購読しませんか?
シェア
◇総合目次 ◇エピソード一覧 この小説はTwitter連載時の内容に加筆修正が為されたバージョンです。このエピソードは物理書籍化されていない第3部エピソードのひとつであり、スピンオフ系エピソード集「ネオサイタマ・アウトロウズ」の1エピソードに分類されます。第2部のコミカライズが、現在チャンピオンRED誌上で行われています。 1 ネオカブキチョの一角、粋な「雨まい」の漢字平仮名ネオン看板を掲げるバー、レイン・ジルバ、店構えは狭苦しく思えるが、地下に降りれば快適で、それ
◇総合目次 ◇エピソード一覧 この小説はTwitter連載時のログに大幅な加筆修正をほどこしたものです。このエピソードは物理書籍未収録作品です。第2部のコミカライズが、現在チャンピオンRED誌上で行われています。 【ニンジャズ・デン】 ガミオダ駅の駅前は、華やかなネオン輝くネオサイタマ中心部の装いとは大きく異なる。ロータリーを囲む飲食店群の明かりの奥に広がる闇はどんよりと底無しで、薄ら寒い。ピカピカ光る青い蛍光色「ぎょうざ」看板の店。そこに列を為す、汚れたブルゾンの人
この記事はメンバーシップに加入すると読めます
<<<総合目次へ ズゴゴゴゴゴ! ドゴゴゴゴゴゴ! カンカンカンカンカンカン! 扉を開けた俺の耳に飛び込んできたのは、パチンコ店もかくやというラウドなファストチューンだった。 「うわッ!」 俺は思わず耳を塞いだ。そのしぐさを、早速他の客から白い目で見られた。そりゃそうだ。俺だって、飯を食っている最中にそんな奴が現れたらちょっと頭にくる。早速やらかしたか。俺は弱々しい愛想笑いを浮かべて会釈した。アッパー・ガイオンにはこんな騒々しい飯屋なんて無かったんだ。 「「「ハイ
この記事はマガジンを購入した人だけが読めます
「知らん顔だな。中身はただのヤクザか、つまらん……」 ニンジャは血を吐き捨ててから、心底残念そうに舌打ちすると、血と汚物まみれのテング・オメーンを男の顔に戻した。そして右腕を振り上げ、オメーンの長い鼻を、情け容赦ないカラテ・チョップの一撃で切断した。カラン、カランと空虚な音を立て、切断された鼻が足元に転がる。既に死んだのか、男は項垂れたまま動かない。 それでもまだこのニンジャ、ディサイプルの怒りは収まらなかった。むしろ、この男がただのヤクザであったという事実により、堪
「ハイ、イラッシャイ」タキは寝ぼけ眼で入店者を見た。気弱そうな男だった。近所の人間じゃないな。真昼間、危険地域を観光にでも来たか? タキは見当をつけた。「あの、ここ……ピザ屋ですよね」男は尋ねた。タキは新聞を見ながら答えた。 「見りゃわかるでしょ」「いやあ……」 男はあいまいに笑ってカウンターに近づいた。「ご注文は」「どんなピザありますかね……えっと、そうだなあ、僕ポルチーニが好きで……」「ポルチーニ?」タキは顔をしかめた。男は慌てて首を振った。「あ……ゴメンナサイ!
ブル・ヘイケは平安時代の中期に栄えたヘイケ・サムライクランの出身であり、クランの長であるグンペイ・ヘイケの実弟とされています。平安時代はニンジャ支配の時代です。ゆえに、この二人も実際ニンジャでした。 ブルは生まれながらにして聡明かつ勇猛であり、礼儀作法をわきまえ、常に兄のグンペイを立てる奥ゆかしさを持ち合わせていました。しかし、その非の打ちどころのなさが、逆にグンペイの警戒心を呼んでしまったのです。グンペイはブルを常にイクサの最前線へ送り込み続け、そしてブルはその命令に
「人間なんだな。お前」「違うかもしれんぞ」 「奴らはニンジャの戦士だ」「おれはニンジャを殺す力を得た」 「見苦しいわ、下郎ども」 (御名前を)(サツガイ) 「ニンジャ同士の戦闘です! 本物なんですか?」 「貴様に用はない。ソウカイ・シンジケート」 (((今のオヌシはサンシタ一匹殺せぬか!))) 「黙れ……ナラク……!」 「ふざけるな……オレにどうしろッてんだ。ファックしていいか?」 「自我があるのでダメです」 「ボロブドゥール……」 「フジキド・ケンジだ」 1 「スウーッ…