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“おれがこれから始めようとしているのは、予測変換やAIの力が及ばない世界、つまり血肉が通っ…
静寂なる深夜、冷凍庫ダンジョンを俯瞰する黒い影があった。スキンヘッドのミショウ、モヒカン…
愛する国民の皆様へ マスクを 贈ります スマホの画面に臨時情報がインフォームされた数日後…
微かな花の香り。風の音、草木のざわめきの他に、何も聞こえない場所。 良く晴れた午後の昼下…
『ヴィクトリア朝の威光が遥か東方のヒノモトまで届き、ブリタニア帝国は黄金時代を迎えつつあ…
しかし、誰が見張りを見張るのか? ――使い古された警句 「昨夜の事案は凄かったな、魔界の…
「朝礼!」 「弊社の誇りは!」 「Fresh Flesh Products!」 「弊社の誇りは!」 「Quality & Quantity!」 「弊社の誇りは!」 「手羽の先からモミジまで!」 「いいぞ、いい朝だ!今日は素晴らしい発表がある!」 「こころして聞くよ〜に!!」 「タイアップが決まった!社運をかけて進めていた新鋭フライド・チキン・チェーンの新商品【Big・Bird・Chunk】に弊社のチキンを、ぶち込む!」 「ビッグ!バード!チャンク!ビッグ!
<探偵><見習い魔術師><裏オークション> 魔術と弾丸が飛び交う狂乱の退廃国家、パンデ…
体が動かない。だがこれは夢だとはっきり感じる。明晰夢だ。 暗い顔をした男がヨロヨロ近づい…
鬱憤を抱えたまま訪れたいつもの定食屋の床に見知らぬ男が転がっていた。声をかけ揺さぶるも…
1868年1月26日、土方歳三率いる新選組は伏見奉行所脇に布陣した。 翌日、徳川本隊…
世界一治安の悪い国・メキシコには今日も熱い風が吹いている。首都郊外、アステカ時代の遺構が…
修行洞は尋常ではない熱気に包まれていた。足元には灼熱しうねる溶岩が煮えたぎっており、二つ…
「潮見ちゃん、こっちこっち」 マスク姿の検死官が、ブルーシートの合間から手を振っている。 ホトケは濡れたタブレットに突っ伏していた。最近、ネットの最中に死ぬ者が増えている。拙僧は合掌して現場検証に加わり、アスファルト上の被害者をあらためた。 「これ見て、潮見ちゃん」 検死官がホトケの下半身を指差した。 「脚のうっ血がひどいし長時間座ってたんだろうね。あと存命中に失禁」 「またか」 拙僧は死体の隣でZAZENを組んだ。 「ハラギャティボジソワカ」 念仏を唱えながら