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【旧】ニンジャスレイヤーPLUS

【ご注意:noteのシステム移行により、定期購読マガジン版は更新を終了しメンバーシップに完全移行します。新規購読はメンバーシップのほうへお願いします!】 https://dieh… もっと読む
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定期購読マガジンからメンバーシップへの切り替えのおねがい(2022/8/31更新)

いつも「ニンジャスレイヤーPLUS」「ソウルワイヤード」「DHT-MAG」の購読と、ニンジャスレイヤー公式/ダイハードテイルズの活動サポートありがとうございます。 2022年7月から、noteでは「メンバーシップ」という新機能が始まりました。これは簡単に言えば、これまでの「定期購読マガジン」の上位互換のようなシステムです。 このためdiehardtales.comでも、上記3つの定期購読マガジンをメンバーシップに移行させ、より読みやすく、より楽しいものにアップグレードして

【ブラックメイルド・バイ・ニンジャ】

【ブラックメイルド・バイ・ニンジャ】 1 「試作型ツェッペリンMG775の機体が……ほぼ無傷のまま発見されただと?」アサノ・ミツイ部長は、レイバン社製の最高級サングラスを上げ、ビーチチェアから身をもたげた。「ハイ本当のようです」彼のIRC代理タイプ専用に雇われたハッカーが、ハンカチで汗を拭いながら高速タイプを続けた。 「面倒な事だな」アサノは明らかに苛立ち、小麦色に焼けた肥満顔をしかめた。そしてオキナワ・ブルー・パインを運ぶオイランドロイドの柔らかなヒップを揉みしだい

【マーク・オブ・ザ・デビル】

0「お願い、あなたの力が必要なの。この事件は……」「この事件はニンジャ案件ではない」イチロー・モリタは席を立ち、掛けていたトレンチコートを羽織ると、ハンチング帽を目深に被って背を向けた。「ナンシー=サン、すまぬが今回、力は貸せぬ」 「待って、ニンジャスレイヤー=サン!」ナンシーが立ち上がり、呼び止めようとする。だが彼はもうドアを開け、秘密アジトを後にしていた。ナンシーは独り、秘密アジト内に立ち尽くし……UNIXモニタの前に戻る。モニタには、問題のドキュメンタリー映像が、繰り

【スピン・ザ・ブラック・ヘイズ】

【スピン・ザ・ブラック・ヘイズ】 1 ゴウン……ゴウン……ゴウン……ゴウン……用途不明の計器類が鳴らす唸りに混じって、湿った足音と、人の声帯が発する奇怪な音が聴こえてくる。「キュロロロロロ……キュロロロロロ」  その足元に緋色のガスが漂い、既に殺めた白衣姿のヤクザ数名の死体を覆い隠す。ブラックヘイズはハンドヘルドUNIXを操作する。モニタ上で黄色く明滅する「許容値」のミンチョ漢字と横の数字は、彼が曝された毒素の総量の推定値を示している。数値は少しずつ、だが確実に上昇してゆ

【ア・ニンジャ・アンド・ア・ドッグ】

1  ガーガガー、ガガガガガー。天然オンセンにひたした汚染スキャナが激しく鳴る。その湯は緑色に変色し、生息を許されるのはバイオカニだけ。「汚さない」「祖先が監視」と書かれた旧世紀のマナー看板は、もはや顧みられることもなく、ジャンクUNIXや医療廃棄物のパイルの中で朽ち果ててゆく。  「ここも重度汚染。いつの時代も、自然破壊のツケを最初に払わされるのは、都市部の恩恵から切り離された郊外の人たちだわ……」サイバー登山服姿のナンシー・リーが言い、マウント・ジモトの裾野に広がる過疎

【ネヴァーダイズ 8:オヒガン・シナプシス】

この小説はTwitter連載時のログをそのままアーカイブしたものであり、誤字脱字などの修正は基本的に行っていません。このエピソードの加筆修正版は上記の書籍に収録されています。現在第2部のコミカライズがチャンピオンRED誌上で行われています。 <<【ネヴァーダイズ 7:ポラライズド】へ戻る 第3部最終話「ニンジャスレイヤー:ネヴァーダイズ」より 【8:オヒガン・シナプシス】 1 「AAAAAARGH!」梟頭の魔人は巨大な翼を羽ばたかせてドクロめいた月を横切り、人とも鳥

【ネヴァーダイズ 6:アクセラレイト】

この小説はTwitter連載時のログをそのままアーカイブしたものであり、誤字脱字などの修正は基本的に行っていません。このエピソードの加筆修正版は上記の書籍に収録されています。現在第2部のコミカライズがチャンピオンRED誌上で行われています。 第3部最終章「ニンジャスレイヤー:ネヴァーダイズ」より 【6:アクセラレイト】 1  DOOOOOM……DOOOOOM……大地が鳴動し、風が吠えた。シルバーキーは窓を開け放ち、朧なオヒガンの境界を見た。「何だ!?」現世と半ば切り離

