総合目次
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「何だ……このジツは!?」
エリダヌスは呻いた。暗黒物質は泥めいて、振り払えばそこにこびりつき、ゆっくりと、だが決して解放せず、拘束の力を強めていくのだった。デスドレインはエリダヌスに顔を近づけ、囁いた。
「アンコクトン・ジツ。だとよ」
エリダヌスの骨が軋み、ゆっくりとねじ曲がり、砕けてゆく。エリダヌスはもがき、抗い、やがて、この力から逃れられぬと悟ったとき、恐怖と苦痛の悲鳴をあげた。それは長い悲鳴だった。
◆◆◆
「ヨー。オタル=サン。起きろ。ヨー」
「……」
「起きろッて。せっかくお前……ヘヘヘ……まだ生きてるってのに」