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逆噴射小説大賞2019:エントリー作品

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小説の冒頭800文字でCORONAを勝ち取れ。ダイハードテイルズが主催するパルプ小説の祭典、「逆噴射小説大賞2019」のエントリー作品収集マガジンです。だいたい1日1回のペースで…
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#創作

【精霊の御前 仮面は踊る】 #逆噴射小説大賞2019  怖いの注意

【精霊の御前 仮面は踊る】 #逆噴射小説大賞2019  怖いの注意

どこかの民族の仮面

友人にもらったもの

何故こんな不気味なデザインの仮面をわざわざお土産にと思った

受け取りたくはなかった

でもある種の後ろめたさが私を支配した

その夜

私は夢をみた

仮面をつけた人が踊っていた

火を焼べ、宙へ焔の粉が舞う

翌日

また夢をみた

例の男は火を焼べ 踊る

時折 視線が合った気がした

夢 3日目

崇高、畏怖を併せ持つ何か

それに捧げるもの

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【From the Kitchen】  #逆噴射小説大賞2019

【From the Kitchen】  #逆噴射小説大賞2019

ママがおかしいんだ

台所でずっと何かを切ってる

音がずっとしてる

ドアは閉まってて

へんじをしてくれないんだ

なにかをひきずる音

ママ カーテンを開けてください

お外からもなにも見えない

ママ ドアを開けてください

なんだろう、このにおい

あたたかいにおい

ママ、ママ

あ、何かがわれた音

ママ、大丈夫

すずの音がきこえる

ミケ、ミケがどこかにいる

またなにかがわれる

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葛城公爵邸殺し

葛城公爵邸殺し

先代の葛城公爵は花狂いであったので、国内外問わず東西から様々な草花や樹木を取り寄せて自身の屋敷の庭に移植させると、それぞれを競い合わせるようにして職人に栽培させた。
 なかでもとりわけ見事と評判なのは屋敷の洋間から見える椿の生垣で、ここだけは庭男ばかりに頼らずに、先代が手ずから世話を施すほどであった。かように椿の花が格別の扱いを受けるのは、先の殿様が臣籍降下する以前に与えられていた御印章であったた

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【宇宙からの一見さん】 #逆噴射小説大賞2019

【宇宙からの一見さん】 #逆噴射小説大賞2019

「おい、徳さん、ニュースみたかい?」

金物屋が転がり込んできた

「あの真っ黒な雲、なんだいあれ」

「不気味な雲だね、ありゃ、雲じゃないって話だろ?みたよ、ニュース。なんでも宇宙からなんか来たって」

大きく黒い入道雲状のものが、この台東区に向かっている。世界中が固唾を飲んで見守る中、徳さんは朝仕入れてきた小魚をピシピシと捌き、夜の営業に備えている

「やばいってさ、小肌やってる場合じゃないだ

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日曜日、悲しんでいるあなたが好き

 泣き顔がどの角度からでも美しく見えるように――と、造られているとのことだった。そして実際に本物を目の当りにしたら、確かにそうなるように設計されているらしいのがFには一目でわかる。
 彼は葬式で会ったら目を惹きそうな顔立ちをしていた。肌は永訣の日にふさわしく適度に血の気が欠けた色をしている。けれども全く機械的というわけではない。まつ毛の陰が落ちている眼元は、瞳に嵌め込まれた人造エメラルドの輝きと色

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余命6時間

余命6時間

時計の針が夕方6時を指した。
お疲れ様の声が職場にこだまする。

今日は金曜日。
早く帰って、愛犬のマー坊と遊ぶぞ。
そう思っていた矢先に電話が鳴った。

「はい。西横浜 法律事務所です」

…杉山です。出願を依頼していた発明を、急遽学会で発表する事になって...

いつも穏やかな杉山さんとは違う。動揺した声だ。

「発表はいつですか?」

...明日の午前9時です!だから、今日中の特許出願をお願

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泥棒の消失

 その家は忍び込むのにうってつけの家だった。ある種の気配のようなものなので、具体的にどういうことなのかを詳しく説明するのは難しいのだけれど、とにかく人目につかずに、たやすく侵入することが出来るというのが一見してわかる一軒家だった。そして経験則からいえばこういった場合スムーズに事を運べるに違いなかったし、実際今回も上手くひとまずの目的を達することが出来た。
 よく手入れされた家だった。ダイニングにあ

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