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逆噴射小説大賞2019:エントリー作品

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小説の冒頭800文字でCORONAを勝ち取れ。ダイハードテイルズが主催するパルプ小説の祭典、「逆噴射小説大賞2019」のエントリー作品収集マガジンです。だいたい1日1回のペースで…
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#毎日投稿

ヴァーディクト・ブレイカー

ヴァーディクト・ブレイカー

日本時間正午をもって、世界主要都市は壊滅、居住者の大半が死亡した。

その日事象として発生したのは、鈍色の骨格無人兵器、白亜の竜種、名状できぬ触手生物、錆色の巨人、腐敗の不死人、未確認飛行物体、奇怪地球外生命体、光なる神霊、異形たる悪魔といった人間の想像力を逸脱した脅威が一度に、出現と同時に人類を強襲した事態である。

一種でも手に余る脅威が、もはや数えきれない程の種別と物量でもって殺意を向けた事

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ウォンテッド!ザ!ヒューマンリソース!

ウォンテッド!ザ!ヒューマンリソース!

銃声、額から血を噴いて後方に倒れる脂ぎった男。もちろん殺ったのは俺。

無駄に広いオフィス応接室でビズの話を持ちかけられた俺は、迷わず乞食の豚野郎を射殺した。何故かって?

「一日平均稼働20時間で日収1000万、しかも通貨単位がロジじゃなくドルだぁ?そんなもん今時鼻もかめねぇ電子クズだろうが」
「ででででもそこを人材連れてくるのがあんたの仕事じゃ!?」
「ちげぇーよ死ね」

再度銃声、こめかみに

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スレイ・ザ・デモン

スレイ・ザ・デモン

『良いかい軍曹?デモンを殺せるのは君の機体に搭載された概念干渉ブレードだけだよ、今の所ね』
「ブリーフィングで既に聞いた。黙ってろ」

全身に鋼色の装甲をおった騎士……否、鋼鉄の巨人は静かに降りしきる雨が泥を育てては押し流す、崩落したビルのガレキが形作る巣の中に足を踏み入れる。足の踏み場も危ういほどに、辺りには丸くうつろにくり抜かれた戦車や武装ヘリの残骸ばかりが散らばっていた。

『これは君の命に

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冥竜探偵かく記せり

冥竜探偵かく記せり

被害者は雷竜、性別は雄、年齢は今日で五百才になるはずだった。
死因はそう、まるで東方で作られるというチクワの如く、全身が輪切りにされた事によるものだ。

「彼の生誕を祝いに来たらこれとは何と因果な……」

私は自身の黒曜石の如く艶めく分厚い鱗を軋ませながら、二人で食べるはずだった甘酸っぱい竜珠果のケーキを彼の遺体の前に備えると静かに黙祷する。

「ケーキは私一人には幾分多いが致し方ない、後程一人で

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アバタール・イリュージョン

この世界で、ちゃんと人間の姿形をしている存在を見ると安心できる。
ディテールが省かれた電脳仮想空間内のバーで、隣のカウンター席に座った一抱えほどのアワビを見て自分は痛切にそれを感じた。

「となり、よろしいですかね?」
「ドーゾ」

順番が逆な気もしたが、かといってそれを主張するのも狭量であると考えなおせば、深く気にせずに隣のうごめくアワビの問いかけを鷹揚に流す。

このでっち上げの仮装世界でどん

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