【ニンジャスレイヤーTRPG】2版シナリオコン&初版ファンメイドアワード2021結果発表
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原作者ボンド=サン、モーゼズ=サンのサイン入りヌンチャクは誰の手に? ニンジャスレイヤーTRPG2版シナリオコンの審査結果も発表です!
🍣ファンメイドアワード2021🍣
まずはファンメイドアワード2021の結果発表です。初版時代後半(2020年3月16日〜2021年4月)に発表された様々なファンメイド記事の中から、今回も投票によってアワードが決定されました!
多くのシナリオやリプレイは、たとえルールセットの版が変わっても、ほとんど問題なく(あるいはルールをほんの少し読み替えるだけで)楽しむことができます。どれだけルールが変わっても、ゲームの楽しさの本質は変わりません。楽しさの本質は、どれだけ時間が経っても、少しも時代遅れになることはないのです。そしてそれが、われわれがTRPGというアナログなゲームを愛している理由の一つでもあります。
◇リプレイ部門
ニンジャスレイヤーTRPGは、一人でゲームブックのように遊ぶソロプレイ文化も盛んです。この部門は、2021年4月までに発表されたもののうち、ソロプレイされたゲームのプレイレポート、リプレイ、あるいはそれらをもとにした小説などが対象となっています。
今回の受賞作品はこちら!
教授からのコメント:入門用簡易ソロシナリオ「消えたケモ動物」を基にしたソロリプレイ小説です。ちなみに主人公の「レインボーフード=サン」は、初版最初期時代のソロシナリオからずっとプレイし続けられており、キャラクターの成長ぶりがうかがえます。リプレイ小説にはいくつものスタイルがありますが、こちらはルールよりもストーリー部分が重点されたもので、単純な読み物としても楽しめます。
「レインボーフード」=サンのソロリプレイの第6話。軽快な文章で、最初は鍵のかかったドアを開けることさえおぼつかなかったレインボーフード=サンが次第に成長し、強固な個性や誇りを獲得していく姿は、ソロプレイならではの楽しさや物語性も伝えてくれます。 −投票者コメントより
◇マルチリプレイ部門
続いての部門は、マルチ(2人以上)でプレイされたゲームのプレイレポート、リプレイ、あるいはそれらをもとにした小説などが対象です。
今回の受賞作品はこちら! 複数あります!
教授からのコメント:初版時代の初期から長期キャンペイグンをプレイしてくれている「チーム・テツノネコ」のリプレイの一本です。何本もリプレイが投稿されていますが、この回が最も人気を集めました。ここから興味が湧いた方は、ぜひこのシリーズの第1話から続けて読んでみるといいでしょう。なかなか見られない高レベル成長ニンジャたちの戦闘の様子だけでなく、徐々に魅力的なオリジナルキャラクターたちの設定が出来上がってゆくという、長期キャンペイグンならではの楽しさが詰まっています。さらにネオサイタマ炎上のクライマックシナリオまで向かい、完結しているのですから、まさに初版環境の総決算と呼ぶべきキャンペイグン内容のひとつと言えます。こうした長期キャンペイグンがいくつも完結しているという報告にはモーゼズ=サンもとても喜んでいました。
ソウカイヤでめきめきと実力を付け、名声を得ていく「チーム・テツノネコ」キャンペイグンの中の一話。PCたちのニセモノが登場・敵対する非常に盛り上がる話でした。 −投票者コメントより
教授からのコメント:公式マルチプレイシナリオ「バーグラー殺人事件」をもとにしたリプレイ。キャラクターの会話部分とプレイヤーとしての会話部分がわかりやすくセクション分けされており、新シナリオに挑むプレイヤーとマスターの楽しそうな手探り感などが伝わってきます。そして最後は、神々の使者の乱入により、場は異様な雰囲気に飲まれてゆきます。セッションの熱気まで伝わってくるような、読み応えのある大ボリュームのリプレイ作品です。同じ作者の「群像劇卓リプレイ」シリーズにもたくさんの投票をいただきましたが、今回はこちらの衝撃的な単発リプレイ記事がアワード受賞となりました。
この卓に限らず、シナリオにヤクザ天狗が出ると毎回何かしら不可解な出目の事故が発生しているような気がするので、怖くて泣きそうになっちゃった。 −投票者コメントより
◇シナリオ部門
ゲームをプレイするにはシナリオが必要です。慣れてくるとシナリオ作りはとても楽しいものですし、基本的にはマスターひとりひとりが自分のプレイグループのためにシナリオを作るものです。しかし突発のセッションを行うときや、まだマスタリングに慣れないうちは、他の人が作ったシナリオや公式シナリオが役に立ちます。このアワードは、2021年4月までに発表されたもののうち、あらゆる自作のゲームシナリオが対象となる部門です。
