参れ」「イヤーッ!」カトン・ジツ!

 炎の波がベルゼブブに襲いかかった瞬間、ガーランドは身を沈めた突進から、カトンに乗じた攻撃を仕掛けた。研ぎ澄まされた彼のニューロンは時間感覚を泥めいて鈍化させた。先行する炎が……かき消える。バイオ蝿が炎を含み、爆ぜながら散って、カトンを相殺したのだ。だがそこに攻撃の機!「イヤーッ!」

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