マガジンのカバー画像

【旧】ニンジャスレイヤーPLUS

【ご注意:noteのシステム移行により、定期購読マガジン版は更新を終了しメンバーシップに完全移行します。新規購読はメンバーシップのほうへお願いします!】 https://dieh もっと読む
¥490 / 月
運営しているクリエイター

記事一覧

S4第5話【デストラクティヴ・コード】

→ シーズン4目次 1『信じられません! これは凄い!』ヘリコプターは謎の破壊のもたらされた地域に接近。どうやらTVカメラで中継を行おうとしている。『ご覧になりましたか? 異常な稲妻です! NSTVでは日夜このような迫真映像を皆様の端末に届ける事を使命としております! すぐチャンネルしてください! そして……』  リポーターはヘリから身を乗り出し、空に出現したものを凝視した。「あ……あれは……破砕月ではない……太陽でもない……あれは……黄金の……幾何学です」大粒の汗を垂ら

S4第4話【ヴェルヴェット・ソニック】

S4第3話 ← 1 ゴーン。ゴーン。ゴーン。ゴーン。朝の鐘の音がネオサイタマじゅうのテンプルで一斉に打ち鳴らされるなか、マルノウチ・スゴイタカイビル、東西南北のシャチホコ・ガーゴイルに囲まれた屋上では、油断ならぬニンジャの狩人達が、いまだ互いに睨み合っていた。  狩人マークスリーの狩りは失敗に終わった。 「コンヴァージ=サン、ベルゼブブ=サン、そしてマークスリー=サン。フフ」サロウは指折り数え、弱々しく笑った。「もう三人やられちゃったんだ。パーティープレイでニンジャスレ

S4第3話【マスター・オブ・パペッツ】

◇総合目次 ◇初めて購読した方へ S4第2話 ← 1「ケモコーヒー! カフェイン10倍! カフェイン10倍ですよ! 貴方ギンギンにビンビンだ!」「ケモコーヒーはボンズでもすぐさま恋をします! なぜなら含有量が……スゴイから!」喧しい街頭有人キャンペーンが通行人に無料の商品サンプルを差し出すと、人々は視線を合わせずそれを受け取る。冷たい朝だ。 「ドーゾ! 無料ですよ。ギンギンで仕事ガンバッテネ」「36時間働いても平気というデータがあります! 定量的です」「ワーキング・タイ

【シーズン4、インターミッションA】

この記事はメンバーシップに加入すると読めます

S4第2話【ケイジ・オブ・モータリティ】

◇総合目次 ◇初めて購読した方へ S4第1話 ← 1 冷たく自転するキンカク・テンプルの光の下、ノイズの風の吹きすさぶ荒野にセトは佇み、六つの特徴的な象徴の出現を待つ。彼の傍らに跪いていたブラックティアーズは、一礼ののち、この超自然空間から離脱した。畏れ多きがゆえである。  やがて石板の表面に、蜃気楼じみて不定形の影がひとつ、ログインしてきた。捩れた角と荊棘を持つ影。すなわち、ヴァイン。カイデンの名はクロヤギ・ニンジャ。この世に帰還して日は浅いが、既にキエフの地を支配す

【プレリュード・オブ・カリュドーン】

サロウ メイヘム

S4第1話【ザ・シェイプ・オブ・ニンジャ・トゥ・カム】

【ザ・シェイプ・オブ・ニンジャ・トゥ・カム】 1「聞け。偉大なるカツ・ワンソーの子らよ」セトは鮮血の盃を掲げてみせた。  セトは茫漠たる荒野の只中に居る。彼の頭上では黄金の立方体が輝いている。即ち……この荒野は尋常の世界ではない。オヒガンと呼ばれる超自然の次元だ。そして荒野に彼はただ一人。彼を取り囲む石板群の表面には今、一人ずつ、恐るべきニンジャたちの不明瞭なバストアップが映し出されていた。  セトは石版を悠然と見渡した。「この肥沃な世界の土を再び踏みし我らは、時にいが