教授からのコメント:公式の「ミニシナリオ作成ガイド」をより特定シチュエーションに絞って発展させたような内容で、さらに手軽にミニシナリオを組むことができます。プレイヤーはソウカイヤのスカウト部門となり、ネオサイタマの暗がりに潜む賞金首ニンジャ達を見つけ出して戦い、あわよくば屈服させてスカウトします。様々なランダム決定表の要素によって、マスターの準備の手間が大きく省かれているのも特徴です。初版は2版よりも序盤のキャラクター成長速度が遅かったので、作成間もないキャラクターが場数を踏むための練習用としても有用なセッティングです。
ちょっとした戦闘シナリオを組みたい時に使いやすく、何度も利用させてもらいました! ランダムのNPC作成ルールも便利。 −投票者コメントより
◇ルールセット部門
「ルールセット」と「シナリオ」の違いは、慣れていない人にはちょっとわかりづらいかもしれません。「シナリオ」はあくまでも基本ルールブックなどの上に成り立つ、1本のゲームセッションの台本のようなものです。「ルールセット」は、もっと大きなゲームのフレームワークを提示するもので、遊び方を大規模に改造できる……いわばマイクラとかのMODみたいなものです。
今回の受賞作品はこちら!
教授からのコメント:2版ではプラグイン要素となり、ルールブックには収録されていませんが、初版で標準搭載されていた「アジト」ルールについての楽しい拡張アイディア集です! 初版ルールセットではシナリオ1で獲得するヤクザの事務所をそのまま使うことが多かったですが、ソウカイヤ以外に所属するキャラクター用に、多くのマスターが自作のアジトデータを作ってくれていました。こうした楽しみ方がなされているというフィードバックも、2版における「ストリートニンジャ」などの様々な所属組織選択ルールに繋がっているのかもしれません!
この記事を読んでアイディアがひらめきオリジナルの自作アジトを作りました。特にキャンピングカーがこういうのもアリかと思い参考になりました。ありがとうございます! −投票者コメントより
◇プレイエイド部門
「プレイエイド」は、アクセサリーやツールなどとも呼ばれ、要するにゲームのプレイを助ける様々な「小物」です。例えばそれはキャラクターシートだったり、アイコンジェネレーターだったり、色々なものがここに含まれます。「ルールセット」とは異なり、自作ルールは含みません。あくまでも「プレイのしやすさ」を向上させたり、ゲーム経験をよりリッチにするようなものが、プレイエイド部門アワードとなります。
今回の受賞作品はこちら! 複数あります!
教授からのコメント:ニンジャマスターをしていると、自分のゲームの中ですぐにパッと使えるような「ほどほどに背景が作られた」NPCニンジャのデータ集が急に欲しくなることがよくあります。もちろんニンジャスレイヤーTRPGルールブックにも原作に登場するニンジャたちの豊富なデータが収録されていますが、時には「原作のキャラだとちょっと情報量が多すぎる」「ここで使うのがもったいない」「ある程度調べてからでないとうまくロールプレイできなそう」といった悩みも出てきます。かといって、全く何の背景も決まっていないニンジャNPCを使おうとすると、それはそれで味気なくなり、これらの中間くらいのニンジャを使いたくなることがあるものです。そんな時こそ、この記事に掲載されているような「サクっと爆発四散してもいいようなオリジナルのNPCニンジャ」たちの出番です。この記事には特に序盤のPCたちが遭遇してもちょうど良い強さとなるようなNPCニンジャたちが、ほどよい背景とともに収録されています。
教授からのコメント:御覧なさい、この素晴らしく機能的なツールの数々を。ニンジャヘッズの中には、テンサイ級のハッカーがたくさんいて、様々なツールをシェアしてくれています。ニンジャスレイヤーTRPG公式で作られるキャラクターシートや電子ツールは、(多くのTRPGの公式シート類が何故かそうであるように)素っ気なくシンプルなものが多いので、有志の手で作成された、より見やすく、時には自動計算機能までついているハイテックなシステムには、大いに助けられています。このシートは2版対応バージョンも発表されています。
いつもお世話になっております。カスタムキャラクターシートは2版対応のものを早速利用させてもらっています! −投票者コメントより
今回もファンメイド・アワードへのたくさんの投票、ありがとうございました! ニンジャスレイヤーTRPGは大勢の熱心なプレイヤーの皆さんに支えられており、毎日たくさんのファンメイド記事が作られ続けています。今回のイベントがそうした記事やシーンを知ってもらえるきっかけになれば幸いです!
