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逆噴射小説大賞2019:エントリー作品

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小説の冒頭800文字でCORONAを勝ち取れ。ダイハードテイルズが主催するパルプ小説の祭典、「逆噴射小説大賞2019」のエントリー作品収集マガジンです。だいたい1日1回のペースで…
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#人が死ぬ

無常命脈の誓い

無常命脈の誓い

「なぜって、仕事です。
まあ、そう言ってしまうと味気ないですかね。

貴方が聞きたいのも、そう言った意味ではないでしょう。
しかし、今は悠長に話している場合ではないのでは? 貴方、早く手当しないと死にますよ。ほら、もっと他にも考えることあるでしょう。

……仕方ない。では少しだけ。

まあ、発端が帝国の王位継承を巡る争いというのは貴方も察しがついてるでしょうが……うん?
ああ、帝都から飛ばされるだ

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令和新撰組最後の事件 古都銘菓騒動

令和新撰組最後の事件 古都銘菓騒動

「御用改である!」

 政策により建て直された古民家風の町家の玄関戸を蹴破り中に踏み込む。
 俺の着ている浅葱色をしたダンダラ羽織が翻り、高周波ブレードへと改造された日本刀が鞘走る。

「ぎゃあっ!」「ぐえええ!」

 戸の左右にいた不逞浪士風の男たちの手足をぶった切ると情けない悲鳴を上げてぶっ倒れやがった。やかましい、安物サイバネ程度で騒ぎやがって!

 イベントで黒谷に「沖田」の1番隊がいたの

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グッバイ、オールドマン

グッバイ、オールドマン

「親父ィ、死んでくれ」

 銃口が私のこめかみに向けられていた。
 5年ぶりに再会する息子の姿。
 酷く痩せこけて骨と皮ばかりの相貌。その中で縦に裂けた金色の瞳だけが爛々と燃えるようにギラつき異彩を放っている。

 蹴破られた書斎のドア越しに倒れている、頭部を撃ち抜かれた部下の死体を見るにどうやら伊達や酔狂ではないらしい。

「なっ──」

 連続する銃声。
 3発の弾丸が、私の頭蓋に叩き込まれた

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『英雄は帰らじ』

『英雄は帰らじ』

 その日が私の初陣だった。地平線まで続く揃いのブルー・コート。戦友たちの顔は功勲への期待に輝く。

 人馬兵連隊はその存在意義を銃の登場により危ぶまれたが、その体躯と速度からの衝撃力は未だ健在。
 この一戦で武功を示し、家名に恥じぬ男であることを証明する。相手は弱体なる人間の小国連合。負ける理由はない。

 喇叭が鳴る。同胞たちが一斉に地を蹴る。負けじと走る。接敵まであと五百、四百、三百。

 向

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ダウンフォール・オブ・ザ・トリックスター

ダウンフォール・オブ・ザ・トリックスター

「こわいこわいもうやだこわいやだこわい」

圭子はついにその場でへたり込み、うわ言を繰り返すだけの存在と化した。井上さんはまだ自分のネクタイを旨そうに咀嚼している。

館を焼き焦がす炎はいよいよ私たちに迫り、灼熱の空気が喉を焼く。脱出しなければ命は無いが、唯一の出口にはあの男が立ちはだかり、こちらに銃口を向けている。藤堂すみれは初めからこの男を蘇らせる事しか頭になかったのだ!

BLAM!!!

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家族だもの

家族だもの

「ただいま……ん?」

 玄関に入った途端、すぐ異状に気づいた。

 血痕だ。引きずった赤黒い跡家の奥まで伸ばしている。俺は舌を打ち、懐から拳銃を取り出して安全装置を外し、サイレンサーをつけた。土足のままで玄関を上った俺は、血痕を辿って姉の部屋前にきた。痕跡はドアの下に続いた。鍵がかかっている。俺はドアの隣に立ち、ノックした。

「慧美、いるか?いるなら返事して」

 五秒、十秒経過。反応なし。勘

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アタック・オブ・ザ・キラー・珪藻土バスマット!

アタック・オブ・ザ・キラー・珪藻土バスマット!

