S3第1話【エンター・ザ・ランド・オブ・ニンジャ】#5
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「ハンニャアアアアア!」天を裂く咆哮を放ち、邪悪な龍はホンマルの展望階に帰還した。「イヤーッ!」龍の背から赤い手すりを越えて回転着地したニンジャを、第四寵姫のミズマルが待っていた。「おかえりなさいませ、偉大なるタイクーン」「タダイマ!」ドゲザする姫に一瞥もくれず、王は城内へ。
ミズマルはタイクーンの11人の寵姫の中でも特に気に入りの一人である。それであっても、彼は微笑み一つ与える事はない。彼の黒金甲冑には凄まじいニンジャアトモスフィアがまとわりつき、四本の腕は恐るべきカラテを漂わせている。彼はかつては二本腕であった。もう二本はオダ・ニンジャの腕だ。
タイクーン。その真の名を、アケチ・ニンジャ。彼は平安時代を終わらせた「江戸戦争」において、主君オダ・ニンジャをムーホンによって葬り、肉体を奪い、融合を果たした。オダのソウルはキンカク・テンプルに逃れ、彼の野望は未遂に終わったが、覇王と呼ばれるにふさわしいカラテが備わったのだ。
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