ニンジャスレイヤーTCGサンプルデッキ紹介1「スゴイ・シツレイ! ウォーロック&バジリスクデッキ」
この記事では、ニンジャスレイヤー翻訳チームが実際に購入したブースターパックをもとに構築した「ニンジャスレイヤーTCG」のテーマデッキを紹介していきます。
ちなみにテーマデッキとは要するに、通常の「コンストラクテッド戦」の構築ルールに加えて、背景的な美しさとかキャラ縛りとかを入れたデッキのことです。単純な強さよりも、独自性や個人的な趣味とこだわり、そして満足度を追求した編成といえるでしょう。
デッキレシピ
デッキの概要
この「ムーホンがんばるぞデッキ」こと「スゴイ・シツレイ! ウォーロック&バジリスクデッキ」は、原作小説の【ストレンジャー・ストレンジャー・ザン・フィクション】でソウカイヤへのクーデターを企てていたウォーロック=サンとバジリスク=サンを中心に据えて構築したテーマデッキだ(そのため、ときどきラオモト=サンに裏切りがバレて全員爆発四散する)。
このテーマだけでは枚数が足りないので、ウォーロックに操られたニンジャ……もしかしたらムーホンに参加していたかもしれないニンジャ……という背景繋がりで【フィスト・フィルド・ウィズ・リグレット・アンド・オハギ】のインターラプター=サンも迎えている。
テーマデッキでありつつも、ソウカイヤ系の最も手堅い強力カードである「ヨロコンデー!」(R)と「クローンヤクザ」(N)が4枚ずつ入っているので、プレイング次第でトーナメントレベルのガチデッキともそれなりに渡り合うことができる。
プレイングのコツ
ヤバくなったらラオモト=サンでリセット
「ラオモト・カン◇黄金メンポ」はソウカイヤ系デッキが持つ強力なリセットスイッチだ。プレイヤー本体がダメージを受けてラオモトの「ウケミ」能力が発動すると、場にいる「全てのキャラクター」を殺すのだ。とうぜん、敵だけでなく自分の側のキャラクターも全員死ぬ。
つまり、仮に敵キャラクターが0人の状態で「ラオモト・カン◇黄金メンポ」のウケミが暴発すると、こっちのウォーロックやムーホン組だけが全員爆発四散してしまい、せっかくの押せ押せ状況から一転、自爆ムーブになってしまうのである。プレイ中に相手のデッキ編成を推測しながら、「黄金メンポ」のウケミがいま本当に必要なのかどうかを判断し、暴発しないようにエテルカードを調整していく必要がある。また暴発に備えて、自軍側のキャラクターの「並べすぎ」にも注意しなければならない。
苦手なカードやデッキ
小物のサンシタニンジャが中心となっているため、一掃能力を持つジェノサイド=サンや、サンシタを殺した上に本体にダメージを与えてくるニンジャスレイヤー=サンには当然弱い。とはいえ、これはソウカイヤデッキ全般に言える弱点でもあり、また原作通りなので仕方ないところではある。
コスト重めのニンジャスレイヤー=サンが出てきた場合、バジリスクなど数人がかりで殴って殺すしかない。それでもニンジャスレイヤーデッキにほぼ必ず入ってくるナンシー=サンへの対処手段があるため、めちゃくちゃ厳しいというほどでもない。ナンシー=サンに対する最も有効な除去手段……それがアルバトロス=サンだ。
意外と強いムーホン組
【ストレンジャー〜】に出てくるサンシタ組ニンジャだが、実はそれなりに強い。ビーハイヴだけは弱すぎてどうしようもないのだが、他の3体は「ヨロコンデー!」との相性も良く、デッキから探して呼んでくるならば、クローンヤクザよりむしろこっち感がある。
例えばアルバトロス=サンは「ヨロコンデー!」や「ウォーロック」などの能力でアンブッシュエントリーした時に「相手の場のコスト2以下の〈ニンジャ〉でないキャラクターを1人選び、それを殺す」という能力を持つ。多くの場合、このターゲットになるのは強力なハッカーかつニンジャではないナンシー=サンだ。「ヨロコンデー!」でアルバトロスを2体エントリーさせれば、相手の場のナンシー=サンを一気に2体除去することも可能だ。増えると厄介な「クローンヤクザ」もニンジャではないため対象にできる。
テンカウント=サンも同様に、アンブッシュ時に「ボックスカラテ」を使用し、相手の場の「インターラプト」か「インターラプト・カイゼン」を持つキャラクターを1人選び、それに3ダメージを与えてくれる。小物が多くなりがちなムーホンデッキは、相手側にストーカー=サンやサワタリ=サンなどの強力なブロッカーがいると手詰まりになりやすいため、この辺のインターラプト持ちを見つけたら、即ボックスカラテしたい。シューシュシュ!
そして後半に出したいワイアード=サンは、「マグネ・ジツ」がとにかく強力だ。このジツは場にいるキャラクターを誰でも1人選び、その耐久力を+3してくれる(自分でも自分以外でもいいのだ)。このTCGではとにかく後出しの耐久力増加系能力が強く、しかもこれは場に出ている状態からエテル0で使えるので、相手からするとそうとう目障りだ。ただ「ジツ3」のジツコストはそれなりに高いので、序盤にワイヤード=サンを出してしまうと何もできないまま一方的に殺されるだろう。どこでエテルにするか、それとも中盤以降まで握って持っていくか、その判断が問われる。
手札とエテルを残して警戒させよう
ニンジャスレイヤーTCGの醍醐味の一つが、気軽に打てるコトダマカードの後出し応酬だ。このデッキには、キャラクターの耐久力を0エテルで2も増やせる「俺のヨメ……」、相手のコトダマを打ち消す「スッゾコラーッ!」、敵キャラクターに直接打ってもいいので除去に便利な「ヤバレカバレ」などのコトダマカードを入れてある。これらは比較的低コストな割に、相手の計画を失敗させるのに十分なポテンシャルを秘めている。
これらは0〜1エテルで打てるので、とりあえずブラフでもいいから手札1枚と1エテル残しておけば、相手にウカツな行動を躊躇させられるだろう。また強力な敵ニンジャ除去カードである「爆発四散」も1枚だけ入っているので、長期戦になった時に備えて、とりあえず引いて握っておきたい。50枚中1枚しか入れていないが、このゲームの「基本2枚ドロー」のペースを考えると1枚や2枚でも意外と何とかなることがわかっている。
申し訳ない気持ちになるスゴイ・シツレイ
最後にこのデッキの象徴でもある「スゴイ・シツレイ」だ。ゲーム開始時に引いていれば、一方的な先制攻撃を行なった上に、2枚もドローできる。一見ネタカードのように見えるスゴイ・シツレイだが、流石に3〜4枚のレベルでデッキに入れれば、ほどよいレベルで機能してくれる。
たとえゲーム開始時に使えなくとも、3エテルで「相手本体に1ダメージ+1枚ドロー」は終盤のトドメにも使えるので、十分に強いと言える。さらにウケミ持ちなので、相手のラスト1点をウケミからのスゴイ・シツレイで奪うこともある。その時は少し申し訳ない気分になってしまう。
TCGプレイヤーはビーハイヴではない。我々はたとえビーハイヴを使っていても精神までビーハイヴになってはいけないのだ。ちゃんとゲームの開始前と終了時には奥ゆかしくアイサツをしよう。そしてあなたもぜひ、好きなキャラクターやエピソードなどを軸にしたテーマデッキ作りに挑んでみてほしい。組むだけでも既にそうとう楽しいからだ。
(ニンジャスレイヤー翻訳チーム)
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