第1回逆噴射小説大賞:二次選考通過作品まとめ

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ノート

アリシア・スノウが死ぬまでの48時間

「やっとわかった。わたしがあんたにできる、たったひとつの一撃。喰らいな、クソ野郎、そしてさよなら」 そしてアリシア・スノウは、自分のこめかみに...

街角フロートマーダー

『さて、そんなこんなでもうお別れのお時間がやってきました』 ナイフは殺風景な部屋の中に入り込む街灯で幽かに輝き、蛍の如く尾を引きホルダーへ収ま...

大剣豪大西部

(前回までのあらすじ:SMD(大量破壊刀器)の行方を追い、手がかりとなる『カタナ』を探すジュウゴとルーは得られた情報に従い荒野の中の小さな町を目...

【冒頭】モンピートン、彼のための宇宙

まだ何もなかったが、閉じた水門のきわには意味深げに上流から流れ込んできた廃材が溜まっていた。鋼鉄加工廃棄物とプラスチックごみ、期限が切れた工業用...

リエントリーのための金

西部開拓時代、アメリカ。ゴールドラッシュに湧くカリフォルニアでジェイコブ・デイビスは重いダック生地と鉄製のリベットで、バッファローが引っ張って...

カウボーイ・ブルース

普段より早く、目がさめた。  視野の隅、宙に浮かぶ3Dホログラム時計の表示は6:66。こんな日は、たいてい厄介事が口を開けて待ち構えている。やれやれ...

二十一より先の数

四人のばちあたりはいっせいに息を飲んだ。  なぜって、一九〇七年十月、フォート・サムナー墓地のまうえに輝く月に照らされて、いましがた、かれらが...

遺物~虎の毛皮、鮫の牙、父の足跡~

ドアノブに力を込めると、扉は容易く開いた。扉の向こうはアパートの他の部屋と同じ六畳一間で、椅子のほかには何もない。椅子には男が腰掛け、足を投げ...

デス・オブ・オブライエン

「その血のために誰も涙を流さない悪人の魂」  闇夜の柳の木の下で、悪魔は言った。 「再び君が娘と会うには、そんな魂が必要だ」  悪魔は、最初に...

花の都とヴァン・ヴィノ

「何をしているのです」  男はそう訊いてくる。肚を括ってる、と答えたいができない――喉がロクに動かない、周りの景色や背と尻を預けた木と同じよう...