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【承前】 「見張り塔にいるニンジャがレーザーを撃つんです。だから、ここからは絶対に逃げられないんです……」消灯時間近く、テマリは声をひそめ、ヤモトの耳元でその恐るべき秘密を明かした。「レーザーか……」ヤモトは思案した。 敵は間違いなく手練れだ。下手に動けば他の女子高生を戦闘に巻き込んでしまう。可能な限り開けた場所でアンブッシュを仕掛け、ニンジャを一撃で倒さねばなるまい。仕留め損ねて長期戦になれば、敵は闇雲にレーザーを照射するやもしれぬ。たとえ流れ弾であろうと、レーザーが
S2第4話 ← 1 闇に向かい、シンウインターは低く言った。「ザルニーツァ」 彼が手にしたクリスタル・グラスには見る見るうちに蜘蛛の巣状の亀裂が生じた。「ザルニーツァ……ザルニーツァ!」『イエス、ボス』「サキュバスが死んだ。これで何人だ」『……』「数えんでいいぞ……ンン…ンッンッンッ」 不気味な笑い。 恐ろしい笑いだった。それはシンウインターの憤怒の表現に他ならない。傍らに控えていたミギは、頬を張られたようにビクリと震え、赤面し、密かに、もの欲しそうにボスの横顔を見