🍣2版シナリオコン結果発表🍣
それでは続いて、シナリオコンの結果発表に移りましょう。まず最初に、今回のシナリオコンの全応募作品をここに発表します。2版正式発売からの短い期間で、とてもたくさんの応募をいただけました!
【マサシの墨絵を手に入れろ】マスクドエンジン=サン
【猿回しのタイコ】古矢沢=サン
【ニンジャと崩れゆく日々】I.P.=サン
【進めソウカイ特派員!秘境ヤマ山地に空飛ぶ円盤を見た!】古矢沢=サン
【筆頭の席でカメレオンが気絶してる】古矢沢=サン
【コロス・オブリヴィオン】クランデスティン=サン
【ニンジャと珍道中】トラッシュ=サン
【レッキング・ボール】三宅つの=サン
【ノーウェア・サルヴェイション】トラッシュ=サン
【反抗組織排除】マスクドエンジン=サン
【バーニング・アップ・ザ・タウン】三宅つの=サン
【ロボニンジャ制圧任務】古矢沢=サン
【ラナウェイ・トゥ・ファラウェイ・オキナワ】katara=サン
【”アムニジア”に関する仮説と推論】ネヤ=サン
【ドラゴン・ユカノ救出作戦】古矢沢=サン
【ザ グロウ アナザー】まっさん=サン
【アント・ホール・オブ・オムラインダストリ】まっさん=サン
【ファスト・アズ・ライトニング、コールド・アズ・ウインター】まっさん=サン
【テラー・フロム・ディープ・シー】lizardfolk=サン
【無敵のスリケン・スケイル】よっし=サン
【ダイダロス護衛任務】ネヤ=サン
【ベトレイヤー・ブラッドレイン】ファイバード=サン
【アーケイン・トレジャー・オブ・ニンジャ】緑青=サン
【進めドラゴン特派員!月夜に蛾人間モスマンを見た!】古矢沢=サン
【渾崎港湾地区・異常殺人事件を調査せよ】ラブサバイブ=サン
【カマキリの緑色】スローダンサー=サン
【フー・イズ・ラスト・スタンディング?】しゅう=サン
モーゼズ=サンの総評:2版が出たばかりなのに、こんなにたくさんのシナリオを応募してもらえて、とても光栄だ。ありがとう! みんなの熱心さには深い深いオジギを捧げたくなる。ゴールデンヌンチャク賞を誰にするかは、本当に迷った。そのくらい接戦だったし、ここで全てをコメントタリーできないのは残念だけれど、他にも面白いシナリオはたくさんあったよ。
僕の中でのおもな判断基準は「読んでいてどれだけワクワクするか(特にマップなど)」「マスターとして見たときに、どれだけ面白くてスマートなアイディアが入っているか」「どれだけ作り替えやすい骨子か」という3点だ。セリフ回しとか、あんまり細かいところは僕にはわからないので、それよりも全体的な骨子部分を主に見ていったよ。ゲームバランスについてもそこまで気にしていない。バランスについては極論、あとから数字を調整すればいいからで、それよりもコンセプトやマップのワクワク感のほうを重視したいと思ったんだ。また、スターターキャンペイグンを終えたばかりくらいの人でもプレイできそうかどうか、そして調整しやすいかどうかから判断した。だから、面白いんだけれどちょっと要素が多くて複雑だなと思ったものは、今回はちょっと不利だったかもしれない。そんなところかな。本当にたくさんのシナリオに出会えて、とても嬉しかったよ。特に、様々な時系列の出来事を果敢にミックスしてくれている作品が多く、2版らしさが感じられたね。ありがとう!
