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ニンジャスレイヤーPLUS

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サイバーパンクニンジャ小説「ニンジャスレイヤー」の連載まとめに加えて、書下ろしのスピンオフエピソード、コメンタリー、資料集などがまとめられたマガジンです。PLUS系のメンバーシッ… もっと読む
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PLUS目次(2024年3月27日更新)

🍣「ニンジャスレイヤーPLUS」は2022年8月からメンバーシップシステムに移行しました(従来の定期購読マガジンは9月移行徐々に更新停止となります)。PLUSは最新スピンオフや設定資料集の公開場所であり、2010年から続くTwitter無料連載支援のためのドネート窓口でもあります。 📡総合ニュース / 大きな更新まとめ◆AoM本編AoM本編はTwitter上で連載され、加筆修正版がnoteにまとめられています。連載ログや実況ログは三部作と同様、全てweb上に残り続けます。

S5第2話【スクールガール・アサシン・サイバー・マッドネス】

1「ザッケンナコラー!」「スッゾオラー!」「アイエエエエ!」複数のヤクザスラング、そして悲鳴、打擲音。表通りの光が、ヒビの入った壁に、暴力の光景を影法師として映し出す。囲んで棒で叩く影を。 「ザッケンナコラー!」「スッゾオラー!」「は……払う、払いますからァ……」「……」暴力が中断した。ヤクザ達は顔を見合わせ、サイバネアイの緑光が闇に浮かぶ。「……払うカネなんざ、ねェーだろうがコラァ!」「アイエエエ! ありません!」「ザッケンナコラー!」「アイエエエ!」暴力再開!  

【スクールガール・アサシン・サイバー・マッドネス】#6

5 ← 6(アバーッ!)ヤクザ事務所のショウジ戸を突き破り、下っ端ヤクザがヤクザ机に衝突して跳ね返った。机に足を乗せたまま、ギリは笑い、突入してきたリンホを見た。(昨日の今日で、嬉しいぜ。いい条件だったろ)(うるせえ。時間がねえんだよ)(ハハハハ、藪から棒か?)(アタシに手術、カマせ!) (おいおい慌てンなよ)(慌ててンだよテメー)リンホはギリのヤクザネクタイを掴んで引き寄せる。ギリは笑ったままだ。(何をしろッて?)(あのカス闇医者使って、アップデートかけろ)(ハハッハハ

【スクールガール・アサシン・サイバー・マッドネス】#5

4 ← 5 BRATATATA! 弾の嵐! モニコは両耳を塞ぎ、歯を食い縛る。トジカタと再び殴り合い、ぶつかり合って弾き飛ばされたリンホは、壁を蹴ってグッと膝関節の力を溜め、瞬間的に解放した。壁に円形の亀裂が生じ、その瞬間、「グワーッ!」「アバーッ!」複数体のクローンヤクザが貫かれて緑の血が飛沫いた。  壁を蹴ったリンホが、さらに壁を蹴って跳ね返った。再び、その軌道上にいたクローンヤクザが切り裂かれ、倒れた。ルーズソックスの下で、アップデートを経た彼女のサイバネ脚は殺すた

【スクールガール・アサシン・サイバー・マッドネス】#4

3 ← 4 ファオー。通信確立ファンファーレが鳴り、モニタの01ノイズのモヤが晴れて、八卦のテーブルが映し出されると、トジカタ・ウルフは息を呑んだ。八人が座する八卦の卓。その中央、卓上の空中に、九人目がアグラ状態で浮遊出現したのである。『ドーモ。トジカタ・ウルフ=サン……』 「ウ……!」老ヤクザの眉間を、汗の粒が流れ落ちた。電子通信でありながら、脳に直接語りかけるが如き迫力であった。トジカタは引退年齢を重サイバネで上塗りしてまで現役にしがみついてきた鬼気迫るヤクザ・オヤブ

