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シャード・オブ・マッポーカリプス(44):シの眷属


「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」ナラクは走りながら赤黒く燃えるスリケンを次々に投擲し、シの眷族を殺めてゆく。彼らは良く練れた戦士であり、ナラクには遠く及ばぬながら、一人一人を倒すのに多大な時間を要した。徐々に包囲は狭まっていた。

「イヤーッ!」「ヌウウーッ!」鎖分銅がナラクの腕に巻きつき、スリケンを封じる。そこへ別のニンジャがトビゲリを仕掛ける。このニンジャもやはりシの者!「イヤーッ!」「イヤーッ!」ナラクは身を捻って蹴りをかわし、脚を掴んで地面に叩きつけた。「グワーッ!」頭を踏み潰す!「サヨナラ!」

「「ヌウウーッ……!」」朝霧の立ち込めるススキの原で、ナラクは敵ニンジャと鎖を挟んで格闘する。「おのれ……姿を見せよ……おのれ……!」「よかろう」霧の中に輪郭が浮かび上がり、女のニンジャがしめやかに進み出た。ザワザワと音を立て、地の草が桜色の光を帯びて浮かび上がる。

ナラクの攻撃手はいまだ鎖分銅のニンジャによって封じられている。ナラクの両腕が燃える。いかにしてこの者を殺す! 忌々しい鎖のニンジャを! そしてこのシ・ニンジャを! 奇怪なホタルじみた桜色の光……!

 - 【リヴィング・ウェル・イズ・ザ・ベスト・リヴェンジ】より


シ・ニンジャ / Shi Ninja

シ・ニンジャは神代~平安期を生きた強大なリアルニンジャである。シ(Shi)とは「死」を意味するパワーワードであり、カツ・ワンソーの直弟子の一人としてハトリ・ニンジャらと並び立つ彼女は、その名の通り、死に関連する力を思うがままに操ったとされる。

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