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S4第3話【マスター・オブ・パペッツ】#3

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「フゴゴゴーッ!」スモトリニンジャは咆哮をあげ、狙いをマークスリーから赤黒のニンジャに切り替えた。音と動きに反応したのだ。床を摩擦熱で焼き焦がしながら方向転換し、赤黒のニンジャに突進する!「イヤーッ!」「アバーッ!」鋭い裏拳がスモトリニンジャの顔面に焼印を捺した! 突進が充分な速度を得る前に封じ込める、苛烈なカラテだった。

「アバババーッ!」スモトリニンジャは悲鳴をあげ、たたらを踏んだ。その瞬間、マークスリーは床を蹴っていた。美少年の冷たい眼差しが空気に軌跡を残す。彼が着地した時、スモトリニンジャは首と胴体を水平に切断されていた。「サヨナラ!」スモトリニンジャは爆発四散した。

「俺様が爆発しちまった!?」ピーボディが悲鳴をあげた。マークスリーは振り返り、処刑の手さばきでプラズマカタナを振り上げた。「否。貴方はニンジャではない。生きる価値のない底辺の非ニンジャです。己をわきまえて死ぬといい……」

「待ってください!」コトブキが叫んだ。マークスリーは訝しみ、赤黒のニンジャは眉根を寄せた。コトブキは這いつくばるピーボディの腕を捻じった。「確保!」「グワーッ!」「戦いは終わりました。この犯罪ハッカーにこれ以上の戦闘意志はありません。ザック=サンも無事ですし、野望は潰えました」

「理解できない。あなたは何を言っているのですか? 生かす価値のないクズではないですか」「とにかく、そうしましょう」コトブキはその場のものを使ってピーボディを後ろ手に縛り上げた。そして赤黒のニンジャを見た。「ニンジャスレイヤー=サン」「……どういう状況だ。これは」彼は睨んだ。

「フッ……」マークスリーは髪をかきあげ、悠然とアイサツした。「ドーモ。ニンジャスレイヤー=サン。マークスリーです」「ドーモ。マークスリー=サン。ニンジャスレイヤーです」ニンジャスレイヤーはアイサツに応じた。アイサツされれば応えねばならない。古事記にも書かれた掟である。

「待ってください!」オジギ終了と同時にニンジャスレイヤーが襲いかかるのを待たず、コトブキが再度叫んだ。「彼は違うんです!」「違う?」「ニ……ニンジャスレイヤー=サン、貴方を手配したのはタキ=サンですね? ですが、それを待たず、このマークスリー=サンが救出に力を貸してくれて……」

「エット……」ザックはニンジャスレイヤー、コトブキ、マークスリーを交互に見た。コトブキはザックに目配せをした。ザックは黙った。ピーボディは「チクショウ!」と呻いた。マークスリーはニンジャスレイヤーに隙のない構えで対峙する。「見ての通り、僕はレディの力となるべく馳せ参じたまで」

「なんでもいいが、それなら、貴様の用は済んだな」ニンジャスレイヤーは拳を握り込んだ。「おれの用に付き合え。ここで仕留める」「フ……まさしく獣だな」マークスリーは己の眉間に指を当て、やれやれと首を振ってみせた。「対戦開始の鐘が鳴っていない以上、僕が今ここで貴方の相手をしてあげる筋合いはありませんよ」

「おれにはある」「待ってください、ニンジャスレイヤー=サン!」コトブキは逡巡したが、諦めて、知った相手に話す口調となった。「その……今は、おさめてください!」「!」マークスリーはその瞬間、ピザタキとニンジャスレイヤーの繋がりを確信した。同時に、奇妙な胸騒ぎをおぼえた。

「彼は、これまでの相手と様子が違うようなのです」「実際そうなんだ」ザックも助け舟を出した。「お、俺もバッチリ、アニキが言った七人の名前は覚えてっから……こいつの名前聞いた時は、超ヤベエと思ったよ……だけど……」

「情報は共有済みというわけですか」マークスリーはニンジャスレイヤーを睨む。ニンジャスレイヤーの殺気が背中に陽炎を生じる。「フ……安心してください。僕は騎士として正々堂々の戦いを貫く。この場にいるのが他の狩人でなかったことを幸運に思うがいい」マークスリーは人質作戦など取らぬ事を示すべく、横に退いた。コトブキはニンジャスレイヤーのもとに駆け寄った。

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