逆噴射小説大賞2019:1次&2次審査突破作品

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殺意の掟

 もう駄目だと思った。  山奥の廃村でこの男の頭を岩で潰しておしまい。そのはずだった。  …

海鳴〈いの〉りの祝祭

 乾き切って埃っぽい朝未の空気が、頬と髪を撫ぜる。私はふと海鳴りの音を聴いた気がして、顔…

20Hzの交差点

「先輩、見つけました!脱法ハードコアです!」 ちくしょう、また輸入品(ヨソモン)か。 近…

スノウメイカー

やりすぎたか。 護衛の依頼を受けての入国。凍死体から衣服を奪う追い剥ぎに襲われ、 咄嗟とは…

”MURA-SAMA”

 鏡に映った男が、昏い目つきで俺の顔を覗き込んでいる。なんて目をしてやがるんだ。まあ、ヤ…

マグマに咲く花

 星が落ちて3輪後。その方角から、天を照らすほの明るい赤が目立つようになった。それは井戸…

タピオカ侍、殴りて候

「タピオカ侍だって!?なんてふざけた野郎だ!」  SNSに表示された親分の指令を権六が読み…

凶鳥、朱に交わりて

「今日はこれで失礼します。ご協力どうも」  老刑事は不機嫌そうに告げ、部下を連れて引き上…

キッテ・ドリームツアー

 安物の日本酒の瓶と、さっきコンビニへ走って買ってきたイカの燻製。  明日は会社も休みだ…

「よろず屋サカズキ」営業中

 ──この酒、味がしない。  それに気付いたのは、皿に零した酒を啜った時だった。  半年…