モーゼズ=サン、審査とコメントありがとうございました! それではまず、最終選考に残った各シナリオ作品と、モーゼズ=サンからのコメントを発表していきます。
◆コメントつき最終選考作品◆
モーゼズ=サンのコメント:すごくシンプルで好きなシナリオだ。「チームを組み、重工系メガコーポの研究所からデータを抽出してこい」なんて、サイバーパンクならお決まりのネタだけれど、ニンジャスレイヤー本編ではあんまり取り上げられないテーマだから、実にこのゲーム向けだし、読んでいてワクワクするよね。僕がサイバーパンク世界に行ったらやりたいことのトップ5くらいに入ることだし、だからこそプレイしてみたいと思わせる。特に僕は、このシンプルな航空写真マップが好きだな。ここからリアルなイメージで想像してもいいし、MSX版メタルギアみたいなのを想像してもワビサビを感じる。シナリオ自体も、箱庭的な全体図マップがこうして存在しているからこそ、ちょっと物足りないと思ったら簡単に要素を追加できそうなところもいいね。ジェットパックを支給してくれるところも優しいし、ゲームの幅が広がって面白いと思ったよ!
モーゼズ=サンのコメント:まずディープテラーの生息域をネオサイタマ周辺に持ってきて時系列をずらし、横浜御縄談合と組み合わせたアイディアがスマートだ。これならば背景に詳しくなくても、サンプルシナリオからすぐに接続できるし、思う存分ヨロシサンらしいバイオ汚染ホラーシナリオを楽しめるだろう。ディープテラーは強いけれど、それまでのパートの頑張り次第で弱体化させることができるのもいいね。1枚の地続きのマップではなく、シーンごとの切り替え式になっているから、モンスターパニックホラーの様々な醍醐味を味わえる構成もワクワクさせられる。遺棄された研究所の不気味さと、大蛸に海上で襲われるエキサイティングさが、ひとつのシナリオでどちらも楽しめるのだから、ユニヴァーサル・スタジオの映画ライドショーのような実に欲張りな構成といえるね。普通こういったホラーには「怖がり役」が必要なんだけど、スミスたちがいるから、そうした方向で雰囲気を盛り上げることもできるだろう。また【DKK】獲得具合によって終盤が分岐する方式も面白い(ただ【DKK】の獲得指針や暴力的な表現のレベルについては、NMごとに扱いが大きく異なるから、シナリオ本文内ではあまり細かく区分しすぎず、もう少し大雑把な目安でもいいのでないかと思ったよ)。「シナリオが複雑になるのでニンジャスレイヤーは出したくないけれど、それはそれとしてシナリオ内での【DKK】の獲得具合によって展開を分岐させたい」という時は、特にこの方式が向いているね。全体の中でも、シナリオのメカニズムの巧みさがすごく印象に残った作品だ!
モーゼズ=サンのコメント:まだあまり存在していない2版の【カルマ:善】向けのシナリオで、2段構えのエキサイティングな戦闘をメインとした構成だ。敵ニンジャはどれもザイバツらしく、ツーマンセルの連携攻撃を得意としているから、歯応えのある戦術的なカラテ戦闘が楽しめるだろう。舞台とシチュエーションをうまく調整すれば、ソウカイヤ所属ニンジャ用のシナリオとしても使えるかもしれないね。ユカノはドラゴン・ゲンドーソーの孫娘であり、(ソウカイヤからすれば理由不明といえど)ザイバツも狙っているのだから、当然ソウカイヤはユカノの利用価値が高いと考え、これを殺害ではなく確保しようとするからだ。
さて、このシナリオで特に面白いなと思ったのは、マップなしの探索イベントパートだ。ちょっとしたランダム要素もあるので、NMの負担にならない程度に毎回変化がつけられるし、かつスピーディに進行できるから、「マップ無しのランダムイベント探索パート+マップありの本戦闘パート」という組み合わせは、いいとこどりで良いアイディアだと思う。
モーゼズ=サンのコメント:一番マップが印象に残ったのは、やはりこのシナリオかな。ジンジャ・カテドラルが見事に再現されていて、これはもう一種のアートみたいなものだ(ネオン・カンバンまである!)。ゲームをしない人でも、一度ぜひマップを見に行ってみてほしい。自分の小説からこんな素敵なマップを作ってもらえるなんて、とても光栄だね。トイレやダンスホールなど、様々なところにステージギミックのような仕掛けがあるから、あれこれ動き回ってみたくなるし、自分のニンジャでどんなことができるか色々と想像力を刺激される。シナリオも、単純にダイダロスとナンシーを使った原作再現系シナリオにするのではなく、アマクダリなど時系列ミックスで楽しむためのアイディアも入っていて、AoSらしいにぎやかな作りだ。とにかくこのマップは凄いので、たくさんの人にプレイしてみて欲しいなと思うし、これを使って他にもたくさんのシナリオが作れそうだね。
それでは最後に、ゴールデン・ヌンチャク獲得作品の発表です!
