小説の冒頭800文字でCORONAを勝ち取れ。ダイハードテイルズが主催するパルプ小説の祭典、「逆噴射小説大賞2019」のエントリー作品収集マガジンです。だいたい1日1回のペースで…
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#人生
【精霊の御前 仮面は踊る】 #逆噴射小説大賞2019 怖いの注意
どこかの民族の仮面
友人にもらったもの
何故こんな不気味なデザインの仮面をわざわざお土産にと思った
受け取りたくはなかった
でもある種の後ろめたさが私を支配した
その夜
私は夢をみた
仮面をつけた人が踊っていた
火を焼べ、宙へ焔の粉が舞う
翌日
また夢をみた
例の男は火を焼べ 踊る
時折 視線が合った気がした
夢 3日目
崇高、畏怖を併せ持つ何か
それに捧げるもの
【From the Kitchen】 #逆噴射小説大賞2019
ママがおかしいんだ
台所でずっと何かを切ってる
音がずっとしてる
ドアは閉まってて
へんじをしてくれないんだ
なにかをひきずる音
ママ カーテンを開けてください
お外からもなにも見えない
ママ ドアを開けてください
なんだろう、このにおい
あたたかいにおい
ママ、ママ
あ、何かがわれた音
ママ、大丈夫
すずの音がきこえる
ミケ、ミケがどこかにいる
またなにかがわれる
【蓼、パンを食う】 #逆噴射小説大賞2019
仁志は台所から聞こえる、カサカサとした音で目を覚ました。幾分飲みすぎたか、だがたしかに音がする。
恐る恐る台所へ向かい、声を出した
「だれか、いるのか」
数秒の沈黙の後、落ち着いた声がした
「いるよ」
明かりをつける。誰もいない
「だれだ!どこだ!」
「蓼だ。ここにいる」
たしかに、テーブルの上には一株の植物
その傍ら、朝食にと買っておいたクリームパンが散らかっている
「なにを
【銃を持った鬼ごっこ】 #逆噴射小説大賞2019
「オーライィ、もう終わりにしてやるよ、何か言い残すことはあるかい」
銃口を向けられた私はふと考える。なんでこいつに、私を殺そうとしている、しかも今日あったばかりのこの男に何か言い残すことがあると思われたのか、この勘違い、思い込み、気に食わない
「あなたに言い残すことはございませんっ!」
「ホヮット?何言ってやがる、ほら、女、みえねえか、この銃が」
「質問は一つずつにして頂きたい。あなたに言