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S3第6話【エスケープ・フロム・ホンノウジ】分割版 #6

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 カァン! カァン! カァン! カァン! 外では警報鐘が鳴らされ続けていた。ファイアストーム隊は表口・裏口に銃を向けて、スシ・バーに籠もっていた。床にはレザが横たえられ、トムがメディ・キットによる処置を試みていた。カウンターの裏では拘束された従業員が震えている。

 レザの傷は絞首台だけではない。スリケンの傷も重かった。「しっかりしろ。後は、逃げるだけだ」トムは処置を終え、レザを助け起こした。レザは小刻みに震えていた。トムはレザに乞われ、両手にサブマシンガンを持たせた。(連れて行くのか)カネトがクレイグに囁いた。(アイツはもう無理だぜ)

 クレイグはカネトを睨んだ。カネトは気圧された。「クソッ……まあいい。最善の選択をするのはあんただ。くれぐれもな」カネトは店から奪った街頭地図を逃走経路を書いていく。「門は閉じられちまっている筈。そうなると、壁外に逃げるには運河を使うしかない」「そうだな」

「あの忌々しいカラテ山の下をまた通るのか?」ジェフが戸口を警戒しながら言った。「あの何千人のニンジャどもの中に突っ込んで行けと?」「いや、当然それはしねえ」カネトがマーカーを引く。「屈強区を通る必要はあるが、山には向かわない。瞑想区だ。瞑想区も運河に接してるんだ」「瞑想区?」

「ボンズみてえな神聖職や医者、鍛冶職人、技師、そういう連中が暮らす。ザゼンをしてキンカク・テンプルを感じ、技能に注ぎ込むんだ。タイクーンは連中にシンピテキを感じる為の場所を与えた。偉いやつらと、技術職が住む」「警備は厳重だな」「今更どこも一緒さ。時間の問題だ……」

「隊長。行ける。もう行ける。十分休んだ」レザがかすれ声で言った。トムが肩を貸そうとしたが、クレイグがかわった。ニンジャのほうが強い。「生きろ。生きる事だけ考えろ。レザ=サン」「勿論だ。こんなクソッタレ帝国で死ぬのは嫌だからな……」その時だ。「アイエエエ!」ブレインが叫んだ!

 部隊に緊張が走った。その瞬間! KRAAASH! スシ・バー全体が鳴動した!「これは!」KRAAAASH! さらに震動!「スモトリだ!」カネトが叫んだ。ジェフは狼狽えた。「クソッ! こっちには人質もいるんだぞ!」「解放しろ!」クレイグが命じた。トムがすぐに従った。「アイエエエ!」従業員は出口に走った。

 KRAAASH! KRAAASH! KRAAASH! 激しい震動!「裏だ! 行け!」部隊は裏口を蹴破り、飛び出す!「ウオオオーッ!」BRRRRTTTTT! BRATATATATATA! 待ち構えていたゲニンに、ジェフとトムがアサルトライフルを撃ちまくった!「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」

「オオーッ!」折り重なって倒れる死体を越え迫るゲニンに、カネトがスリケンを投げて殺す! チューニンはゲニンよりも強い! だが!「イヤーッ!」狭い路地、壁から壁へ跳ね、茶色い装束のチューニン2人が飛びかかってきたのだ!「イヤーッ!」クレイグは超自然タタミを空中に生じる!「グワーッ!」 

 一人は空中に生じたタタミ壁に顔面から衝突して落下し、トムのナイフでトドメを刺された。もう一人はスリケン数枚で撃ち抜かれ、死体となってタタミに衝突した。カネトだ。「進め!」クレイグはレザを抱え、曲がりくねった道を指差した。バチバチとネオン看板が光った。「不如帰」と書かれていた。

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