第1回逆噴射小説大賞:二次選考通過作品まとめ

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ゲットバック・マイ・ライフ

銃声がした。目の前の怪物が破裂し、臓物が容赦なく俺に降りかかる。最悪だ。俺は列車内の床に這いつくばり、怪物を撃ち落とした存在に目を向けた。女だ。金髪の青い眼をした女が巨大な銃で怪物を駆除していた。可憐だった。 「間に合ってよかったです」 怪物共を始末した女が手を差し伸べてくる。アニメのような声だ。その手を掴み起き上がる。こんな小さな指であんな銃を振り回しているのか。 「あなたを迎えにきました」 「俺を?」 「えぇ。境界を越えたあなたを、私たちは歓

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キュービィ・アンド・フーリィ -電脳変幻無双譚-

雲霞のごとき暴徒の群れが目標の集落を前に反転した。ここに向かっている?飛び起きた俺は映像を凝視する。カウンター洗脳か?クズ共にフェイク映像をばら撒いて1週間。熟成された憎悪が爆発する直前で! 副官を呼び戻す。モノアイヘッドが乳とキャタピラを震わせて駆け込んできた。こいつとファックする時間を奪ったのはどこの企業だ。怒りと焦りに囚われる。落ち着かなければ。眉尻のパネルをスワイプ。神経ブースト。ウィルススキャン。問題ない。 「あ!眉唾じゃん!まだ残ってんの?」 「あァ?

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クロ -擬人化存在反逆譚-

戦車が前方に落下してくるのが見えた。落下しつつ不可思議な変形を行なったそれは、豊かな乳房と重厚な装甲を備えた10m近い巨人になり、私のバイクの進路を阻んだ。 魔神と闘えるのは擬人化された存在のみ。 戦い抜いた自分でもおかしな話だと思うが、実際そうだったのだ。とにかく私達は力を合わせて人の世を魔神から救った。そして脅威が去った世界は私達を恐れた。仲間達は皆元に戻されてしまった。自我のない戦闘人形。世界が欲しがるのはただの兵器だ。私のような自我を持つ擬人化存在は世界の敵なの

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