プレシーズン4【ライオット・オブ・シンティレイション】

この記事はメンバーシップに加入すると読めます

プレシーズン4【キタノ・アンダーグラウンド】

◇ニンジャスレイヤー総合目次 ◇初めて購読した方へ 1 バチッ……バチチチッ。アンティーク蛍光灯が音を立てて明滅し、足の踏み場もない「仕事場」を、おぼつかない周波数で照らした。光のリズムがUNIXモニタの冷たい明かりと絶妙に不同期。タキの目覚めをとりわけ不快なものにした。  タキはうつ伏せに突っ伏したまま、キーボードをタイプした。「HOT」「ボインチャン」「気が強い」「サービスクーポン」……ブラックスクリーンに緑の文字が並ぶ。  01010101。申し込みボタンにカーソ

【バック・イン・NS】

◇総合目次 ◇初めて購読した方へ 『元気を出してくださいよ、タキ=サン』  正12面体の浮遊ドロイドが、カウンターに肘をついてオイランポルノ雑誌を読み耽るタキにUNIXライトを当てた。 「アア」  タキは半眼で生返事をした。 『彼らの無事が確認できたわけですし、あとは待つばかりです』 「アアー」 『お察ししますよ。貴方、今すぐにでも飛んでいきたいくらいなのでしょう。でも、貴方にはあいにく、このピザタキの主としてのつとめがあります。すなわち、地域のコミュニティ・ス

【シーズン3エピローグ】

総合目次 シーズン3目次 【タイラント・オブ・マッポーカリプス:後編】 ←  クワドリガはグラディウスを大地に突き刺し、身を支えた。彼の赤銅色の屈強な肉体には大小の傷が無数に生じ、己の血と返り血と戦闘車両の機械油に塗れて、すさまじかった。ゼロ視界にも等しい、激しい砂塵が、風と共に晴れてゆくと、そこはもはやネザーではない。西に沈む太陽が世界を橙色に染める。  彼は立ち上がり、敵を探した。彼の周囲には鉄屑や死んだ敵味方の身体が散らばっている。そして、北。北上するUCAの戦力

S3第10話【タイラント・オブ・マッポーカリプス:後編】全セクション版

総合目次 シーズン3目次 前編 ← 1 KA-BOOOOOM! 鋼鉄の外皮が四方八方に跳ね飛んだ。様子をうかがおうとしたネザーキョウのゲニン達は圧し潰され、あるいは衝撃波に引き裂かれて無残に死んだ。圧縮されたスモークが溢れ出し、その中からオムラのニンジャが身を起こした。「オムラ・ダカラ。オムラ・イチバン」ニンジャは呟いた。  ニンジャの両腕両脚には無骨な火器……マイクロミサイルポッドが装着されている。商標登録されたオムラ・ブラックの装甲装束の胸部には、デジタル数字で【9

S3第9話【タイラント・オブ・マッポーカリプス:前編】全セクション版

総合目次 シーズン3目次 S3第8話【カレイドスコープ・オブ・ケオス】 ← 1 フクロウは空を滑った。異彩の空の下、ネザーキョウ首都ホンノウジは水を打ったように静まり返っていた。五重塔が抱える紫の火も、方々で噴く炎も、どこかしめやかだ。フクロウの視線は、都の中央、ホンノウジ・テンプル城の天守閣の上で、黒ぐろとした影が身じろぎするさまを捉える。 「ハンニャアアアア……!」オオカゲは首をもたげ、空を乱れ舞うパルスに向かって咆哮をあげる。フクロウは注意深く稲妻に紛れて飛び、や

S3第8話【カレイドスコープ・オブ・ケオス】全セクション版

総合目次 シーズン3目次 S3第7話【ナラク・ウィズイン】 ← 1 空の色は名状しがたいスペクトルであり、異常な輝きが渦巻く闇は、ただの夜ではありえなかった。  ヤモトは立ち尽くした。その横でヘヴンリイもやはり、空を見上げ、動かずにいた。「これは……」ヤモトの呟きに、ヘヴンリイは不敵に答えた。「天下布武だ。世界を作り変える。オレたちの望む形にな」 「ニッタ・カタツキの力を使ったんだな」ヤモトはヘヴンリイを睨んだ。ヘヴンリイは頷いた。「ああそうだ。不満そうだな、エエッ?