 「アイエエエ…助けて…助けて…」

風呂上がりの男が尻餅をつき、失禁しながら命乞いをする。

その流れ出たものを、目の前のバスマットは一滴も残さず給水しながらひた…ひた…と2つの角を足のように動かし、男ににじり寄る。

そしてばっ!とバスマットは男に飛びかかった!

「アアアアあああarghhhhhh…!」男が叫び声を上げながら一瞬でミイラに成り果てたと思った瞬間にはもうそこにはバスマットとサラ

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炎、うず巻けよわが胸

炎、うず巻けよわが胸

時速285kmでぶっ飛ばす。

東海道新幹線”のぞみ”は新横浜を過ぎた。後は名古屋までノンストップだ。
スマホを見る奴、PCでメールを返す奴、大口開けて寝てる奴。
平日昼。車内の空気は弛緩している。

小田原を通過した。頃合いだ。
俺は席から立ちあがる。スーツのポケットからハンカチを取り出し、顔に巻く。車両間のドアの前に立つと、声を張り上げた。

「強盗だ!全員手を頭の上に置いて、席から動くな!」

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悪党の対歌

悪党の対歌

「おめえ、なにしてここへぶちこまれた」
「盗みと殺しだ。おめえは」
「殺しだ。師匠の仇を討った。ついでにそいつの有り金をいただいた」
「大して変わりゃしねえな。おれはピンカス。おめえは」
「ラザルだ」

石造りの牢屋は寒い。毛布は穴だらけで薄く腐っている。手足は枷と鎖で壁に繋がれ、背の傷跡は痛い。隣同士で無駄話でもして気を紛らすしかない。

「ピンカスよ、何を盗み、誰を殺した」

「パンと葡萄酒、

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五大陸の英雄戦士、大鰐博士と死闘す "コンティネンタル・レンジャーVSDr.アリゲーター"

五大陸の英雄戦士、大鰐博士と死闘す "コンティネンタル・レンジャーVSDr.アリゲーター"

一九二五年八月 インド洋
ここに、地図は知られぬが土着の漁民にのみ"首狩島"と呼ばれる小さな島がある。元は人食いの獣と、密林のみの島。似つかわしくない科学要塞が建造されたのは、ここ数年のこと。

闇の中、浜辺、男が二人。一人は既に息絶えている。自動歩兵銃に、背には背嚢と大型の通信機、髑髏の仮面。島の歩哨であった。
もう一人は、黒ずくめ。その顔は、肉食の鳥類を思わせる鋭い意匠の仮面に覆われている。そ

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聖職者は言った、「死ね」と

聖職者は言った、「死ね」と

1.
私の日々の暮らしをお伝えしましょう。日が昇る前に起き、冷たい水で身を清めます。神に祈りを捧げ、糧がある事に感謝をしながら、大麦粥の質素な朝食を頂きます。

それから、熊手を持ち家の周りの落穂を掃きます。これは寒さが厳しい際の火種ともなります

辺りを見回すと、大概の日はふらふらと歩いている人がいます。私はその人に近づき、声を掛けます。

「おはようございます、今日も神の祝福がありますように!

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クローム・ヘルブレード

クローム・ヘルブレード

カラオケ・ボックスから下卑た笑い声が聴こえてくる。酒とタバコとドラッグのにおい。私は右腕のブレードを展開し、ドアを縦に切り裂いた。

シュパン!

「べっ」

壁に寄りかかっていた男が、冠状面切断されて即死。蹴り倒し、室内をスキャン。生体反応は真正面に三つ。怯えた顔の女を挟んだ二人の屈強な男が、同時に立って銃を抜いた。

「「管理局のクソが!死ねーッ!」」BRATATATA!

なかなかの反応速度

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柳生十兵衛がやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!

柳生十兵衛がやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!

【重要】長編版を連載開始しました。

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柳生暦37564年、死都町田は大いに色めき立った。押しも押されぬ柳生界のスーパースター、柳生十兵衛がこの街に表敬訪問に訪れるという。

十兵衛の首を獲れば金も狂気も思いのままぞ。十兵衛、ブッ殺るべし。柳生、ブッチ斬るべし。

かくして東洋一の大魔窟町田に蠢く海千山千魑魅魍魎有象無象の怪人物どもは、

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