小説の冒頭800文字でCORONAを勝ち取れ。ダイハードテイルズが主催するパルプ小説の祭典、「逆噴射小説大賞2019」のエントリー作品収集マガジンです。だいたい1日1回のペースで…
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#SF小説
I・F ライフアシスト疑似人格イマジナリー
「とりあえず、撒けたか?」
『近くにはいないね。でも、モードが解除されない……』
夕方の街。暗い路地裏でしゃがみ込むオレに、スタッグは言いにくそうに答えた。
顔を上げると、確かに視界の片隅には、戦闘中を示すウィンドウが残っている。
「ってことは、まだどっかにはいるのか」
『ごめんね、トウマ。何か変なんだ……』
宙に浮いていたスタッグが、俺の隣に降りてくる。
オレより少し低い身長の、クワガ
古典的エリミネーター 1
「なんだ、呆気なかったな」
この日のために入念な準備をしてきたにしては、つまらない幕引きだった。
「久々の『お仕事』とはいえ、ま、こんなもんか。お前さんとは歴が違うんだよ、歴が。相手が悪かったな。」
煙草に火をつけながら、眼下に横たわるターゲットを足蹴にして吐き捨てるように言った。
生憎の荒天と、泥濘んだ地面のせいで、スラックスのプレスラインが台無しになってしまったが、今日は気にしてはいら
赤い花嫁は銃把を握る
気がつけば花嫁の世界は何もかもが変わっていた。
爆破されて瓦礫と化した教会。死屍累々と転がる参列者たち。そして血まみれになって倒れている夫。無事であるのは花嫁だけだ。それは幸運でもあり、また不幸でもある。
「そんな、どうして」
亡骸を花嫁は抱きしめる。夫の血が染み込んで彼女のウェディングドレスは真っ赤に染まる。
空は地球の文明でない飛行体が飛び交っている。宇宙人の侵略。冗談としか思