打ち砕こうとする者たちの軌跡
周囲を高い山に囲まれ、隔絶した村落があった
ある年、これまでにない干ばつが続き、村の主な食糧資源である耕作が打撃を受け、飢饉を迎えようとしていた
村長(むらおさ)である長老は過去の経験から、雨が降ることを辛抱強く待つことを村民に説いた
しかし、備蓄してある水と穀物はもって3か月。焦燥と絶望感から、ついに2人の若い男が長老の指示に反し、それぞれ村を出て活路を見出す旅に出た。祖先がこの地に村を築いて数百年。外の世界については誰も知らない状況であった
ある若者は北へ向かった。村