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S4第1話【ザ・シェイプ・オブ・ニンジャ・トゥ・カム】#6

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「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」ニンジャスレイヤーとコンヴァージの足場はグズグズと瓦解し、ストリートに拡がってゆく。彼らの高度は徐々に地上に近づいてゆく。数度殴られたコンヴァージは再び姿勢を低め、背後の地面に腕を突き刺そうとする。だが!「イヤーッ!」「グワーッ!?」

 ニンジャスレイヤーが瓦礫を踏みしめると、彼らの足元には再び赤黒い熱が拡がり、コンヴァージを焼いて融合を阻むのだった。ニンジャスレイヤーは苦しむコンヴァージの後頭部を掴み、顔面から足場に叩きつけた。「イヤーッ!」「グワーッ!」瓦礫が焼け、ひしゃげる! 融合不可!

「貴様のジツ。これ以上やらせるつもりはない」ニンジャスレイヤーはコンヴァージを掴んだ手にカラテを込めながら、ジゴクめいて言った。「そのふざけた融合の力は、おれの炎で焼いて断つ」「ヌウウウウ……貴様……ごときの……!」「イヤーッ!」「グワーッ!」再び顔面を叩きつける!

 コンヴァージは頭から融解瓦礫に突っ込んだ。コンヴァージは凄まじい唸りをあげる。己の力が十全に働けばむしろ好機となるべき状況で、溺れるような苦しみを味わう苦痛と屈辱が、彼の心身を焼いているのだ。「イヤーッ!」「グワーッ!」ニンジャスレイヤーはさらにコンヴァージの顔面を瓦礫に叩きつけた!

「カリュドーンの獣……狩人……儀式とは何だ。言え」ニンジャスレイヤーはコンヴァージを苛みながら尋問した。「あの時、おれを殺すつもりは無かったな。それも、儀式とやらが理由か」「ヌ……グ……」「イヤーッ!」「グワーッ!」叩きつける! 引き上げる!「ルールがあるのか。おれはその獲物か」

「……然り……」コンヴァージは反撃する一瞬の機を探し求めながら、ニンジャスレイヤーの問いに答えた。「……貴様は獲物に過ぎない。そして我らは狩人。大いなる者達がしつらえた盤上にて争う戦士と獣……それが……ストラグル・オブ……」「イヤーッ!」「グワーッ!」叩きつける! 引き上げる!

「ブハッ……」コンヴァージは焦げた息を吐いた。彼の後頭部を掴んだまま、ニンジャスレイヤーは横から覗き込んだ。「比喩はどうでもいい。他に何人いる。貴様以外の六人。ブラックティアーズ。メイヘム。ベルゼブブ。マークスリー。サロウ。そしてアヴァリスだったな」「……」「上に何が居る」

「俺とて盤上の存在に過ぎぬ」コンヴァージは答えた。「知るのはただ、主の権勢の為、貴様を殺す……その闘争の形式のみ……他の狩人の委細など……知らぬ」「イヤーッ!」「グワーッ!」ニンジャスレイヤーは再び叩きつけた。瓦礫に押し付け、焼きながら、乱れた思考の残滓が微かに混線した。

 ニューロンを通り過ぎたのは、チキチキと音をたてて顎を動かす、人ならざるシルエットの巨大な影だった。それが、このコンヴァージに繋がった「主」。イクサの最中にナラクが推測したムカデ・ニンジャとやらだろう。ニンジャスレイヤーは見当をつけた。そして恐らく、ムカデは儀式の主催ではないのだ。

 コンヴァージから引き出せる情報は僅かだった。もとより、これほどの戦士が、恐怖や苦痛によって不必要に口を割ることもない。そして実際与えられている情報自体が少ない事も間違いない。だがニンジャスレイヤーは、まずはこれで良しとした。そして……彼はムカデの影から「視線」を感じたのだ。

 ニンジャスレイヤーを、コンヴァージを、この戦いを、ネオサイタマを見下ろす者ら。それらが何者なのか。それはわからぬ。まだ、わからぬ。だが、間違いなく今、それらは見ている……「貴様ら」ニンジャスレイヤーは言った。「覚悟を決めておけよ」

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