切られた脳と、消せないアイツ
俺の頭をいじくるように推薦したのは仁らしい。
「そこのバイク止まりなさい!」
「前原逸男! 君には出頭義務がある!」
パトカー三台、黄色で『処理推進センター』のロゴが入った黒のバン。
「原チャ一台にかよっ!?」
警官に囲まれたオレの前でバンのドアが開く。
出てきたのは女だ。出るとこは出てるカラダをリクスーに包んで、手には竹刀。
「前原くん、出頭命令が出たことはわかってるよね」
笑った。けど、こっちを殴る事しか頭にない。そんな笑顔だ。
「ざっけんなよ!」
女の陸上選手みたい