ウシミツアワー・デッドフィッシュTV(2):電気信号とネオサイタマ・サイバーゴス
心安らぐサイバーテクノの重低音と光の洪水が彼女の目と耳に飛び込んでくる。だがその直前で足止めだ。「エート、ツァレーヴナ・ミッドウィンター=サン……」入店して日が浅いのか、小柄なスタッフはUNIX検索画面を見ながら首をひねる。ユンコはいらいらした。電子手錠はきっとシグナルを発してる。
「ヘイトディスチャージャー=サンは来てる? 私の友達なんだけど!」ユンコは彼の称号を付け直して、スタッフの耳元でがなった。称号はそのクラブの中でだけ通用するものだ。「だから! ダークロード・ヘ