【デス・フロム・アバヴ・UCA】#4
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ドォン! ドォン! ドォン! 紫の眼光を輝かせるネザースモトリがアケチ太鼓を力強く打ち鳴らすなか、誇り高きカイト部隊ノブスマ・ストームボーンは、荒野に斜めに突き出した柱状物の列に、一人ずつ腹ばい姿勢になって取り付いた。
この斜めの柱はいわば、カイトニンジャ専用射出カタパルトである。カイトニンジャ達は柱から飛び出した可動式のグリップを掴む。そこには非常に強力なバネ仕掛けが施されている。ニンジャ握力によって握り込むだけで、解き放たれようとする凄まじい緊張が伝わってくるほどだ。
マイトイカラスとメタルファルコのカタパルトは隣り合っている。彼らは視線をかわした。どちらの眼差しもあからさまな憎しみと対抗心に彩られていた。マイトイカラスは挑戦的な笑顔を向けた。メタルファルコは舌打ちし、射出シーケンスに意識を集中させた。
ドォオオン! ドォオオオン! ネザースモトリの力太鼓! 射出! KA-BOOOOOOM!「「「イヤーッ!」」」カラテシャウトと共に斜めに射出されるニンジャ達!カイトニンジャ達を襲う強烈なG! 白帯のゲニントルーパーであればこの衝撃に耐えきれず、当然バラバラになって死ぬ。ノブスマ・ストームボーンの隊員は全員黒帯だ。ゲニンの中でも特に訓練された者達であり、威張り散らす徴税官とはカラテが違う。
「「「イヤーッ!」」」一定高度に到達すると、カイトニンジャ達は再びカラテシャウトし、キリモミ回転を始めた。そののち、一斉に四肢をいっぱいに伸ばし、大の字になると、背中のパックに折りたたまれていたカイトを展開した。ギラつく太陽が、彼らの影を、不吉な猛禽じみて照らしあげた!
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