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逆噴射小説大賞2020:1次&2次選考突破作品

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#創作

なるべく生者が望ましい

「……俺はどうなるんですか」  藤野央助は、青ざめた顔をハッと前に向けた。自らの失言に気…

インバネス・レイヴンは剣を抜かない

 馬車道に蹄鉄の跡が刻まれ、点在する街灯の光は霧に隠れる。襤褸を纏った物乞いの老婆が空腹…

狐
4年前
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滞留海

 友達の引っ越しを見送ったのはもう十五回目になる。  先週、とうとうマリがいなくなった。…

奨励会を抜けてアヴァロンへ

「アヴァロンは三段階に分かれる。序盤は九掛ける九のボードでチェスに似たゲームが行われ、駒…

復路鵜
4年前
45

上陸する銀の鳥

 人間共が暮らす陸地から沖に出て、大きく離れたところ。潮騒や海鳥の鳴き声以外は何もないと…

高野優
4年前
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あなたに捧げる物語

 チバが得体の知れない朗読の仕事を引き受けたのは、日当五万円だったからだ。仕事が来ない声…

復路鵜
4年前
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亡骸を背負い重ねて積む稼業

 朝方の三時五十八分、雑居ビルを爆破した。今回の抗争はノームとドワーフのいざこざとして処理させられるだろう。 「行け。俺も後で降りる」  近隣ビル屋上。組の若頭であるフマは無線で言う。横にいるのはエルフの長だ。名前はアシュ。  異世界からの門が太平洋沖に開いたのが二ヶ月前。アホみたいな外交典礼と議論が続く中、裏社会は早々に移住した。組はエルフの接触を受けた。目的は敵対ドワーフ族の殲滅だ。報酬は呪符と禁薬のノウハウ。組長は要請を飲んだ。  突入班はエルフのツテで入手した

ボーン・ザ・ゴーン

 光が射す場所はオタワだ。そこからシュロたちは逃げる。  光の所在は大気圏に設置された宇…

復路鵜
4年前
13

有罪探偵

 嘘など吐いていないのに、なぜこうも蔑ろにされなければならないのか。 「だから言ってるで…

にーにー
4年前
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フロム・バベル

《バベル》三層にようやくたどり着いた。探索に向かう傭兵が多くて、あたしは何回か誰何された…

復路鵜
4年前
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セツナの久遠

 お前だけは許すわけにはいかない。  御堂クオンはビルの階段を駆け上がった。暗がりの中、…

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芋を焼け、扉を開けろ。

家で本を読んでいた美雪は、きな臭い匂いに気づいた。開いていた窓から身を乗り出して見ると裏…

かなった
4年前
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