
レリック・オブ・マッポーカリプス(6):カタナ・オブ・リバプール社のロイヤルガジェット
「その通り。終わりだよ」ライオンハートはスーツの埃を払い、襟を正した。彼が無雑作に伸ばした右手の人差指にカラテ粒子が集まる。バレットシープの小型電磁砲がエネルギーを充填させる。そして……KA-BOOOM! 閃光がガラス張りの広間を満たした。バチバチと音を立てて監視カメラや機器類が火花を上げる中、立っていたのはライオンハートだった。
「ウ……ガ……」バレットシープは両膝をついた。胴体の電磁砲はひしゃげ、裂けて、そのまま胴体に大穴が穿たれている。ライオンハートの手には光り輝くディリンジャーが握られていた。それは袖口に隠されていた試作武器である。ディリンジャーから射出されたカラテ粒子の弾丸が、発射コンマ1秒前の電磁砲を貫き、暴発せしめ、そのままバレットシープの心臓を貫いたのだ……。
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