◆ゴールデン・ヌンチャク獲得作品◆
モーゼズ=サンのコメント:「スズメバチの黄色」の舞台設定とキャラクターをうまくトリロジー時系列に持ってきたシナリオだ。この設定ならば確かにラオモトが存命中でもチバの指揮下でPCたちが働くシナリオをやりやすいし、PCたちのボスであるチバが小説本編よりさらに早熟かつ有能であっても何ら問題はないから、その辺りの処理もAoSの自由度をうまく活かせていると思うよ。ストーリーについてはご覧の通り大幅な時系列のミックスがあり、黄先生のように原作小説でもほとんどキャラ情報が存在しないNPCもいるんだけれど、そうした部分を怖がらずに想像力で補い、どんどん盛り込んでいってくれているのが嬉しかったね。「スズメバチの黄色」を読んでいなくても大丈夫なように、各種NPCの紹介が必要最低限、要点だけを的確にまとめてあるのも良かった。
シナリオとメカニズムについては、とにかくシンプルにまとまっていて、「使いやすそうだ」というのが高い評価ポイントとなった。2段階の調査/推理パートの結果次第で最終決戦マップへの到着時系列が変わるというのは、公式シナリオの『バーグラー殺人事件』にも近いけれど、このシナリオはそれをよりプレイしやすく発展させた好例だと思う。シナリオを大がかりにしたりテキスト量を増やしたりするのは実はそんなに難しいことではなく、逆にこうして必要最低限の要素だけを見つけ出してまとめるというのは、実用性を考える上で凄く大切なことなんだ。とにかく全体として、読みやすくシンプルに、本当に必要なところだけ書いてあるという感じがして、実用的なシナリオだと感じたよ。また経験豊富なマスターならば、ここにいくらでも肉付けが可能だろう。このようなミニマルなシナリオの良いところは、マスターが自分のキャンペイグンに合わせて複雑度を増したり、自由に舞台やキャラを入れ替えられることだ(例えば渾崎ではなくツチノコ・ストリートなどにして、ヤマヒロがニューロサージに狙われる事にしたっていいかもしれない)。選択された敵ニンジャもそこまで強いわけではないし、固有ルールも限られているから、まだゲームに慣れていないマスターでも調整なしでスムーズに楽しめそうだ。PC側としても、うまく事件を解決すればストーリー上のリワードが大きいので、戦闘が多少あっけなく終わったとしても、クリア時に十分満足を味わえるだろう。
他にも凄い作品がたくさんあるから迷ったけれど、家のドージョーでザゼンして考えた結果、今回のゴールデン・ヌンチャク賞はこの作品に決まった! おめでとう! みんなもぜひ、ここで紹介したたくさんのシナリオをプレイしてみてね!
原作者2人のサイン入りヌンチャクが進呈されます!
未来へ……
以上で今回の結果発表を終わります。たくさんの応募&投票ありがとうございました! ニンジャスレイヤーTRPGは大勢の方のプレイと記事のシェアによって支えられています。皆さんもぜひ、シナリオやリプレイ記事などが完成したら、noteやTwitter上でシェアしてみてください。
シェアの仕方やファンメイド記事の見つけ方など、詳しくは以下の記事にまとめられています。公式でも2版環境向けのおすすめファンメイド記事をピックアップしたり、プレイガイド記事などを定期的に作っていく予定です!
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