【襲撃と襲撃:チリングブレード】スレイト・オブ・ニンジャ

【スクールガール・アサシン・サイバー・マッドネス】#2

1 ← 2『集合的殲滅全体! 高揚感撃滅満載! 最強高機動! 最強高機動! 最強高機動! 脳にブチ込んでくれようか! 頭蓋!』  ヒリヒリ割れた叫びのボーカルを引き継いで、高音をいからせたベースラインが迫り出してくる。ベオベベオベオベベオ! ノイズパンクバンド「夏のあなた達」の名曲「最強高機動」だ。  ピアス型の骨伝導イヤホンを通し、フルボリュームの「最強高機動」を鳴らしながら、リンホの歩みは早歩きに、そして疾走になる。リンホは走りながら笑った。そして跳んだ! 「オラ

【スクールガール・アサシン・サイバー・マッドネス】#1

1「ザッケンナコラー!」「スッゾオラー!」「アイエエエエ!」複数のヤクザスラング、そして悲鳴、打擲音。表通りの光が、ヒビの入った壁に、暴力の光景を影法師として映し出す。囲んで棒で叩く影を。 「ザッケンナコラー!」「スッゾオラー!」「は……払う、払いますからァ……」「……」暴力が中断した。ヤクザ達は顔を見合わせ、サイバネアイの緑光が闇に浮かぶ。「……払うカネなんざ、ねェーだろうがコラァ!」「アイエエエ! ありません!」「ザッケンナコラー!」「アイエエエ!」暴力再開!  表通

S5第1話【ステップス・オン・ザ・グリッチ】

 世界全土を電子ネットワークが覆いつくし、サイバネティック技術が普遍化した未来。宇宙植民など稚気じみた夢。人々はサイバースペースへと逃避し、重金属酸性雨のメガロシティに生きる。神殺しに沸くメガコーポ群は、割れた月へと手を伸ばす。……ここはネオサイタマ。欲望渦巻く電脳犯罪都市だ。  国家は滅び、国境は失せ、傷ついた都市が文明の灯火となった。その輝きは暗黒メガコーポのパワーゲームの標的となり、新たな秩序の重みが市民にのしかかる。人々は知らぬ。街が邪悪なニンジャ組織に蝕まれて

【ステップス・オン・ザ・グリッチ】#4

3 ← 「ドーモ。ニンジャスレイヤー=サン。パイドパイパーです」パイドパイパーは困惑をカラテと邪悪な殺意で塗り潰し、アイサツに応じた。アイサツは神聖不可侵のイクサの礼儀であり、オジギ最中の相手に攻撃をくわえる事は厳かに禁じられている。古事記にも書かれている掟であった。  ゆえに彼らは名乗りあい、互いの名をニューロンに刻んだ。殺すべき相手として。そしてオジギ姿勢から同時に頭をあげ、カラテを構えたとき、首なし死体の転がるネオサイタマの雑居ビルの谷間の路地裏は、無慈悲なる殺戮の

【ステップス・オン・ザ・グリッチ】#3

2 ← 「アイエエエエ!」薄暗い地下駐車場を引きずられたイサムラは、尻を蹴られるようにして、マッシヴな走行車輌の後部に叩き込まれた。「何もやっていないんです! 本当です!」「口頭による君の主張は問題ではない」ルシンダ尋問官は隣に乗り込む。向かい合わせの席に二人のクローンヤクザが座る。  鼻詰まりのベヒモスじみた駆動音が車内に響き、装甲ビークルが走り出した。スロープを上り、夜のネオサイタマへ走り出す。「ど……何処へ向かうんですか」「社の施設だ」「なぜ、僕はこんな目に遭わされ

【ベルリン・デンノ・ティーンエイジ・ライオット 9:アンガー・プログラム】スレイト・オブ・ニンジャ

承前 ← 9.魔術書架

【奥ゆかしいウィークリー・テンプル:グラビティボンズ】スレイト・オブ・ニンジャ

【ベルリン・デンノ・ティーンエイジ・ライオット 8:アナイアレイター】スレイト・オブ・ニンジャ

8. プラネタリウム