【ネヴァーダイズ 5:ダンス・トゥ・ツキ・ヨミ】

この小説はTwitter連載時のログをそのままアーカイブしたものであり、誤字脱字などの修正は基本的に行っていません。このエピソードの加筆修正版は上記の書籍に収録されています。現在第2部のコミカライズがチャンピオンRED誌上で行われています。 第3部最終章「ニンジャスレイヤー:ネヴァーダイズ」より 【5:ダンス・トゥ・ツキ・ヨミ】  旧世紀の「暗号破り」が、地の底の動脈のごとき回線を通して、ジグラットへと流れ込んでいた。遅効性のウイルスがアルゴスを攻撃し、その目である監視シ

【ネヴァーダイズ 4:ザ・コードブレイカー】

この小説はTwitter連載時のログをそのままアーカイブしたものであり、誤字脱字などの修正は基本的に行っていません。このエピソードの加筆修正版は上記の書籍に収録されています。現在第2部のコミカライズがチャンピオンRED誌上で行われています。 第3部最終章「ニンジャスレイヤー:ネヴァーダイズ」より 【4:ザ・コードブレイカー】  群衆の中から看護師が名乗り出た。シノブとスモトリに対し、慰霊碑前で応急手当が行われた。「大丈夫か?病院に運ばなくても!?」サラリマンが問う。「何

【ピザ・カリフォルニア】

この小説はTwitter連載時のログをそのままアーカイブしたものであり、誤字脱字などの修正は基本的に行っていません(このエピソードは書籍未収録のピザ・カリフォルニア正式コラボエピソードです)。現在第2部のコミカライズがチャンピオンRED誌上で行われています。 【ピザ・カリフォルニア】  ヤテナイ・ストリートを東へ。半年前に潰れたパブの軒先、不法投棄された旧型オイランドロイドの脚がポリバケツからハミ出し、今日も冷たい重金属酸性雨に濡れている。  その先、「禅mark4」「

【ネヴァーダイズ 2:アイスエイジ・ステイシス】

この小説はTwitter連載時のログをそのままアーカイブしたものであり、誤字脱字などの修正は基本的に行っていません。このエピソードの加筆修正版は上記の書籍に収録されています。現在第2部のコミカライズがチャンピオンRED誌上で行われています。 第3部最終章「ニンジャスレイヤー:ネヴァーダイズ」より 【2:アイスエイジ・ステイシス】  冬のネオサイタマは灰色に沈み、重金属の粒子を含む雪が風に舞う。ネオンサイン広告看板はそれでも昼夜を問わず蛍光色のライトを明滅させ続けるが、そ

【ネヴァーダイズ 1:オハカ・エピタフ】

この小説はTwitter連載時のログをそのままアーカイブしたものであり、誤字脱字などの修正は基本的に行っていません。このエピソードの加筆修正版は上記の書籍に収録されています。現在第2部のコミカライズがチャンピオンRED誌上で行われています。 第3部最終章「ニンジャスレイヤー:ネヴァーダイズ」より 【1:オハカ・エピタフ】  色を失ったメガロシティ。ネオサイタマは十数年ぶりの寒波に見舞われていた。  重金属酸性雪で灰色に染まった摩天楼は、さながら整然と立ち並ぶ緩慢な巨人

【サンセット・アンド・ヘヴィレイン】

この小説はTwitter連載時のログをそのままアーカイブしたものであり、誤字脱字などの修正は基本的に行っていません(このエピソードは書籍未収録の第1部時系列エピソードです)。現在第2部のコミカライズがチャンピオンRED誌上で行われています。 【サンセット・アンド・ヘヴィレイン】 「どんな味がするんだい」イノウは気紛れに問うた。「錆びた鋼鉄の味さ」ミホは吐き捨てるように言い、半ばほどまで吸った手巻きの薬物カクテル煙草を指で挟んで、目の前にちらつかせた。「あんたも試す?」「人

【バトル・オブ・ザ・ネスト】

【バトル・オブ・ザ・ネスト】  ギョクヤマ・ストリートに冷たい重金属酸性雨が降る。ネオサイタマ市警のツェッペリンから漢字サーチライトが気怠げに照射され、がらの悪い場末のサルーン『アタマ・ハンザイ』の前で艶めかしく欠伸するオイランドロイドと、その後ろに奴隷商人めいて立つ女衒ヤクザを無表情に撫でた。  女衒ヤクザは、このちんけな巣の入口を守るガードマンでもある。入店を許可されるのは、顔見知りの老人か、地元のヨタモノ、あるいは事前に連絡のあった非合法組織のエージェントだけ。余所