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逆噴射小説大賞2021:1次&2次選考突破作品

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第4回「逆噴射小説大賞」の一次選考、および二次選考突破作品がまとめられています。レギュレーションはこちら!最終結果発表は2月末頃を予定しています!: https://diehar… もっと読む
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#短編小説

宙、つめたく冷えて

宙、つめたく冷えて

 横薙ぎに椅子を男のこめかみに叩きつける。
 吹っ飛んだそいつに椅子を投げつけ、腹の包丁を掴む。滑る。奥歯が割れそうになる。抜ける。
 思わずたたらを踏む。
 ゆっくり跳ね返ってくるそいつ。壁に押し付け、倒れ込みながら、うなじに包丁を押し込む。硬いものを断ち切る感触があった。
 救急テープでスーツの穴を塞ぐ。アドレナリンとエンドルフィン剤の追加ボタンを押す。ヘルメットの血を拭い、浮いている斧を掴む

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空に噛みつく青い鳥

空に噛みつく青い鳥

  犬の群れが追う。

 ドアを叩きつけ、もつれる手で鍵を刺す。
 ロックが掛かり、吠え声と衝撃がドアを貫いてくる。
 瑠璃子はバッグに手を差し込みながら、息を吸い、視線を走らせ、足を運ぶ。
 バスルーム、キッチン、リビング……
 音。
 クローゼット。
 背後。
「危なかったな」
 振り向きざまにバッグを投げる。
 受け止めた男の鉄仮面に照準が重なる。
 銃火。金属音。
 伸びる腕。
 銃弾が潰

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彼岸列車

彼岸列車

「すいません、あの」
 その声で目が覚めた。若い女が、私の顔を覗き込んでいる。
 背と尻に硬いクッションの感触、心地よい定期的な振動。あぁそうだ、俺は終電に乗ったんだと思い出す。ガラガラの車内に座り、そのまま眠ってしまったらしい。

 寝起きのぼんやりする頭を上げると、乗客が四人立っていた。
 先の若い女にスーツの中年男、私服の青年、老婆が、身を寄せ合うようにしている。
 四人の顔には一様に不安げ

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