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シャード・オブ・マッポーカリプス(54):警察国家マッポランド、およびその他のニンジャ粛清都市について


月破砕後の地球はケオスに満ち満ちている。ニンジャソウル憑依者を縛る物理的な枷や檻はもはや存在せず、地上のあらゆる都市に自由にアクセスし、何ものにも束縛されることなく行動できるようになった。だがそこには、当然ながらリスクもつきまとう。

月とともに国家群という枠組みが崩壊したことで力の時代が到来し、世界各地にはより極端なコンセプトを持つ要塞都市群や暗黒メガコーポの実験的武装経済圏が形成されていった。各々の都市のアトモスフィアは、以前よりも遥かに極端で鮮明になり、その対立する境界線は、汚染焦土の黒によって鋭角のモザイク状に縁取られている。

だがニンジャは素早い夜の戦士。ニンジャならば、鈍重な支配者である暗黒メガコーポ群の紛争地帯をたやすく通過できるのでは? だとするならば、ニンジャにとっていかなる危険が残っているというのか? ……その答えが、ニンジャ粛清都市だ。これらの都市においては、流れのニンジャが発見されれば問答無用で拘束、ないしは処刑が行われる。この地球上の全ての都市で、ネオサイタマやキョート共和国のようにニンジャの存在が受け入れられているなどとは思わないことだ。

より快適な文化圏を目指して紛争地帯を抜けた流れ者ニンジャも、いつかは休息を取らねばならない。運悪くこれらのニンジャ粛清都市群に滞在し、ウカツを晒せば、たちまち治安維持機構によって拘束、ないしは排除されてしまうだろう。ここでは、そのようなニンジャ粛清都市の代表的な例をいくつか紹介する。ニンジャならば、細心の注意を払いつつ、この地球を渡ることだ。


ネオヴァチカン / N3o-V4t1caN

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