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【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#4

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 満点の星散りばめた夜空の下、ヒュージシュリケンは火かき棒で積み石の火をかき混ぜた。イグナイトが起こした火だ。奇妙な一団は夜営の設営を終え、焚火を囲んでいた。バイオカンガルー肉の串刺しが火であぶられ、よいにおいをたちのぼらせる。

「つまりだぜ?」ヒュージシュリケンは不機嫌そうに一同を見渡した。「オムラで働いてたコンノ=サンは、いつものモンキー・ジョブの一環で、中身のわからんコンテナをカンオケ輸送してた。その積み荷は……コイツ」

 親指で指し示すのは、自信に満ちた微笑みと共にアグラしている謎めいたニンジャである。漆黒の身体は闇に融け込み、体表の紋様と瞳が薄く光っている。名は「ナル」。

「その通りである」

 ナルは尊大に頷いた。ヒュージシュリケンは顔をしかめた。

「もともとはあのイカレ地下遺跡、クーバー・ペディの石棺にしまわれていて? で、心臓を嵌めこんだら動き出した? で、コンノ=サンはもうオムラに帰る気はないし、コイツもオムラに帰る気はなし、と?」

「ハイ……帰れませんよ、到底」コンノは溜息をつき、膝に顔をうずめた。「どうしてこんな事に……」

 その横でナルは泰然としている。

「そも、私はオムラなどという集団とは、何の契約もかわしておらぬ」

「じゃあクーバー・ペディに帰りてえのか?」

「何故だ? 私は石棺に戻るつもりなどない。その必要もない。ここが世界だ……」

「知るかよ! なんか調子狂うな、お前は」

「イモータルである私の思考はお前達モータルとは多少軸が違う為、お前達のほうで我慢せねばならぬぞ」

 ナルは真顔でふてぶてしく言った。

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